朝日の世論調査が出た。
有料記事だが、今月は既に5回のプレゼント枠中4回を使っているのでプレゼントはしない。無料部分のみ以下に引用する。
衆院解散に賛成36%、反対50% 内閣支持率は高水準 朝日世論
2026年1月18日 21時30分
朝日新聞社は1月17、18の両日、全国世論調査(電話)を実施した。高市早苗首相によるこの時期の衆議院解散と総選挙に対し、賛成は36%で、反対50%を下回った。選挙で自民と維新の与党が「過半数をしめたほうがよい」は52%で、「しめないほうがよい」35%を上回った。一方で、比例区投票先では「自民」が34%と伸び悩んでいる。立憲と公明による新党「中道改革連合」に「期待する」は28%だった。
政策に影響が出る不安は
解散への賛否は、衆院選で与…
(朝日新聞デジタルより)
URL: https://www.asahi.com/articles/ASV1L30XDV1LUZPS007M.html
一昨日(1/15)、TBSの『報道特集』を見ていたら、元共同通信の後藤謙次が今回行われようとしている衆議院の解散を「高市のクーデター」だと評していた。言い得て妙だと思った。
自信満々で、自民党幹部たちにも諮らずに自信満々の高市が独断で決めた「衆院解散」に対して、立公の合流政党という誰も予想しなかった反撃が行われた。これは「希望の党」政局における立憲民主党(旧)の立ち上げのようなボトムアップによって立ち上がった政党とは真逆の、公明党の斉藤鉄夫が主導し、それを立民の野田佳彦がほぼ「丸呑み」して立ち上げられた政党だ。つまり、独裁政権樹立を狙う高市に対して、一大権威主義政党が対立陣営の政党として立ち上がったことを意味する。
私はそのどちらも支持しないが、とりあえずは高市の独裁政権樹立の野望を挫かなければならない。高市の打倒こそ喫緊の課題であり、それは「マスト」、つまり必ず実現させなければならないことだ。
下記の元毎日新聞・尾中香尚里氏の記事は、「中道改革連合」に対する評価には同意できないが、下記記事のうち高市早苗に関する分析には全面的に同意する。
以下、抜粋して引用する。
完全ノーマーク、不意打ち食らった高市首相
高市早苗首相が通常国会(23日召集)冒頭での衆院解散を検討しているとの報道が流れ、その無茶苦茶なスケジュール感に日本中があ然としたのもつかの間、今度は野党第1党の立憲民主党と、連立政権から離脱し「新・野党」となった公明党が新党「中道改革連合」を結党した。この間、わずか1週間。めまぐるしい政界の動きは、1990年代半ばに自民党が初めて野党に転落した頃の政界の激動にも似てきた。
(中略)
高市首相は解散の方針を自民党内にもほとんど明かさず、官邸周りの少数の人物だけで決めてサプライズを演出したはずだったが、ノーマークだった野党陣営に、逆にサプライズを仕掛けられた形になった。
高市首相は「自民党の単独過半数を回復し、日本維新の会や国民民主党に媚びずに政策を実現する」ことばかりに気を取られ、野党陣営の立憲や公明のことなど考えてもいなかった。その結果、公明党がこの間たびたび発してきたメッセージの意図を十分に受け取れず、「なめくさっていた」野党からとんだ不意打ちを食らった、と筆者はみている。
維新(吉村洋文)も民民(玉木雄一郎)も高市にとっては、自らのスムーズな政権運営を邪魔する「うざい存在」でしかなかった。だから維新や民民なんかに邪魔されずに好き勝手な独裁をやりたい、と思って解散をやろうとしたら、「ノーマーク」だった公明と立民に足元をすくわれたと著者は見る。的確な分析だと思う。
引用を続ける。
高市政権は野党をなめ切っていた
高市首相がこの時期の衆院解散を決めたことにはさまざまな批判があるが、最も大きい批判は「2026年度予算の年度内成立が絶望的になり、物価高に苦しむ国民生活を直撃する」ことだろう。
そもそも高市政権は、当面の政権運営には全く困っていなかった。連立を組む日本維新の会に加え、野党第2党の国民民主党も「2026年度予算の年度内成立への協力」で自民党と合意したからだ。年末の政界は「これで予算成立までは衆院解散はない」という見方が支配的になっていた。
