昨日公開した下記記事で私が犯した読み違えが突然わかった。
昨日の記事で、高野勇斗江東区議(立民)が書いた、「前々回の江東区長選とほぼ同じ構図」に含まれる「前々回」という言葉を誤読していた。私は酒井菜摘衆院議員が立候補した選挙において3回続けて彼女に投票したものだから(その前の2回の区議選では彼女に投票していない)、「前々回」といえば昨年12月の区長選のことかと思ってしまったのだが、「前々回の区長選」といえば、昨年4月に行われた、木村弥生、山崎一輝、猪野隆、芦沢礼子の4人で行われた区長選に決まっているではないか*1。それなら話は簡単で、今回の衆院東京15区で酒井菜摘支援に回った自民党の勢力は、疑いなく木村家だ。
さる報道によれば、小泉進次郎と組んだ野田聖子が、2021年衆院選に落選するまで比例近畿ブロック選出の衆院議員だった木村弥生(2017年衆院選で京都3区で泉健太に負けて比例復活していた)に声を掛けて大空幸星陣営に巻き込んだとのことだったが、当の木村家は「敵の敵は味方」の論理によって酒井を支援していたことになる。決定権を持つのは疑いなく元衆院議員の木村勉(85)であって、公民権停止中の木村弥生が父親に逆らえるはずもない。
なるほど、それで圧倒的不利かと思われた情勢調査で、最初から3候補の横並びの大接戦だったわけだ。そしてその情勢は最後まで変わらなかった。
そういうことか。
高野区議は、2023年の区長選において、同じ統一地方選で行われた区議選の立民候補者の中でただ一人木村弥生を支援したという話だったはずだが*2、それが今回の衆院選で生きたというわけか。
なるほど複雑怪奇だ。
以上の推測が正しければ、結局酒井陣営は、4月には共産党と組んで勝ち、10月には江東区御三家の木村家と組んで勝ったことになる。柿沢家は、4月の補選の時点で既に一部の柿沢未途の元秘書が酒井勝利にガッツポーズをしていたというから、前回も今回も「自主投票ながら酒井寄り」だったのかもしれない。
月並な感想になるが、今後の立民東京15区総支部は共産党の力も木村家の力も借りずに勝てる地力をつけるしかないということだ。もちろんこれは、「野党共闘」の是非とは全く別の話だ。共産党の側にも、現実を直視して直ちに党改革に取り組み、地力を回復する努力が求められることはいうまでもない。弱い者同士が互いに相手に寄りかかって「共闘」したところで、得られるものは何もない。