kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

麻生太郎は今回の施政方針演説の「コイズミカイカク」への訣別宣言を、昨年秋の所信表明演説で言うべきだったな

「官から民へ」といったスローガンや、「大きな政府か小さな政府か」といった発想だけでは、あるべき姿は見えない。

市場にゆだねればすべてが良くなる、というものではない。サブプライムローン問題と世界不況が、その例。

その言や良し。麻生太郎は、やっとこさ「コイズミカイカク」路線からの離脱を明言した。もっとも、読売新聞で麻生がコイズミ離れの宣言をすると書かれた記事を読んでいたから、意外性は全くなかった。

麻生が総理大臣として成功しようとするのなら、今回の施政方針演説を、昨年秋の臨時国会における所信表明演説でこそ言うべきだった。そして、直ちに衆議院を解散して、民主党と「脱カイカク」を競うべきだった。そうすれば、自民党にも十分勝機はあっただろう。何より、現有議席自民党の方がずっと多く、知名度の強みがある。

しかし、昨秋の所信表明演説では、麻生は民主党の挑発に終始した。特にいけなかったのは、民主党の主張について「財源を示せ」と同党に迫ったことだ。これは、政府支出をよしとしない新自由主義の論理である。しかも、鳩山由紀夫に麻生の主張する財政出動の財源を示せと逆襲されて、口ごもったあげく「年末までに」財源を明らかにすると答えて野党席から野次を浴びるみっともなさだった。私はこの映像を見た時、麻生のあまりの頭の悪さに呆気にとられた。まだ麻生が「漢字が読めない」ことを知る前である。麻生が中学生でも読める漢字を読めないと知った時も、「あの麻生ならあり得ること」だとしか思えなかった。それほど、鳩山の逆襲に遭って答えに窮した麻生の醜態はひどかった。

その後、朝令暮改を繰り返した麻生だが、今回の「コイズミカイカク離れ」の表明は筋が通っている。しかし、麻生の言葉の軽さを全国民が知った今となっては、麻生の言葉には何の説得力もない。今頃正論を吐いたところであとの祭りであり、麻生が国民の信頼を回復するのはもはや不可能なのである。