kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

原発に批判的な記述を2004年度の「教科書検定」で修正されていた扶桑社(笑)の教科書

朝日新聞夕刊連載の『原発とメディア』11月9日夕刊掲載分より。

 2004年度に検定を申請した中学公民の教科書8点すべての原発記述に、検定意見がついた。いずれも「原発の長所部分が足りない」「自然エネルギーは長所を強調しすぎている」といった内容だった。

 例えば、扶桑社が出した教科書では、当初「わが国でも発電量の約3分の1は原子力発電によっている。しかし、原子力発電は安全性や放射性廃棄物などの問題を抱えており」と書かれていた。だが、検定意見を受けて「資源が豊かでないわが国でも、安全性に配慮しながら発電量の約3分の1は、二酸化炭素をほとんど出さない原子力によっている」と修正された。

朝日新聞 2012年11月9日付夕刊掲載『原発とメディア』第274回より)


記事は、この2004年度と翌05年(つまり小泉純一郎政権が従来にも増して原発依存度を高める政策を打ち出した頃)、中学、高校の教科書検定で多数の原発に関する修正意見がつけられたこと、それを朝日・毎日・読売・日経の主要全国紙が報じなかったこと*1を伝えている。

扶桑社は、いうまでもなくフジ産経サンケイグループの出版社で、かつて「つくる会」編集の教科書を出版していた。2004年度の検定で原発関係の意見を修正された公民教科書もおそらくそうだろう。その中に、文字通りの「正論」が書かれていて、文部科学省によって修正されたわけだ。

こんなことをやっているから、「近ごろ変だぞ!産経新聞真正保守民族派、反共愛国の立場から産経新聞左傾化・低俗化を叱る」などとネトウヨに批判されるのだろうか。おっと、産経新聞社と扶桑社は別会社だから関係ないのかな?(笑)

*1:産経に関しては何も書かれていない。報じるはずがないと思って記者が調べなかったものと思われる。