kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小泉進次郎が自民党総裁選への出馬の意思を固めたらしい/立民代表選は野田佳彦が出れば残念ながら野田が勝つのでは?

 自民党総裁選に小林鷹之が出馬表明したが、小林に続いて名前が出てきたのが、私が小林や高市早苗と並ぶ「超論外」と位置付けている小泉進次郎だ。小泉はまだ正式には出馬表明していないが、多くのメディアが一斉に小泉の出馬の意向を報じたからもう間違いあるまい。昨夜TBSのnwes23を見ていたら小泉を後押ししているのは菅義偉だという。本当に論外も論外と思ったが、私が宿敵とみなしている立民右派支持層の「駅前は朝の七時」を見ると、かのアカは小泉が菅離れして岸田に接近した効果が出ていて、岸田が小泉を後押ししているのだという。そういえば岸田が小泉推しだとの政局記事も見た記憶があるが、どちらが本当かはわからない。いずれにしても小泉が超論外であることには変わりない。

 ただ、神奈川の大和駅前の御仁がリポストした下記「グリグリ」氏のXは、自身も危惧している通り甘いことこの上ない。

 

 

 本当に「若さ」が武器になるんだったら、どうして64歳の岸田文雄に47歳の泉健太が挑んだ2022年の参院選(年齢はいずれも当時)で立民が前年の衆院選比例ブロックと比較して比例区で36.5%もの票を流出させた大惨敗をしたんだよ。その理由が全く説明できないじゃないか。

 泉は現在でも50歳で政治家としては若いが、初当選が29歳の2003年で、以後民主党系の政治家として権力工作のテクニックを身につけていったようだ。だから組織内部の調整には実力があるが、典型的な調整型のリーダーであるせいか、すぐに「提案型野党」路線だの維新へのすり寄りだのに走りたがる。それでは野党第一党の党首としては支持されないから一昨年の参院選に惨敗したのだろう。

 

 

 これも女性を出せば良いというものではなく、たとえば一昨年にイギリスで首相になったものの7週間で退任に追い込まれたリズ・トラスみたいな人じゃダメだろうし、日本でも自民党総裁選に高市早苗だの小渕優子だの杉田水脈だのに出てこられてはお話になるまい。まず「理念の人」でなければならない。

 特に、現在のように日本社会がたいへんな危機にある時には訴求力の高い理念が必須だ。

 自民党総裁選にまず名乗りを上げたのが極右の小林鷹之で、次いで名乗りを上げそうなのがネオリベにして世襲政治家である小泉進次郎というのは、自民党のどうしようもなさの象徴だが、その総裁選でベテランが勝ったら泉健太が「若い」ことが武器になると考えるのはあまりにも甘すぎる。何より、前述の通り2022年参院選という反例がある。

 立民代表選では重徳和彦の「直諌の会」が野田佳彦に出馬を要請したことが悪評を買っており、私もこれを「悪いニュース」だと受け取ったことは昨日も書いた。

 

 

 ここで指摘されている通り、直諌の会は名前から受けるイメージ通りの右派のグループとみなされる。それがなぜ野田に出馬要請するかというと、まず第一には彼ら国会議員の中でも泉Gや直諌の会の勢力はまだそんなに大きくなく、重徳の推薦人を20人集め切れないからだろう。さりとて、既に出馬の意向を表明し(今日正式に記者会見するらしい)枝野幸男は支持できない。とはいえ泉健太も(どういう理由によるかは知らないが)支持できないということだろう。

 これに対して、なぜ泉を支えようとしないのかと立民右派支持層は怒り、「現時点では枝野幸男前代表を推したいと考えている」という政治おじいちゃんお化け氏も「意味がわからない」と書いているが、これはありふれた話だ。つまり、重徳和彦にとってみれば、自分(たち)がのし上がるためには、立場の近い(現に泉Gと直諌の会をかけ持ちしている議員もいるようだ)泉にあまり強大になられては困るのだ。だから、マスメディアの評判も良く(たとえば元朝日新聞の星浩などはかなり露骨だ)、かつ枝野よりは自分たちに立場も近い野田に乗っかろうとしているのではないか。重徳和彦は若手みたいな言われ方をしているようだけれども、泉健太より4学年上で、誕生日はまだ来ていないから53歳だ(但し初当選は泉より9年遅い2012年)。野田佳彦は重徳より13学年上の67歳だから、野田の後釜なら狙えるが、自分より若い泉では都合が悪いということではないか。

 泉が誰からも後ろ指を指されないような強烈な「理念の人」であれば良いが、若くして老成したような調整型のリーダーであることも泉には災いしている。それこそ直諌の会が泉を批判した通り「物足りない」のだ。彼らのような主義主張や思想信条の人たちであるとしたらそう思えるだろうな、無理もないなと私も思う。

 また、少し前に連合系労組の「レバ子」氏が指摘した通り、一時期の泉の維新への接近によって連合系労組の間にも「緊張が走った」という。レバ子氏は泉の「求心力が低下した」とまで書いた。これは、現在のような政局になってようやく明らかになった連合、立民、共産、維新の四者の関係の実情だろう。つまり連合は立民と共産の接近も嫌だが、立民と維新の接近も嫌だということだ。それなら維新と接近したがった泉よりも維新にも共産にもいい顔ができる野田の方がマシだと考えるのはごく自然だ。もっとも泉も今になって田村智子と会談したが、こたつぬこ(木下ちがや)氏に「残念ながら今の立民執行部はもはや肯定できません」と書かれた。

 これまでにも書いた通り、野田が出れば小沢一郎系も野田に乗っかる可能性が高い。仮に、枝野、泉、野田の三者の争いとなった場合、野田が決選投票に残りさえすれば、相手が枝野であっても泉であっても野田が勝つ可能性が高いのではないだろうか。つまり枝野を支持する人たちは「泉が勝つくらいなら野田を」と考え、泉を支持する人たちは「枝野が勝つくらいなら野田を」と考えるのではないかということだ。

 もちろんこれは私の勝手な推測なので当たっているかどうかはわからないが、問題は野田が出馬するかどうかだ。出馬した場合、野田は本命になり得る。残念ながら。