20世紀の4大流行といわれるものに、スペイン風邪（1918〜1919）、アジア風邪（1957〜1958）、香港風邪（1968〜1969）、ソ連風邪（1977〜1978）があるそうだが、今回の豚インフルエンザと同じ型（H1N1）である「ソ連風邪」には昔かかったことがある。私が生涯にかかったインフルエンザのうち、もっとも症状の激しいものだった。激しく嘔吐し、39.4度まで発熱した。発症はバレンタインデーである2月14日朝で、翌15日の昼食まで5食抜いたが、全く食欲はなかった（その間、14日夕に病院で点滴を打ってもらった。ちなみに、39.4度の高熱は、診察を待っていた待合室で記録した）。生命力の旺盛な時期にかかったから、いっときの劇症だけで済んだが、歳をとった今、同じ症状に見舞われていたら果たしてどうなっていたことか。
