不勉強な私は、新日本出版社という共産党系の出版社が「経済」という雑誌を出していることを全く知らなかった。そして、香川県の某書店でこの雑誌を見つけて頁をめくり、厚生労働省や経済産業省の官僚が反新自由主義の論陣を張っていることを知った。それどころか、日本における新自由主義の開祖とされている中曽根内閣のブレーンに、新古典派経済学を徹底的に批判した人物がいたことも知った。
ネオリベ・ネオコンの牙城・産経新聞の月刊誌「正論」に、佐伯啓思が新自由主義を批判する論文を掲載する一方で、朝日新聞は時代錯誤としか思えないコイズミカイカクマンセーの社説を掲載している。
もはや、ウヨサヨ論では全く説明できない混沌とした状況だ。
最近、私が一番驚いているのは、ネオリベ・ネオコンを批判しているはずの反政府側の言論にも、「小さな政府」を信奉する意見が根強いことだ。ここまで新自由主義の毒が日本全国に回っていようとは、想像だにしなかった。
なんという大混乱の時代だろうか。