kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤクルト、「リアル岩田鉄五郎」こと山本昌を打ち崩し、中日に3年連続勝ち越し

ヤクルトが本拠地・神宮球場で中日を破り、このカード3年連続の勝ち越しを決めた。

ヤクルトは、巨人には昨年まで9年連続で負け越しているから、中日ファンが「犬ルト」などと言いたくなる気持ちはまだわからないでもないが、阪神ファンがヤクルトを「犬ルト」呼ばわりすることは明らかに不当だ。現に昨日(18日)も、ヤクルトのおかげで阪神は首位・中日とのゲーム差を縮めることができた。

ところで、昨日の中日は、山本昌が先発した。45歳の山本昌は、8月に今季初勝利を挙げて以来5連勝を記録していたが、この投手は阪神キラー兼巨人キラーとして有名だ。4年前、首位攻防戦だった阪神戦で、史上最年長ノーヒットノーランを記録し、先日は阪神、巨人との三つどもえの最中、巨人戦で史上最年長完封勝利を記録した。

左腕でもあり、なんとなく水島新司の漫画に出てくる「岩田鉄五郎」を連想させる投手だが、実はこの山本昌投手は全盛期にはヤクルトに滅法強かったのに、巨人や阪神にはさほど強くなかったのだった。何しろ、ヤクルト打線が球団史上最強だったと思われる1993年(池山、広沢、ハウエル、古田が3番から6番に座っていた)に、ヤクルト戦7勝0敗という記録を残している。同じ時期に山本と並び称された、中日のもう一人のエース・今中もヤクルトに強かったが、山本・今中以外の中日先発投手陣はさほど強力ではなく、それに助けられて、ヤクルトは1993年のペナントレースで中日を振り切ることができたのだった。

しかし、相性は年々変わるものだし、その後山本昌が人気球団である巨人や阪神からも勝ち星を重ねるようになると、その印象ばかりが名古屋の中日ファンに植え付けられたに違いない。山本は巨人キラー阪神キラーとして名を馳せることになった。

その、「隠れヤクルトキラー」の山本昌にヤクルトは土をつけたのだが、決勝点となったタイムリーは、テレビのスポーツニュースで見る限りファウルに見え、審判の誤審くさかった。

昔、もっとプロ野球人気が高かった頃だったら、「巨人や阪神を優勝させるための『ジャンパイア』もしくは『阪パイヤ』による意識的な誤審だ」などと大騒ぎになったかもしれないなとふと思った。「小沢信者」とも相通じる被害妄想は、プロ野球ファンの間にも広く見られるものである。

ヤクルトももっとすっきりした勝ち方ができれば良かったが、それでも3年連続でヤクルトが中日に勝ち越したことで、せめてもの溜飲を下げた次第だ。