昨日に続いて、大山古墳(「伝仁徳天皇陵」)の一件。
以下、上記リンクの記事から引用する。
なお、上田真由美記者が執筆した「「仁徳陵」など古墳群、世界遺産へ ユネスコ機関が勧告」という『朝日新聞』の記事では、タイトルでは「仁徳陵」と括弧で括られ、本文でも「大山(だいせん)古墳(伝仁徳天皇陵)」「誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳(伝応神天皇陵)」という表記を用いている*3。
またその基準からすると、『ハフィントン・ポスト』の、小笠原遥「仁徳天皇陵を含む「百舌鳥・古市古墳群」とは 世界遺産登録へ、何が評価された?文化庁に聞いてみた」*4はタイトルからして駄目記事ということになる。本文でも「大山古墳」とか「 誉田御廟山古墳」といった言葉は全然出て来ない。
そうなんですよねえ。私は『ハフィントン・ポスト』の記事は、タイトルだけ見て読む気が失せたので読んでません。
ところでこの件に関連して、「大山」を「だいせん」と読ませる(神奈川県の大山は「おおやま」)ほか、「誉田」を「こんだ」と読ませることも私の注意をひいた。というのは、小学生時代に他の学年の教師に「誉田」を「こんだ」と読む人がいたからだ。以後数十年間「誉田」は「こんだ」の読みしか知らなかった。千葉県には「誉田」を「ほんだ」と発音する地名があって、小説家にも「誉田(ほんだ)」さん(誉田哲也氏)がおられるようだが、推理小説は数年前に松本清張に手を出してはまる以前の四半世紀には全く読まなかったので知らなかった。誉田哲也氏は東京出身だそうで、「誉田」さんを「ほんだ」と読むか「こんだ」と読むかには、多分はっきりした地域差があるのだろう。「谷沢」(西日本では「たにざわ」=谷沢永一など、東日本では「やざわ」=谷沢健一など)と同じように。なお、「こんだ」は「ほんだ」から変化したものとの説があるらしい。ハ行の発音が消えるのは何も江戸っ子に限らないということか。
「山」を「せん」と読ませるのは伯耆大山に代表される中国山地に限られるとこれまで思っていた。他に登ったことのある山として「氷ノ山」(ひょうのせん、鳥取と兵庫の県境)がある。その読みをする地名が大阪にもあるとは意外だった。