kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

IR汚職で実刑判決を受けて明後日の控訴審判決を待つ元自民党の秋元司被告人が、公職選挙法違反で辞職し離党した柿沢未途氏の辞職を受けた東京15区衆院補選に立候補表明。自民党はとことんふざけてる。腐ってる。(宮武嶺氏)/東京15区を大阪や関西の一部選挙区ともども維新に譲り渡しかねない野田佳彦(野ダメ)もひどいですよ。

 衆院東京15区補選については政治関係の意見発信をさかんにやる人たちの間でも関心がいたって低いらしく、ろくでもない候補が次々と立候補を表明する一方、それらに対する論評はネット検索をかけても少ない。

 直近では2019年末に逮捕された秋元司(無所属、元自民)と参政党予定候補の2人が立候補を表明した。

 このうち秋元については、私の居住地のすぐ近くに事務所があり、いつもひっそりとしてはいるものの蠢き続けていることを知っている。また前回衆院選前の2021年頃だっただろうか、彼の街宣にも出くわしたことがある。そもそも彼は前回の衆院選にも出るつもりだったが、自民党関係者の説得で出馬を取りやめたと聞いている。

 だから秋元が出馬の意思を表明したと聞いても意外感は全く持たなかった。それどころか、自民党の正体を有権者が直視する良いチャンスを彼が与えてくれたとさえ思っている。その自民党は、都ファが助け舟を出してくれなければおそらく不戦敗になりそうだ。しかし、昨年12月の江東区長選では小池百合子の息がかかった候補が出てきた。大久保朋果現江東区長がその人だが、この人が出馬表明するや、あっという間に野党統一候補(酒井菜摘氏)の敗勢が決定的となり、また維新に至っては戦意を喪失して一応公募候補を立てたものの供託金没収の大大大惨敗を喫した。

 江東区はこれまで柿沢家、木村家、山崎家の世襲3家の勢力が強かったが、うち柿沢家と木村家は新自由クラブ系である。柿沢弘治は1977年参院選で初当選した時には新自由クラブの議員だったし、木村勉は1971年の都議選に自民党公認で初当選したが2期目の途中で議員辞職し、3期目の1977年都議選には新自由クラブ公認で当選した。この2人のうちより右寄りだったのは柿沢の方で、彼は1983年に自民党に移った。一方木村は1986年の新自ク解党に伴って自民党に移った。彼の国政進出は1999年で、柿沢が都知事選に出馬して議員辞職したのを受けて行われた補選に当選した。しかし2000年衆院選では都知事選で石原慎太郎に惨敗して戻ってきた柿沢に敗れた。2003年衆院選で初めて柿沢を破り、柿沢から衆院議員の座を奪取したのだった。これらの経緯から、昨年春の区長選で柿沢未途木村弥生を応援するまでは、柿沢家と木村家の対立関係はずっと続いていた。昨年死去した山崎孝明は柿沢や木村とは違って国政に進出したことはないがずっと自民党だった。この人も叩けばいくらでも埃が出てくるに違いないと評された人物だが、区長を4期務めたために地元の組織は柿沢家や木村家よりむしろ強いのか、柿沢家や木村家にとっては目の上のたんこぶだったようだ。だから柿沢未途木村弥生とが結託した。最初は2人のターゲットは山崎の「漢字もろくに読めない」らしいドラ息子・一輝ではなく山崎孝明本人だったが、孝明が急死して区長選の相手が一輝になった途端戦局が一変し、区長選では木村弥生が勝った。地元では一輝の評判は悪いので、おそらく木村陣営は買収などやらなくても勝てた選挙ではなかったかと思うが、お調子者の柿沢未途が木村氏の足を引っ張った。

 こうした三家鼎立の構造に割って入ったのが菅義偉らとパイプを持つ秋元司だった。彼はIR汚職の容疑で逮捕されたが、IRといえば連想されるのは大阪万博の真の狙いであり、秋元がパイプを持っていた菅も維新との昵懇で知られる。本当にろくでもない「維新的」自民党政治家、それが秋元だった。

 前述の通りこの人の立候補を私は予想していたし、自民党の実体を区民に知らしめる、自民党にとっては「負の効果」があるとしてむしろ彼の立候補を歓迎さえしているものの、さすがにブログ記事に取り上げる気ににはなかなかならなかった。地元民でもない限りそんな記事を読む気などなかなか起きないであろうことは想像に難くないからだ。不快な思いをしてそんな記事を書くくらいなら読書・音楽ブログにモーツァルトの音楽やカズオ・イシグロの小説に関する記事を書く方がよっぽど良いとも思った。

 しかし今朝、宮武嶺さんのブログを開くと秋元立候補に関する下記エントリがあったので、これは地元民の私も書かないわけにはいかないと思った次第。

 

blog.goo.ne.jp

 

 以下引用する。

 

