kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

メディアに影響を受けやすくなったアメリカの民意

アメリカ大統領選の民主党候補者争いは、振幅が実に大きい。

昨年まで不動の本命と見られていたヒラリー・クリントンに挑戦するバラク・オバマが初戦のアイオワ州党員集会を制すると、それまでヒラリー有利と見られていたニュー・ハンプシャー州の世論調査が、いきなりオバマ有利に大逆転し、逆にオバマがヒラリーに10ポイント以上の大差をつけた。

しかし、苦戦に涙ぐんだヒラリーの映像がテレビで全米に流れるや、ヒラリーに同情が集まり、ニュー・ハンプシャー州で劇的な逆転勝利を収めた。テレビがヒラリーを勝たせたようなものといっても過言ではないだろう。

こういう振幅の激しさは、日本でも05年総選挙と07年参院選の両極端の選挙結果に見られるように、近年顕著になっているが、民主主義国家にとって必ずしも好ましい傾向ではない。それだけ、両国民がポピュリズムに絡めとられやすくなっていることのあらわれと思われるからだ。

今回のヒラリー勝利は、アメリカの民主主義の危機を象徴していると思う。