神奈川県知事選では松沢成文が当選したが、マスコミ報道では自民党が「負けた」ことになっている。
しかし、松沢は告示日に石原を応援した。そして、自民党本部は神奈川県連に石原の応援を要請し、同志のはずの、松沢の対立候補・杉野正氏には推薦も出さず見殺しにしたのである（杉野氏は自民党神奈川県連のみの推薦）。
だから、自民党神奈川県連にとっては、民主党との「対決型」となった5都道県の知事選は「3勝2敗」かもしれないが、自民党本部にとっては「4勝1敗」なのだ。そして、民主党本部にとっては「2勝3敗」かもしれないが、民主党東京都連にとっては「3勝2敗」だろう。民主党都議の多くは、都知事選での石原当選を喜んでいるに違いない。
「勝った、負けた」以前に、政党間の八百長のない、まともな選挙戦が行われるようになることが先決だろう。政治を市民のものにするための道は、遠くて険しい。