ところが1月9日、読売新聞が突然「冒頭解散」を報じた。せっかく確実視されていた「予算の年度内成立」さえご破算にする無茶苦茶な解散戦略に、野党のみならず自民党内にも「何のための解散なのか」と戸惑いが広がった。
解散戦略を練ったのは、安倍政権時代の総理秘書官だった今井尚哉内閣官房参与ら、官邸内の限られたメンバーだったとされる。思えば、彼らが仕えた安倍晋三元首相も、野党の選挙準備が整わないうちに、多額の税金を使って小刻みに「自己都合解散」を打つことで「安倍1強」の状況を作ってきた。解散に踏み切る心理は、確かに当時とよく似ている。
しかし、今回の解散を考える時、高市首相は野党、即ち立憲民主党や公明党のことなど、ほとんど意識していなかっただろう。彼らは現在の野党の党勢が「低迷している」となめ切っている。自民党の圧勝は、彼らにとって自明のことだったはずだ。
ならば彼らは、解散によって何を得たいのか。それは「圧勝することで、他の中小野党の機嫌を取らなければ政権運営できない、うっとうしい状況を解消する」ことだったのだと思う。
高市の解散の動機はそれ以外には考えられない。
記事の3ページ目の
「中小政党」の相手など面倒で仕方がない
の部分の引用は省略するが、高市が維新や民民に対して持っている感情は著者が書いた通りだと私も思う。
記事の4ページ目を以下に引用する。
誰もが勘違いしていた公明党のメッセージ
高市政権にとって今回の解散は「維新や国民民主といった『ゆ党』を政権運営から切り捨てる」ための解散だと言っていい。仮に連立を組んでいても、自民党の圧倒的な力で野党どころか、連立相手の主張をもねじ伏せられる、そんな政治を求めたのだろう。
しかし高市政権は、そのことに気を取られるあまり、本来の野党陣営である立憲や公明のことは、ほとんど眼中になかった。この「公明党への甘い読み」が、今回の「不意打ち」につながったのだと思う(もっともこの読みは高市政権のみならず、政界のほとんどすべてに広がっていたが)。
連立を離脱してからの公明党からの発信は、政界の間で相当に誤って解釈されていたと思う。
斉藤鉄夫代表は連立離脱表明直後の昨年10月12日、フジテレビの番組で「自民党と26年間積み重ねてきた信頼関係がある」と述べた。選挙協力については「党同士で推薦することはないが、各地域で人物本位、政策本位で応援していく。地域の信頼関係に任せたい」と語っていた。2025年度の補正予算案については「公明の提案が随所に反映されている」として賛成に回った。
政界では「公明党は選挙でも自民党への支援を一定程度続けるのでは」「ほとぼりが冷めたらいずれは与党に戻るのでは」といった、自民党にとって楽観的な観測が流れていた。決定的な勘違いを生んだのが、斉藤氏が1月8日の党会合で語った、この言葉ではなかったか。
「国民の信頼を勝ち得れば、再び与党として政策実現で力を発揮する。そのことを目指して再出発したい」
筆者は軽い驚きを覚えた。「国民の信頼を勝ち得て与党になる」とは、自民党との政権選択選挙に勝つ、ということなのか。そうでなければ「再出発」などという言葉は使わないはずだ……。
だが、この「再び与党として」を、政界関係者の多くが「自公連立への復帰」と受け止めた。「支持母体である創価学会とのあつれきが生じるのでは」との解説もみられた。確かに、直前の補正予算案賛成などを見ていれば、その受け止めも自然だったのかもしれない。
しかし斉藤氏は翌9日「今の自民党政権に戻るとの意味では全くない。中道改革勢力を結集し、私たちが政権を担える政治を目指すということだ」と、記者団に真意を説明した。
ちなみに、高市政権の冒頭解散報道が流れたのはこの日の夜。立憲と公明が合流新党「中道改革連合」を総務省に届け出たのは16日、冒頭解散報道の1週間後のことだった。
斉藤氏の8日の発言の真意が正確に伝わっていたら、果たして「冒頭解散」情報はこのタイミングで、こんな形で表に出ただろうか。
公明は「自民党を割りたい」とさえ思っている?
