kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「ニートの差」よりABクラス間格差の方が問題

ニートの差」もとい、首位と「2位との差」が縮まってきたプロ野球セ・リーグが、特に関西および東海地方で話題になっている。
ニートの差」のネタ元は、9月16日の「きっこの日記」だが、その9月16日に中日・山本昌ノーヒット・ノーランを喫した阪神タイガースは、もはやこれまでかと思われた。しかし阪神はそこから猛然と反撃。9連勝して再び山本昌と相対したが、またしてもこの41歳左腕に屈した。なかなかドラマチックな展開だ。この敗戦でまた阪神は苦しくなったが、まだペナントレースに決着がついたわけではない。今や巨人をはるか抜き去って人気ナンバーワンの猛虎には、ファンの後押しもある。10年前に巨人がやった「メークドラマ」を今度は阪神がやる、と「Yahoo!」のトピックスも煽っている。
こうした盛り上がりは大いに結構なのだが、私にはどうしても割り切れないものが残る。それは、プロ野球界において「持てる者」と「持てない者」の格差がどんどん拡大していっていることだ。
優勝を争う中日と阪神は、ともに資金力があり、巨人ともども「持てる者」の代表的なチームだ。一方、かつて野村監督時代に「弱者の戦略」で、しばしば金権球団・巨人を倒して黄金時代を築いたヤクルトは、いつしか優勝から遠ざかるようになった。広島や横浜に至っては、中日や阪神とはリソースが違いすぎて、最初からペナントレースからはじき飛ばされているようなものだ。
パ・リーグに至っては事態はもっと深刻で、楽天オリックスは、他の4球団と比較にならないほど戦力が弱体だ。その上、楽天オリックスも、親会社の印象が悪い。楽天の社長には逮捕の噂が絶えないし、オリックスの宮内に至っては、あからさまな竹中平蔵の盟友であり、今後政財界スキャンダルの中心人物になる可能性さえある。
親会社云々はともかくとしても、私は「ニートの差」よりも、Aクラス球団とBクラス球団の間の格差の方が、プロ野球にとってよっぽど深刻な問題なのではないかと思う。
こんなことを考え始めたら、プロ野球を楽しむ気も減退してしまう今日この頃だ。たとえば、広島カープのエース・黒田がFAで阪神に移籍するという噂があるが、そんなことがあったら、ますますプロ野球は面白くなくなるだろう。ひところ、選手がみな巨人へ巨人へとなびいたことがあったが、FAや逆指名で力のある選手を寄せ集めた巨人は、一瞬だけ強くなったものの、まるで筋肉増強剤の副作用みたいに、急激に弱くなっていった。まるで自殺行為のようだった(巨ジミングスとでも言おうか?)。阪神がその愚を繰り返してはならないと思う。
救いは、心ある阪神ファンたちが、黒田の阪神入りに反対し、広島残留を願っていることだ。万年最下位だった頃から阪神を応援していたファンたちには、やはりプロ野球を愛する心が強いのだと感じる。下記ブログの記事やコメント欄を見よ。
自称阪神タイガース評論家(跡地) | タイガースによるC黒田の獲得に断固反対