kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

やはり「石原が怖かった」チキンの東国原英夫

やはり東国原は「石原が出ないのなら都知事選に出る」方針だったようだ。


http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030401000751.html

都知事選、東国原氏も立候補へ 14日にも表明


 4月の東京都知事選に向けて準備を進めている前宮崎県知事の東国原英夫氏(53)が14日にも立候補表明する方針であることが4日、関係者への取材で分かった。

 石原慎太郎知事(78)が都議会定例会の最終日11日に4選不出馬を正式に明らかにする見通しで、東国原氏は石原氏の進退を確認した上で、立候補の理由や自らの政策を示すとみられる。

 東国原氏は4日、移転問題を抱える築地市場の関係者と懇談したが、都知事選に絡む話はなかったとしている。

 一方、石原知事は4日の記者会見で、自民党関係者から依然4選出馬を求められていることを問われ、「ありがたいと思います。それはそれ、これはこれ。それ以上のことは差し控えたい」と語った。

 都知事選をめぐっては飲食店チェーン・ワタミの前会長渡辺美樹氏(51)、神奈川県知事の松沢成文氏(52)、共産党の元参院議員小池晃氏(50)らが既に立候補を表明。自民党参院議員で弁護士の丸山和也氏(65)が出馬を検討している。


2011/03/04 21:42 共同通信


東国原というのも石原に似た慎重居士で、必ず勝てるという確信が持てなければ選挙に出ない人間なのではないか。そう前から思っていたのだが、石原不出馬が完全に確定した時点で出馬表明とは念が入っている。それと同時に、東国原は石原には勝てないけれども松沢成文になら勝てると考えているらしいこともはっきりわかった。

東国原には、4年前の宮崎県知事選で得た成功体験に対する自信が大きいのではないか。あの時の東国原は、当初は自民党が実質的に支援した持永哲志氏と民主・社民両党が実質的に支援した川村秀三郎氏の争いに割って入った形で、当初は泡沫候補と見られていたが、選挙戦で急激に支持を拡大し、いざ蓋を開けてみたら東国原が266,807票、川村氏が195,124票、持永氏が120,825票で、東国原が完勝したのだった。

かつて、泡沫候補扱いから選挙戦で大逆転勝利した例として、1993年の宮城県知事選における浅野史郎氏の例があり、浅野氏はこの時の再現を狙って2007年の東京都知事選に挑んだが、石原慎太郎の厚い壁に跳ね返されて惨敗した。東国原はもちろんそんなことは百も承知だから、石原に勝つ自信は持てなかったに違いない。

過去、東京都知事選に他の道府県知事経験者が挑んだ例としては、1963年に阪本勝(元兵庫県知事)が革新統一候補として自民党が推す東龍太郎に挑んだ例があるが、阪本も敗れており、他の道府県知事経験者が東京都知事選に勝った例はない*1。しかしそれは松沢成文とて同じであり、東国原が松沢相手なら勝てると踏んだとしても不思議はない。

それにしても、先般の名古屋トリプル選挙にも見られた、政治に対する不満のはけ口を勇ましい破壊者に求める民意は、2007年の宮崎県知事選で早くも見られたことは想起されるべきだ。あの時、のちにネットで「小沢信者」に転じた者の中にも、東国原の当選を喜んだ人たちがいた。小沢一郎は当時民主党の代表で、東国原のような勢力に手を焼いた一人だ。

私が苦い思いをもって引き合いに出さざるを得ないのは一昨年の静岡県知事選であり、あの時は民主・社民・国民新党が推した右翼の川勝平太が自公が推した坂本由紀子氏を大接戦の末に破って当選し、元民主党海野徹が3位に終わった。私は右翼の川勝を嫌って海野をプッシュしたのだが、実は海野からも新自由主義的なにおいを嗅ぎとっていたのだった。だが私はとにかく川勝が気に入らず、川勝を落としたかったため、ブログに書いた記事ではそのことには触れなかった。

そして先日、海野徹は「減税日本」(=「強者への逆再分配日本」)の公認を受けてしまったのである。結局、あの静岡県知事選では自公推薦の坂本由紀子氏が3人の中ではもっともましな候補だったとしか言いようがない*2政権交代総選挙直前の大逆風で、川勝とほぼ互角の戦いをしたのだから、普通の条件下での選挙だった坂本氏が勝利を収めていたに違いない。

まあなんにせよ、仮に自公・民主・減税日本から3人の候補が立つような選挙があったとしたら、私はそのいずれをも推さないが、もっとも落選してほしいと思うのが「減税日本」(=「強者への逆再分配日本」)の候補であることはいうまでもない。小沢一郎は、かつて民主党代表として「減税日本」につながる勢力に手を焼いたにもかかわらず、現執行部と対立すると一転して彼らと手を組もうというのだから、「節操がない」という以外の表現を私は思いつかない。何が「国民の生活が第一」なものか。小沢一郎とは単なる「権力闘争屋」に過ぎず、それ以上でもそれ以下でもない。こんなやつは、直ちに政界から退場させなければならない。小沢一郎は、菅直人ともども、これからの日本の政治にとって百害あって一利なしの、全く必要ない人間である。

それにしても、「強者への逆再分配日本」は東京都知事選で東国原を推すのだろうか。私はそこに注目している。

*1:よく、京都や名古屋が排他的な土地柄だなどと言われるが、全国でもっとも排他的な都市は東京ではないかと私は考えている。

*2:当時民主党員だったさとうしゅういち氏は、坂本候補の政策が一番良いと思うが、坂本候補は自公推薦なので、民主党員のさとう氏としては川勝候補を応援するしかないと言っていた。