斉藤氏は15日、新党結成で合意した立憲の野田佳彦代表との党首会談の後「自民党と全面対決する党を作るつもりはない」と語った。斉藤氏の「自民党と全面対決しない」イメージも、連立離脱後ずいぶん喧伝されたが、それも誤った解釈だったようだ。
斉藤氏はこう続けたのだ。
「自民党の中にも、中道改革の考え方に賛同してくださる方がたくさんおります。そういう方々と新しい日本の政治を作っていく」
斉藤氏のメッセージは「自民党と全面対決せず、保守2大政党の一翼として協力することもある」という話では全くなかった。それどころかむしろ「高市政権に批判的な自民党の非主流派を、新党に引き込みたい」という意味が強かった。
立憲関係者の1人はこう語る。
「『選挙で戦った後だと政党の移動は難しい。いっそ選挙前にこちらに来てはどうか』と声をかけている相手はいるようだ。ただ、自民党は派閥単位でないと大きな決断はできないので、選挙前の合流は難しいのではないか」
要は、実現の可否はともかく「自民党を割りたい」という話のようなのだ。それを政界全体が「自民党との連携」と読み違え、さらに高市政権がそれを織り込んで衆院選における自民党の大勝を見込み、結果として冒頭解散の動きを早め、さらに「立憲・公明新党」の動きをも加速させたのではないか。(後略)
要するに斉藤鉄夫にとっては今回の政局は1996年衆院選での新進党の敗北からの、30年越しのリベンジなのだ。
私は30年前に「新進党なんて自民党よりの右のどうしようもない政党」とみなして新進党を敵視していた人間だ。
斉藤にとって、立民の代表が自社さ政権時に「新党さきがけ」にいた枝野幸男でも、初当選が新進党解党よりもあとの2000年衆院選だった泉健太でもなく、かつての同志だった野田佳彦だったことは幸運だった。だから斉藤は今回の政局を主導することができた。
そう、主導者はあくまでも斉藤鉄夫であって、野田佳彦ではない。
「中道」の概念にしても、公明と立民とでは違う。公明党にとっての「中道」とは(と最近解説されるようになって私は初めて知ったのだが)、仏教に由来する思想であって、「右でも左でもない真ん中」という意味ではないとのことだ。しかし立民系の人たちがいう「中道」とは「極中道」として強く批判されている考え方でしかない。
トップダウンで作った政党は、支持層の志向との乖離が大きいから、その矛盾がいつかは噴き出す。だから長続きはしない。
今回、斉藤(と野田)が公明党と立憲民主党をそのまま存続させ、衆院議員だけ離党して新党に入ることにしたのは、かつて新進党が解党した経緯も踏まえて、また別れることを念頭に置いているのではないかと私は思っている。
ただ、今回はまず高市のとんでもない独裁の野望を止めなければならない。
そもそも、公明(と立民)の策動さえ見抜けずに、党の要人にも諮らずに独断で解散を決めた高市自身が、彼女の独裁を許してしまった場合には日本国の安全保障上最大のウィークポイントになる。現に高市の台湾に関する「存亡危機事態」の失言は、習近平の中国に思いっ切り利用された。高市は日本国の国益を損ねたといえるのである。
だから今回は、確実に高市政権を倒しておかなければならない。
衆院選について、尾中氏は下記のように書いた。記事の末尾に近い部分である。
今回の立憲と公明の合流がどれだけの規模でスタートするかは未定だが、自民党との議席差は、衆院の小選挙区制導入後に与野党が最も伯仲した2003年衆院選(自民党237、民主党177)に匹敵するレベルに達しそうだ。
2003年衆院選を引き合いに出すとは尾中さんも意地が悪い(笑)。というのは、あの衆院選は高市にとっては思い出したくもない屈辱の選挙だったに違いないからだ。弊ブログも何度もこの衆院選を引き合いに出しているが、高市はこの選挙に奈良1区から立候補したものの、同じ極右政治家のカテゴリに入る民主党の馬淵澄夫に、比例復活も許されない惨敗を喫した。この選挙では、公明党が高市を推薦しなかったのだった。
しかしそれはともかく、与党が237議席も獲ったら高市政権が存続してしまう。その程度だと中改連が初めての国政選挙で躍進したことにはならない。そもそも、その場合には自民党の議席が増える勘定だ。
ずっと三春充希氏による政党支持率や国政選挙の分析を追ってきた人間から見れば、下記「おじいちゃんお化け」氏のXのような結論が出てくるのはごく自然だ。
今回の衆院選でのハンデ
— おじいちゃんお化け (@micha_soso) 2026年1月18日
客観的に見ると、自民党は2012年衆院選の民主党くらいある気がするが、高市人気でそれでもいけるのだろうか…。
本当に読みにくい。
その通りで、自民党はもっとも極端な場合、2012年衆院選における民主党に匹敵するくらいの大大大惨敗を食う可能性がある。
それが、三春充希氏の分析から導き出せる結論だ。
そうなるかならないかの要因はいくつかあるが、最大の要因は立民側から新党に加わらない脱落者がどのくらい出るかだ。
今のところ不参加者が確定したのは「ゆうこく連合」の国政政党化を目指している原口一博しかいないという。
現時点で、立憲民主党候補のうち114名が新党への参加意向です。
— 世論分析と選挙情勢予測 (@senkyoyosou) 2026年1月18日