 毎回の選挙でご自分の1票をどう使うのが一番有効か、探求に探求を重ねておられるkojitakenの日記さんの古寺多見さんの姿を見ていると、その真剣さに頭が下がるのですが、まさかの秋元司氏の立候補記者会見、どんな記事が出るか楽しみです。

 公職選挙法違反の罪で有罪判決を受けた柿沢未途前法務副大臣(自民離党)の辞職に伴う衆院東京15区(江東区)の補欠選挙(2024年4月28日投開票)。

 これに統合型リゾート(IR)=カジノ事業を巡る汚職事件で実刑判決を受けた秋元司被告人(元衆院議員)が3月20日に無所属で立候補する意向を明らかにしました。

 秋元氏は同区選出の自民議員(離党)だったのですが、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人買収)の罪で2021年に懲役4年、追徴金約760万円の実刑判決を受けました。

 秋元氏は無罪を主張しており、3月22日に東京高裁で控訴審の判決公判があります。

 そこで無罪判決を受けたとして出馬を表明するならわかりますよ?

 刑事訴訟法上は推定無罪とはいえ、判決の前々日に立候補を表明するとか、ふざけているとしか言いようがありません。

 

URL: https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/994f28a98548f1a51692becbe195bb76

 

 そんなわけで、私に限らず多くの江東区民にとっては秋元の立候補は「まさか」ではなく「やっぱり」だろうと思います。なにしろ2期連続で現職自民党衆院議員が逮捕される選挙区ですから。まあ柿沢は逮捕直前に離党しましたが。

 

 東京15区補選はこれまでに、共産党の小堤東氏以外は日本維新の会の金沢結衣氏、参政党の吉川里奈氏、日本保守党の飯山陽氏というろくでもない新顔が立候補の意向を明らかにしているのですが、古寺さんも毎回悲憤慷慨されているように、立憲民主党からの立候補がありません。

 かといってもちろん共産党の小堤氏を支持するでもないし、どうする気やねん。

 

URL: https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/994f28a98548f1a51692becbe195bb76

 

 今のところ、仮に「おっさん東大生」猪野隆氏が出馬するなら、彼にでも入れるしかないかと思っています。彼も出ないようなら、2021年衆院選前に立民と共産との間で調整が行われる前に投票するつもりだった小堤氏に入れるしかなくなりますかね。

 なお立民候補も泉健太系だの野田佳彦系の人だのが出てきたら投票しません。たとえば先日立民区議の高野勇斗氏の街宣と出くわしましたが、彼は野田佳彦系で昨年春の区長選では木村弥生氏を応援した人ですから、仮にこんな人が出てきたら入れません。また須藤元気氏が出てきた場合も彼には投票しません。

 東京15区補選については、いつだったか下記大濱崎卓馬氏の観測記事を読んで腹を立てていました。

 

news.yahoo.co.jp

 

 一方、野党第一党である立憲民主党も候補者の擁立が決まっていません。現時点では正式発表されていませんが、2019年の参院選全国比例で立憲民主党から出馬し当選した須藤元気参院議員(現在は無所属)で調整しているとの一部報道があり、実際にその方向で調整がされていました。一方、立憲民主党東京都連執行部内には事実上の離党をした須藤氏を推すべきではないとの意見も強くあり、現職の江東区議を推す声もあります。この点、自民党都民ファーストの会が候補者を擁立できるのかどうかにもかかっており、相手の出方を待っているとみることもできるでしょう。

 

 先の江東区長選挙では野党共闘で酒井菜摘氏を擁立しましたが、他の無所属候補の台頭などから、当初想定されていたよりも票を伸ばすことができませんでした。今回は共産党が独自の候補者を擁立していることもあり、江東区長選挙同様、立憲民主党都連の選挙戦略に不安が残るなかでどこまで票を伸ばすことができるのかは未知数な一方、情勢調査などでは現時点で(知名度において先行する)須藤氏が優勢との情報が流れており、自民党都民ファーストの会が「それなりに強い候補」を擁立しなければ、野党第一党としての面目躍如となる可能性が十分にあります。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/e61a600ed4963e9421424e0e46c3baf4433084dc

 

 立民はおそらく現時点でもなお複数のオプションを持っていると推測しています。一人は上記記事にある須藤元気であり、立民の内部調査によると現在のオプションのうち得票力が一番あるのは須藤氏だと聞きます。

 記事を書いた大濱崎氏は保守色および新自由主義色がかなり強い人なので、上記記事を読むと酒井菜摘氏では得票力不足で、彼女とは異なる有力な「現職の江東区議」(酒井氏は区長選に立候補したため「現職」ではなくなりましたので該当しません)がいるかのような印象を与えますが、私はその「現職の江東区議」がおそらく高野氏だろうと推測しています。しかし下記リンクから明らかな通り、昨春の区議選で高野氏は酒井氏の半分にも満たない得票で中位当選したにとどまっています。

 

go2senkyo.com

 

