kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

橋下、MBS記者への罵倒に絡んで「報復」を認める

橋下徹が、8日にMBSの記者を罵倒した件に絡んで、「批判を受けたことに対する報復」の事実を認めた。


http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120515/waf12051521090024-n1.htm

(15日)「批判してきた相手には100倍返しにする」


 午前10時 豊中市役所で山元行博・豊中市教育長と面談。

 午後0時50分 登庁。山元教育長との面談について「内申書相対評価絶対評価の話と高校の入試制度のあり方について、現場からのアドバイスをいただいた」と発言。

 2時 市議会本会議に出席。

 同15分 庁内で打ち合わせ。

 6時5分 退庁。記者会見やツイッターで日々発言をしていることについて「批判をしてきた相手には100倍返しにするが、失脚になるような失言は避けないといけない。言葉ひとつで辞任。そうならないよう表現している」と述べる。

産経新聞「westナビ」 2012.5.15 21:05)


想像した通りだった。


橋下徹を非難し、「毎日放送叩き」に反対するキャンペーンを開始します - kojitakenの日記 より。

(前略)MBSの記者は、以前『VOICE』で「大阪の教育未来図―アメリカ落ちこぼれゼロ法から学ぶ」という特集を放送した時、渡米して取材した人だ。この特集に切れた橋下が、翌朝、MBSを叩くTwitterを連打していた。このことを思い出すと、あの橋下「ブチ切れ劇」は突発的なものではなく、最初から橋下が記者に仕返ししてやろうと手ぐすね引いて待ち構えていたものだと考えるべきだ。(後略)


なお、あの「橋下ブチ切れ劇」の問答だが、実は間違っていたのは橋下の方で、MBSの記者の答えの方が正しかったというご指摘のコメントをいただいた。


http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20120516/1337177923#c1337178791

furisky 2012/05/16 23:33
実は、勉強不足なのは記者ではなく、橋下徹自身であることが、1・17通達を見るとよくわかります。命令を発したのは教育長であり、命令の対象は全教職員と校長に同時に出されたのですが、質問に対するMBS女性記者の回答は間違えてはいませんでした。間違えていたのは橋下徹であり、橋下自身の間違いに基づいて間違えていない記者を勉強不足だと罵倒するという失態を演じていたのが真相なんです。

拙ブログで職務命令とされる文書を引用しておきました。

http://d.hatena.ne.jp/furisky/20120516


以下、『Snap Days 〜Shuichi Taira’s photo gallery〜』より引用。

橋下徹は、MBS女性記者に公式に謝罪するべきだ


(前略)

さて、
橋下は、起立斉唱命令は誰から誰に対して下されたものなのか、
記者に逆質問したわけだ。上述したようにこれ自体がナンセンスだが、
そこは置いておくとしても、橋下は明白に間違いを犯した。


命令を出した主体について記者は、中西教育長だと答えたところ、
橋下は、


『とんでもないですよ。もっと調べてくださいよ。教育長が命令出せるんですか』


命令の対象についても、MBS側が、校長と答えたところ、


『違います。違います。そこは変わりました。全教員に出されてるんです。』


橋下はそのように否定して、以降、記者を勉強不足だのなんだの言って、
しまいには命令口調で記者を罵倒しだした。


ここで、平成24年1月17日に出された大阪府教育委員会
通達の文書をよーくご覧いただきたい。件の職務命令とはこれを
指しているわけだ。


(引用開始)

教委高第 3869号
平成24年1月17日
府立学校 教職員 様
                            教育長


入学式及び卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について(通達)


国旗掲揚及び国歌斉唱は、児童・生徒に国際社会に生きる日本人としての自覚を養い、
国を愛する心を育てるとともに、国旗及び国歌を尊重する態度を育てる観点から学習指導要領に
規定されているものである。
また、平成23年6月13日、大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱
に関する条例が公布・施行された。本条例では、府立学校の行事において行われる国歌の斉唱
の際に、教職員は起立により斉唱を行うことが定められている。
 ついては、入学式及び卒業式等国旗を掲揚し、国歌斉唱が行われる学校行事において、式場
内のすべての教職員は、国歌斉唱に当たっては、起立して斉唱すること。



教委高第 3869号
平成24年1月17日


府立学校 校長  様
府立学校 准校長 様
                           教育長


入学式及び卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について(通達)


 国旗掲揚及び国歌斉唱は、児童・生徒に国際社会に生きる日本人としての自覚を養い国を愛
する心を育てるとともに、国旗及び国歌を尊重する態度を育てる観点から学習指導要領に規
定されているものである。
 また、平成23年6月13日、大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱
に関する条例が公布・施行された。本条例では、府立学校の行事において行われる国歌の斉唱
の際に、教職員は起立により斉唱を行うことが定められている。
 ついては、入学式及び卒業式等において国歌斉唱を行う際は起立により斉唱するよう教職
員に対し通達を行ったが、校長又は准校長からこの趣旨を徹底するよう職務命令を行うこと。

(引用終了)


ここに明白に示されている。
この通達は、“教育長”から教職員と校長に同時に出されているものであって、
MBSの記者の返答は間違えていない。


間違えたのは橋下に他ならない。


橋下は、自身の間違いに基づいて、
間違えていない相手を指差し、命令し、罵倒した愚を犯したのだ。
勉強不足だったのは記者ではなく、橋下徹自身にほかならなかった。
記者を罵倒する言葉は、実はブーメランとなって自らの脳天を
直撃する失態を演じていたのだ。


ということで、
橋下徹は、MBSの女性記者に対して公式に謝罪するべきだ。


こんなことを市民ひいては国民が許して、橋下の記者バッシングに加担する
ようではこの国は本当に橋下ファシズム体制に陥いってしまう。
橋下を擁護し記者が悪いと非難している人たちは、
少なくとも上述した橋下の誤認に基づく記者バッシングは間違えているという
ことぐらい同意出来ないのならば、事実を事実として認識することも出来ない盲信状態に
陥り、危険なカルト教祖を信奉し続けるカルト信者と同様の愚に堕していると思う。


なお、この問題については、秋原葉月さんのAfternoon Cafeの5回に渡るエントリー
『詭弁術講座1〜5』が秀逸であると思う。有名文化人、著名人はいざという時に当てにならないものだ。
こうやって一人一人の市民が声を上げ続けることが
権力者の暴走への歯止めとなり、民主主義と自由主義を守っていくことにほかならないのだ。


http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-975.html