全候補者のうち62%を占めています。
また、不参加表明者は現時点で1名となっています。
立民の創業者で、かつ1996年衆院選で新進党と敵対していた枝野幸男が早々と新党への参加を表明した影響が大きいのはもちろんのことだ。
枝野に逃げられたら新党が衆院選を戦えないことは必至なので、野田が真っ先に枝野の同意を取り付けたであろうことは想像に難くない。また枝野としても、仮に突っ張っても野党が割れて高市をアシストすることになってしまうことくらいは簡単にわかるので、ノーとはいえなかった。枝野は立民にあっては数少ない「流れが読める」政治家の一人である。
立民東京では9区の山岸一生衆院議員がまだ結論を出していないようだ。下記はもんくま氏のX。
「友だちとして」、いろいろ激動だけれど頑張れ、と連絡しました。
— 服わぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2026年1月17日
返信は本当に短い「ありがとう」程度で、山岸くんの結論はわからないです。
でも、そんなに簡単に「結論が決まっている」感じはしません。
火曜日まで、熟考するのではないですかね。 https://t.co/sfosHizu5v
ちなみにもんくま氏自身の立場は下記2つのXからわかる。
「2017 #枝野立て」で感動した者として、いきなり政党が無くなることへは、悲しみは強いです。
— 服わぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2026年1月15日
しかし、あと24日で選挙になる以上、この体制で「高市さん」に勝つしかないと思っています。
終わってから、しっかり、ボトムアップの代表選などをやりましょうよ。
念のため。
— 服わぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2026年1月15日
ボクも「合流新党」に賛成しているわけではないですよ。
ただ「あと23日で投開票」という状況で「正しさ」や「べき論」を話している時間はないよね、というだけです。
「正しさ」を議論できるテーブルにつくには「勝ったあと」でしか参加資格がないよね、というだけです。 https://t.co/KCbETP3S0F
下記はりっけんネットカジュアル氏のX。一昨年の衆院選東京15区補選で熱心に活動された若い方だ。
私の予想とは裏腹に不参加表明は少ない。 https://t.co/emXxtpRwr2
— りっけんネットカジュアル党員【東京12区の左派リベラル民】🌈🗼 (@Rikken_CDP2023) 2026年1月18日
2024年の立民代表選で立民が野田佳彦を選んだからこんなことになったわけだが、「打倒高市」の大義名分を出されては、衆院議員は原口のような個人的な野望を持っている人間以外はそれに従うしかなくなる。
私は「中道」と「改革」の「2文字掛ける2」に対してともに強い拒絶反応が出る人間だから、合流新党は間違っても支持しないし、選挙後にはほぼ同党を批判する記事しか書かなくなると思うが、今回の衆院選では、その合流新党の公認で立候補する候補者の名前を書くことになるだろう。
あと、選挙区で公明支持層の票から自民党候補への流出をどれくらい抑えられるかも大きな要因になる。しかしその比率が上がれば上がるほど公明は立民に切られてしまう、つまり「中改連」を立民側に解党されるリスクが高まるから、公明は支持層に対して思いっきり強い縛りをかけようとするはずだ。そうなると、三春氏のシミュレーションのうち、立民系の小選挙区候補者への票の乗り方が増え、自民の獲得議席の減少幅が大きくなる。
しかも高市は投票率の低い真冬(暦の上では春になるが)を自ら設定してしまった。これは高市人気だけが頼りの自民には不利で、固定票を持つ公明もとい中改連に有利に働く。
こう考えると、2003年衆院選程度にはとどまらない自民党大惨敗の目はあるのだ。
ここで重要なのは野田佳彦の腹の括り方であって、この点で野田は斉藤鉄夫に大きく劣るが、野田とて2024年衆院選で結果を出したこともあるから、本気になればやってできないことではない。仮に負けたら党内で枝野・泉連合軍あたりに党内政局を起こされて野田が失脚することになるのは必定だ。その場合は新党もできたばかりなのにあっけなく解党される。
最後に蛇足を。衆院選を前に、かつて城内実と静岡7区で対決した斉木武志の自民党会派入りの情報に接した。これで城内、片山さつき、斉木の3人が全員ジミントーになったわけだ。自民党とはそういう政党だ。それに山尾志桜里まで加わるという。「あの人はリベラルじゃない!」と弊ブログが叫んだのは2014年頃だっただろうか。
あと、衆院選での議席確保がいよいよ怪しくなった社民党で、沖縄2区をめぐって党首と既に国会での議席を失った副党首とが対立する内紛が起きているらしい。結局福島瑞穂は社民主義には何の貢献もできないまま終わりそうだ。私は今回も衆院選の投票用紙に社民党の党名を書くが、社民党が小沢一郎の衛星政党化していたことを露呈した2010年以来、今に至るまで福島瑞穂を全く支持していない。
今朝はここまで。