いま話題の玉木雄一郎だが、玉木が総理大臣になどなれるはずがない。理由が石破茂が総理大臣の座を手放さないからである。高市早苗が総理大臣になって来年夏に衆議院を解散して衆参同日選挙を行えるはずがないのと同じ理屈だ。
#元文春記者チャンネル No.489 #国民民主 #玉木首相 はありか?なしか?石破がどかないから無理 、です。近年の、軽佻浮薄な政治について、おじさんの嘆きを話してます。https://t.co/f5uHwgytaW @YouTubeより pic.twitter.com/rvjtXeqcWo
— 赤石晋一郎/ジャーナリスト (@red0101a) 2024年11月1日
上記Xからリンクされた動画は見ていないが、玉木も高市も「石破がどかないから無理」なのである。そんな当たり前のことさえ気づかない愚か者が無意味な政局論議を繰り広げたり、来るなというのにしつこくコメント欄に粘着し続けるのである(もちろんそんなコメントは承認しないので、読者の皆様の目に触れることはありません)。
今朝は、日本の現状、東京都の現状、それに東京15区(江東区)の現状を大づかみするために、今回の衆院選の比例ブロックで各党が得た得票率を調べた。数字は下記の通り。左から全国、東京ブロック、東京15区の順。
- 自民 26.7%, 23.6%, 24.7%
- 立民 21.2%, 20.5%, 19.8%
- 民民 11.3%, 14.9%, 15.2%
- 公明 10.9%, 9.0%, 8.9%
- 維新 9.4%, 8.1%, 8.1%
- 新選組 7.0%, 7.1%, 6.6%
- 共産 6.2%, 7.9%, 7.7%
- 参政 3.4%, 3.7%, 3.3%
- 日保 2.1%, 3.2%, 4.1%
- 社民 1.7%, 1.5%, 1.2%
東京15区では立民が議席を守ったけれども、得票率はまだ全国平均よりも東京都の平均よりも低い。しかし周辺の東京東部の中では高い。たとえば元号新選組から候補者が立って比例復活した東京14区では、墨田区が立民14.7%、新選組8.8%であり、江戸川区のうち14区の分では立民15.5%、新選組9.7%、また立民から比例復活当選者を出した江戸川区の16区の分では立民18.2%、新選組8.1%となっている。東京14区には立民の候補は立たず、民民の候補が立った。面倒なので数字は挙げないが、このために墨田区及び江戸川区のうちの14区(北部)では、民民の得票率が立民を上回った。一方同じ江戸川区でも立民が比例復活当選者を出した16区では、立民の得票率が、隅田川の東側の地域では15区に次いで高い。
このように、選挙区から候補者が立ったり、当選したり、特に比例復活ではなく選挙区で勝った地域では比例ブロックでもその得票率が上がる。だから、東京東部でも特に立民が弱かった江東区でも立民の得票率が伸びた(私自身はそれには寄与していないが)。
しかるに、立てた候補を増やしたのに比例の得票率を下げた共産党は非常に深刻な危機にあるといわざるを得ない。
2021年衆院選で、東京15区の比例東京ブロック得票率は、自民32.0%、立民16.9%、維新16.5%、公明12.0%、共産10.0%、新選組4.6%、民民4.4%、N党1.6%、社民1.2%、その他1.4%だった。3年前のその衆院選と比較して、立民は全国平均では1.2ポイントしか増やしていないが、東京15区では2.9ポイント増やした。しかしそれ以上の大躍進を遂げたのが民民で、実に10.8ポイント、率にして3.5倍ほども得票を増やした。新選組は2.0ポイント、率にして1.4倍ほどの伸びにとどまった。一方、前回と半年前の補選に立てた候補に逃げられた維新は8.4ポイント、率にして実に51%の票を失った。維新から逃げた候補は石丸伸二と一緒にやりたかった気配が見えたが無所属で立っために惨敗した。石丸のスタッフは今回民民に入っていたようだから、仮にこの人が民民から立ったなら四つどもえのさらなる乱戦になった可能性がある。
問題は共産党だ。東京15区から共産党が候補を立てたのは、候補者を下ろした2021年の衆院選で比例東京ブロックの得票率が10.02%、つまり供託金没収ラインを超える投票があったため、候補者を立てて票を掘り起こせば、仮に票の一部が立民などの他の候補に流れても供託金没収を免れる可能性があると党執行部が計算したからに違いない。しかし、結果は比例ブロックでも得票率を7.7%に減らしたほどだから小選挙区での供託金没収は免れようがなく、事実小選挙区での得票率は6.2%にとどまって惨敗した。東京15区の共産党候補は過去に2009年と2012年にも供託金没収があったが、得票率はそれぞれ7.8%と8.9%であり、その後2014年には14.6%、2017年には15.7%の得票率を記録していた。但し、2017年には希望の党から立って比例復活当選した柿沢未途とバッティングしないように、結党したばかりの旧立民が候補を立てなかったので、反希望の民主・民進系や無党派層の票が共産党に流れやすい事情があった。しかし候補者を立てた直近の選挙だったその回の衆院選での得票率が15.7%もあったのだから、小選挙区になって以来最低の得票率となった今回の6.2%との差は実に大きい。率にして60.5%も減らしてしまった。今回の30代の候補者は「野党共闘」が成立した4月の衆院補選での印象が非常に良かっただけに、実に残念な結果だった(とはいえ彼の票が流出しなければ私にとってはもっとっずっと残念な結果になったわけだから致し方ないのだが)。
前にも書いた通り、江東区の共産党は何も立民の前職の票を削って落としてやろう、共産の選挙協力がなければ勝てないことを思い知らせてやる、などと思って、過去に二度も出馬を諦めてもらった候補を立てたわけではない。立てる立てないの権限はそもそも地域の組織にはない。立てる地域の組織も立った候補も必死だったはずだ。しかし結果が伴わなかった。
今回の衆院選で、共産党の議席は2議席減っただけだが、その内実は大惨敗だったといえる。今度こそ党執行部が真面目に総括をやらなければ、さらなる悲惨な未来が待ち構えているとしか私には思えない。
なお、今回一覧表にしてみてちょっと驚いたのは、前回までは立民と得票傾向がよく似ていた元号新選組が、東京ではあまり伸びておらず、逆に地方で得票を着実に増やしていたことだ。なるほど、さとうしゅういちさんが同党の地方分権化を求めるだけのことはあるのだなあと思った。山本太郎代表がそういう地域の声に耳を傾けるかどうかは全くわからないけれど。
さらに余談だが、比例中国ブロックで立民の最後に入った3人目の広島3区の人には、私も釈然としない。こういう事実があるから私は泉健太をどうしても好きになれない。