kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「野ダメ」はクビ覚悟で「原発再稼働」に挑んでいる。侮るな

民主党馬淵澄夫衆院議員は、昨年の民主党代表選に出馬した時点では特に「脱原発」派とも思えなかったが、ここにきて「野ダメ」(野田佳彦)らの「原発再稼働ありき」路線への批判を強めているようだ。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120407-OYT1T00632.htm

原発安全基準、無責任極まりない…馬淵元国交相

 馬淵澄夫国土交通相は7日、秋田県由利本荘市で講演し、政府が6日に決めた原子力発電所再稼働をめぐる新たな安全判断基準について「目の前に再稼働が迫り、2日間で泥縄式に作った。無責任極まりない行動で、国民に理解いただくのは困難ではないか」と述べ、政府の対応を批判した。

 馬淵氏は東日本大震災による原発事故後、首相補佐官として放射性物質の飛散防止対策などにあたった。

(2012年4月7日19時17分 読売新聞)


ごく普通の意見だと思うが、この程度の意見を発することさえ今の民主党では「異端」に相当するのだろうか。

いや、民主党だけではなく、野党第一党自民党の元総裁というより「参院選惨敗で腹痛を起こして総理大臣を投げ出した男」安倍晋三も、声高に原発再稼働を求める声を上げている。新聞では、産経と読売の金切り声がキンキンとうるさい。

再三指摘しているが、野ダメ、安倍晋三、産経、読売などが原発再稼働に血眼になる理由は、一度ある原発を再稼働させてしまえば、次の原発を再稼働させるためのハードルはずっと低くなり、世論の反発も一度目の10分の1もないので安心(安晋?)して再稼働できるからだ。逆に、ここで再稼働できなければ最初の再稼働へのハードルはさらに高くなる。

昨年からの経緯でいえば、のちに民主党代表選で小沢一郎に担がれた海江田万里が、菅直人玄海原発の再稼働を阻止されて国会で悔し涙を流したことがあったが、あの件が原発再稼働へのハードルを上げた。だから今回は野ダメ、安倍、産経、読売などの「原発推進勢力」にとっては「絶対に負けられない戦い」なのだ。

これまた何度も例を引くが、安倍晋三が強行した「教育基本法」の改定(改悪)は今もそのままだ。政治の世界では一度「既成事実」を作ってしまえば「勝ち」である。安倍は水からの、じゃなかった自らの首と引き換えに「教育基本法改定」を成し遂げたことで、今も「熱湯浴のヒーロー」たり得ている。「野ダメ」が原発再稼働を強行すれば、消費税増税の件とあわせて政権はもう持たないだろうが、私の見るところ「野ダメ」は権力の座にさほど執着しておらず、原発再稼働及び消費税増税と引き換えに自らの首を差し出す覚悟だろう。それが「後世に名を残す」道だと堅く信じているに違いない。そこらへんが、いかなる政策も権力抗争のための「道具」としかとらえていない小沢一郎とは根本的に違う。

だから「野ダメ」は厄介なのである。「脱原発」を求める人間なら、ここで「野ダメ」や経産官僚の誘いに乗ってうかつに原発再稼働を容認してはならない。江川紹子はあっさり白旗を掲げてしまったようだが、「小沢信者」なんてその程度のものだ。