 つまり、得票力においては酒井氏はあるいは須藤氏には及ばないかもしれませんが、高野氏(及び他の立民現職区議)よりは断然上です。しかし酒井氏の立候補には2つの条件があって、1つは共産党選挙協力が得られること(昨年の区長選ではそうなりました)、もう1つが都ファ系に自公が乗っかる候補が出てこないことです。後者はおそらく4月16日の告示直前まで明らかにならないでしょうから、共産党も既に候補予定者を下ろした島根1区とは違って、告示直前に小堤氏に降りてもらうわけにはいきません。つまりこの2つの条件をともに満たすことが早期に確定することはありそうにありませんので、酒井氏擁立の可能性はほぼ消えつつあると考えています。私が立民系候補に投票するとしたら、酒井氏かさもなくば前回の衆院選で私が投票した井戸まさえ氏が出てきた場合にほぼ限られると考えているので、以上は非常に好ましくない現状分析ですが、立民が決めることですから仕方ありません。

 残るは高野氏あるいは他の立民区議か須藤氏なのでしょうが、正直言ってどちらも勘弁してもらいたいです。

 再び宮武さんの記事より。

 

秋元氏、柿沢氏と刑事被告人を量産する自民党もさることながら、その東京15区に対抗馬も出せない立民の情けなさはあまりの惨状で、泉健太代表はこれ一つをとっても責任を取って代表の座を降りるべきです。

 

URL: https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/994f28a98548f1a51692becbe195bb76

 

 私もそう思うのですけど、日々ヲチしている泉健太支持系のさる方のTwilogなどを見ていると、泉健太どころか野田佳彦を批判する声さえ立民支持層の主流からはほとんど出てこないようなので、暗澹たる気持ちになります。

 やはり私がヲチしている政治おじいちゃんお化けさんのXに、下記のポストがありました。

 

 

 Googleの検索画面でこのポストを見た時には文章の末尾まで表示されなかったので、いったい誰がそんなふざけた発言をしたのかと思ったら、野田佳彦(野ダメ)でした。のだめのあとがカンタービレ*1なら良いのだけど、これではエル・カンターレですよ。

 以下、上記Xからリンクされた日経の有料記事の無料部分を示します。

 

www.nikkei.com

 

 以下無料部分を引用。

 

立民・野田元首相、維新と候補者調整「地域ですみ分け」

2024年3月18日 16:20

 

立憲民主党野田佳彦元首相は18日収録のBSテレ東「NIKKEI 日曜サロン」で、次期衆院選に向け日本維新の会との候補者調整が必要だと主張した。「地域的に強い弱いがある。ある種のすみ分けはしょうがない」と述べ、立民と維新のそれぞれ強い地域で候補者を一本化すべきだとの考えを示した。

「立民が関西で立てても負ける可能性がある。維新が関東に立てても負け...

 

URL: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA182V50Y4A310C2000000/

 

 やはり立民の右派はいつまでもこんなことを考え続けるのか、と思わされます。

 東京15区は関西ではなく首都の選挙区ではありますが、議席は前述の柿沢弘治、木村勉に始まって、小沢一郎系から政界引退後に安倍晋三支持に走った「オスプレイ絶賛」人間・東祥三柿沢未途、秋元司、再び柿沢未途に占められ、自民党清和会系と立民系がともに苦手とする選挙区です。それでも枝野前執行部は2021年衆院選で井戸まさえ氏を擁立して勝ちに行きましたが敗れると、泉現執行部にはこの選挙区を維新との選挙協力において維新に譲ろうとでも考えていたのではないかと私はずっと疑ってきました。そうでもない限りこの区の総支部長をいつまでも空位にしておく理由が考えられないからです。

 そしてその疑いはやはり正しかったのではないかとの心証を、上記野ダメの発言を読んでさらに強めました。泉や野ダメは、本当なら維新に譲り渡すつもりだった東京15区で自公と戦わざるを得なくなって苦虫をかみつぶしているのではないかと想像しています。とにかく現状だと、土壇場にようやく決まるであろう立民系の候補が、5年以上も(たぶん6〜7年くらい)江東区で政治活動をしてきた維新の金沢結衣氏に勝てるかどうかは大いに疑わしいのではないでしょうか。

 

 政治おじいちゃんお化けさんは

そもそも大阪および関西の一部の選挙区を立憲が捨ててしまうということ自体が良くない。

左派・リベラルの有権者の選択肢を少なくてしまうことになってしまい、またさらに党として沈没する。全国的にも見栄えは悪い。

と仰いますが、私は「見栄えが悪い」どころの話ではなく、この野ダメの発言は「棄民」そのものではないかと激怒しました。立民は東京15区を「大阪および関西の選挙区」とともに新自由主義勢力に売り渡して捨てるつもりか、と思います。

 今後は、これまでの泉健太批判に加えて、野田佳彦(野ダメ)も徹底的に叩いて叩いてた叩きまくらなければならない。そう思った次第です。

*1:「歌うように」という意味の音楽の発想記号。また『のだめカンタービレ』は二ノ宮知子の漫画。