kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

よく言った尾辻秀久&馬脚を現した麻生太郎

ついに自民党議員から構造カイカクを批判する代表質問が飛び出した。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090131k0000m010073000c.html

自民・尾辻氏:「下野覚悟で!」首相に迫る

 「経営者の視点で改革が進められ、多くの人を失業に追い込んだ。(政府の)規制改革会議は責任をとらなければならない」。30日の参院代表質問で、自民党尾辻秀久参院議員会長が、野党のような辛口の政府批判を連発し、構造改革路線と明確に決別するよう麻生太郎首相に迫った。

 尾辻氏は規制改革会議と経済財政諮問会議の廃止を迫った後、社会保障費の伸びを毎年2200億円抑制する政府方針も攻撃。「『できません』と素直に言えばいいのに、つじつま合わせで訳が分からないことを言っている」と切って捨て、「乾いたタオルを絞っても、もう水は出ない」と撤回を呼びかけた。

 さらに「野に下るのは恥ずかしくない。恥ずべきは政権にあらんとして、いたずらに迎合すること。毅然(きぜん)と進む首相にご一緒します」と、首相に「下野の覚悟」まで説いた。

 だが首相は「諮問会議などは政策の調査、審議で大きな貢献をしてきた」などとそっけない答弁に終始した。

 質問後、尾辻氏は記者団に「もう少し正面から答えてほしかった」と表情はさえなかった。【野口武則】

毎日新聞 2009年1月30日)

湯浅誠の『反貧困』(岩波新書、2008年)を読んだ方なら、尾辻秀久議員が反貧困運動に理解のある国会議員として評価されていることをご存知だろう。日本会議に属する政治思想右派の政治家ではあるが、国民をダマして政権にしがみつくのではなく、コイズミカイカクからの離脱を表明した以上、下野の覚悟まで説くあたりは筋が通っていて評価できる。

これに対して、新自由主義政策推進のために利用された諮問会議を弁護し、社会保障費削減の方針も守り続けると明言した麻生太郎首相は、施政方針演説で表明した「脱カイカク」が口先だけに過ぎなかったことを早くも露呈した。麻生の甘言にダマされてはならない。