kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤマシンたちとネトウヨたちの黄昏

 この週末は、新型コロナウイルス対応で、例によって危機管理能力の驚くべき低さを露呈した悪夢のような安倍晋三政権を支持するネトウヨあるいは「安倍信者」と、極右にして元「希望の党」候補者を次期衆院選候補内定者として次々と選抜した元号政党の代表を信奉するヤマシンこと「山本太郎信者」の混迷がやたらと目立っている。

 安倍晋三山本太郎の両方に関連する件を挙げると、3年前の毎日新聞世論調査を直近の世論調査と間違えて拡散したヤマシンがいた。

 

 

 リンクされているのは2017年7月の毎日新聞世論調査記事で、この月の初めに行われた東京都議選自民党小池百合子率いる「都民ファ□ストの会」に惨敗した半月後に行われたものだ。

 この時の安倍内閣の支持率低下を私は「悪い支持率低下」だと評したことをよく覚えている。なぜそう評したかというと、安倍晋三よりももっと悪質な小池百合子に対する期待が安倍内閣支持率を押し下げたものに過ぎなかったからだ。当時の小池人気は特に東京ですさまじく、現在では立憲民主党を支持しているような、私の用語では「都会保守」にあたる人たちを「ワクワク」させていた。私は、小池は極右にして新自由主義者だから、必ずや民主党内の「リベラル派」たちを排除するぞ、とこの年8月2日付の記事*1で予言したが、当時そんな警告に耳を傾けてくれる人などごく少数だった。

 当時の安倍は、前年夏に衆参同日選挙を行わず、「衆議院の解散」という、一般には内閣総理大臣の専権事項だと思われている*2衆院解散という切り札を残していたため、小池百合子の国政再参入の態勢が整わない次期に衆議院解散総選挙を行う手段に訴えた。すると、その前後に民主党代表選で枝野幸男を破ったばかりの前原誠司小沢一郎が小池新党として結成された「希望の党」に合流したり、私の予想通り小池に「排除」された民主党議員たちが立憲民主党を結党するなどの動きが矢継ぎ早に行われたあげく、衆院選では自公の圧勝、立民の躍進、希望の党の大失速という結果になり、小池人気は急速にしぼんだ一方、安倍内閣の支持率がV字回復したのだった。

 そんな激動の時期を控えた時に行われた世論調査を、「希望の党の再来」の元号政党代表を信奉するヤマシンが、現在の世論調査と間違えて拡散したことは、なんとも皮肉なめぐり合わせだ。

 また、ヤマシンの一人と認定される菅野完が、山本太郎を擁護しつつ、山本の取り巻きであると推測される斎藤まさしらを批判するツイートを発信したが、その菅野を批判したツイートを以下に示す。

 

 

 この件に関してはこの批判が正しい。菅野完のツイートからは、山本太郎に対する忖度が感じられる。こういう態度が山本太郎をダメにするのだ。

 ただ、枝野幸男もまた、上記菅野完と同様の論法で支持者や「信者」たちから「忖度」されがちな政治家ではないかという心証を私は持っている。

 

 ネトウヨ及び「安倍信者」の混迷に関しては、産経新聞が出してきた「ANAの領収証」がその真偽を疑われている一件を挙げておく。この件はくどくど書くのも面倒なので、この件を批評したツイートを1件挙げておくにとどめる。

 

 

 しかし、上記3件はいずれもヤマシンやネトウヨの黄昏を表すものではないか。ヤマシン(あるいは少し前までのオザシン)的なものもネトウヨ的なものも、ともに根強く生き残り続けることは間違いないが、少なくとも彼らが信奉する「希望の党の再来」たる山本元号党と安倍政権は、ともにもう先は長くないという強い予感を持つ。

*1:https://kojitaken.hatenablog.com/entry/20170802/1501632632

*2:私は7条解散は違憲ではないかと疑っている。憲法学者たちの主流の解釈ではないようだが。