kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「安倍政権の危機管理があまりにも脆弱すぎる訳」(岩崎博充;東洋経済オンライン)は必読

 弊ウェブ日記(ブログ)ではその名前に言及したことはないが、一部からは山本太郎及び彼の元号政党の支持者、あるいはヤマシンとして批判されている及川健二が下記のツイートを発信した。

 

 

 こういうのを見ると、へそ曲がりの私は「いや、枝野幸男にだってSPEEDIの情報不開示があっただろ」と言いたくなってしまう。

 ただ、曲がりなりにも3.11以前からこの日記に反原発の記事をほんの少数だが書いたことのある私は、あの頃突如として反原発に目覚めた「小沢信者」(オザシン)たちと一緒になって枝野や菅直人を叩く気にはなれなかった。それは、3.11以前には原発批判が異端視されるほど原発推進の惰性力がガチガチに強く、その岩盤を完全に突き崩すことなど、たとえ共産党政権であってもできなかったことは100%間違いないからだ。

 いや、これは「たとえ社民党政権であっても」と書き直すべきだろう。私は、3.11以前の共産党など反原発政党ですらなかったとみなしている。覚えている人などほとんどいないだろうが、共産党幹部(確か志位和夫だったと記憶する)は、東電原発事故が起きた直後には「直ちに原発ゼロなど現実的ではない」と言っていた。しかし、あの原発事故で極めて強い原発忌避が人々に広がったため、「直ちに原発ゼロ」を志向する政党に転向したのだ。3.11以前から最も強く反原発を貫いてきた政党は社民党だった。当時政権を担っていた民主党といえば、首相の菅直人ベトナム原発を売り込むていたらくだったが、当事者として原発の恐怖を身をもって思い知らされた菅もまた大きく転向し、いまや脱原発だけがウリの政治家になった。

 話はそれたが、あの当時の菅政権の危機管理を安倍晋三小沢一郎らは滅茶苦茶に叩いていたわけだが、そのうち小沢については、東日本大震災発生直後に一時音信不明になって「津波にさらわれたのではないか」との噂が流れたほどの惨状を露呈したため、当時からオザシンを含む一部の人たち以外からは「お前が言うな」と相手にされなかった。それでも小沢は無謀にも、脱原発を掲げて嘉田由紀子が立ち上げた日本未来の党に乗っかって衆院選に挑むというドン・キホーテ的行動に出たところ、本家・民主党よりさらにひどい惨敗を喫したことは周知の通り*1

 このように小沢は早々と馬脚を現したが、安倍晋三に対しては人々が幻想を抱き続けていた。安倍自身、口癖のように「悪夢のような民主党政権」と言い続けて自政権を含む自民党政権の危機管理能力の高さを誇り続けてきた。私はもちろんそんな物言いを信用したことは一度もない。それどころか、自民党、ことに安倍晋三のような論外の政治家であれば、原発事故隠しに狂奔して、もちろん福島第一原発からの東電の撤退を止めることなど全くできず、東京を含む東日本には人が住めない状態になっていたに違いないと当時からこの日記に書き続けてきた。しかし、そんな意見を持つ人間など少数派に過ぎず、だからこそ悪夢の第2次~第4次安倍政権が7年2か月以上も続いてきた。

 だが、ようやく人々の認識が変わり始めてきたようだ。まだ大きな流れになっているようには見えず、内閣支持率もさほど下がっていないのではないかと思われるが、少なくとも政治に関する議論からは、あからさまに安倍政権の危機管理能力の極端な低さを批判する言説が増えた。冒頭に掲げた及川健二のツイートはその好例だろう。もしかしたらヤマシンたちは、枝野幸男を高く評価したこの及川氏のツイートに対して「この裏切り者め」といきり立っているのかもしれないが。

 以上は長すぎる前振り。今日のメインは、安倍政権の危機管理の脆弱さを的確に批判した岩崎博充氏の記事の紹介だ。東洋経済オンラインに掲載された。下記にリンクを示す。

 

toyokeizai.net

 

 この記事は全文が必読だと思うからあえて最後の一文以外引用しない。リンク先をよく読まれることを強くお勧めする。この記事に書かれているような認識が日本国民の多くに共有されるようになった時に初めて「崩壊の時代」を脱する端緒(たんしょ=物事を解決するいとぐち)が見いだせるだろう。

 上記リンクの記事の結びの文章を以下に引用する。

 

古今東西、国家が行き詰まるとすれば、それは愚かな為政者(政府)による自滅である場合が多い。

 

出典:https://toyokeizai.net/articles/-/334526

 

 本当にその通りだ。上記岩崎氏の記事に、久々に下記のコメントを添えた「はてなブックマーク」をつけてしまった。

 

安倍政権の危機管理があまりにも脆弱すぎる訳 | コロナショックの大波紋 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

この記事は多くの人に読まれるべき。"古今東西、国家が行き詰まるとすれば、それは愚かな為政者(政府)による自滅である場合が多い。" 本当にそうだ。これ以上安倍政権が無駄に生き長らえると、その恐れが強まる。

2020/03/06 08:29

b.hatena.ne.jp

*1:だがそんな小沢一派を応援したメディアがあり、それが東京新聞日刊ゲンダイだった。日刊ゲンダイに対しては1981年から激しく嫌い続けていたが、東京新聞も2012年の衆院選を境に信頼できなくなった。