kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「凌雲会=民主党内右派」という理解はまちがい

民主党というのはもともと良くいえば百家争鳴(悪くいえばバラバラ)の気風を持つ政党で、単純な右左で論じてはならない。よく、「前原一派=党内右派」という誤解があるが、前原誠司自身、外交・安全保障面ではタカ派だが、それ以外にはリベラルな面も多く、党内では中間派だ。枝野幸男は「前原・枝野グループ」などとされるが、実は菅直人とも近い。そもそも、右左論でいっても、菅直人は前原らのすぐ左くらいに位置し、むしろ両者の立ち位置は近い。それなのに菅と前原はあまりウマが合わない。よくある「凌雲会民主党内右派」という理解はまちがいであり、たとえば香川の小川淳也衆院議員はたいへんリベラルな政治家である。民主党で一番右寄りなのは旧民社党の連中であり、次いで旧自民党および旧自由党の面々だろう。小沢一郎のかつての家来は右派が多く、小沢の元秘書で、小沢への刺客として自民党から立候補が予定され、かつ今回の西松事件東京地検にリークしたのではないかとの疑惑を持たれている高橋嘉信は、ゴリゴリの右翼イデオロギーの信奉者らしい。ところが、小沢一郎民主党入りすると同時に「労組政治家」に転向し、左派と手を組んだから摩訶不思議な状態が生じた。民主党の中でも「右」に位置すると思われていた小沢一郎が、突如として菅直人よりも「左」へと立ち位置をシフトさせたのである。そのことを頭に入れておかないと読み違える。小宮山洋子は確かに左派だが、アンチ菅直人であり、むしろ前原誠司に近い。民主党東京都連内での確執があるのではないか。小宮山は、菅直人に呼応して小沢一郎を批判したわけでは決してなく、単に前原誠司に呼応しただけである。

私は、菅直人小沢一郎に辞任を迫ったという今朝(26日)の朝日新聞の記事に、一昨年菅直人東京都知事選出馬を迫ったのと同じ意図を感じる。朝日新聞は、小沢一郎よりもむしろ菅直人を追い落としたいのではないか。朝日新聞は、民主党東京都連のアンチ菅派と気脈を通じており、今朝の朝刊の記事は、もしかしたら菅直人にダメージを与える目的の「飛ばし」記事ではないかとさえ疑っているのである。