kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

細川護煕元首相も「小選挙区制」には反対だった

http://www.asahi.com/politics/update/0809/TKY200908080277_05.html より。インタビュアーは朝日新聞コラムニストの早野透

 ――民主党はさらに比例区の定数を80、減らそうとしている。

 細川 それはよくない。しかし民主党が今度の選挙で勝利すれば、その先は二大政党制ではなく、「穏健な多党制」に移行するのではないかという予感もある。単純小選挙区制で二大政党制のイギリスでさえ、第三党の自由民主党が力をつけ、「穏健な多党制」にシフトしつつあるのですから。

 ――中選挙区制はどうですか。

 細川 私は万全の制度はないと思っています。どんな制度にだってプラスもあればマイナスもある。

 私は選挙制度一神教小選挙区より多神論の中選挙区連記制がいいとずっと思っていました。日本人のメンタリティーからすれば、小選挙区で「白か黒か」「AかBか」という選択をし、敵対的な政治になるのは好ましくない。しかし、あの時点で実現可能な選挙制度としてあえて推進したのです。が、現状をみるに、小選挙区に張りついて選挙運動ばかりしている人、あるいは人気だけのタレントみたいな人が目立ちます。賢明な政治判断ができる立法府にはならない。中選挙区で「Aさんもいいけど、Bさんもいい」という選択、複数の名前を書けるほうが、日本的なよい政治になるのではないでしょうか。

細川氏に基本的に同意できるが、それなら、「あの時点で実現可能な選挙制度としてあえて推進した」りしないでほしかった。小沢一郎らの狙いにまんまとはまってしまった形だ。

 ――民主党自民党の大連立は?

 細川 民意が反映されない形ですから、望ましい姿とは思いません。

当然だろう。

 田中 細川発言の延長線上で、自社さの村山政権は「侵略」や「植民地支配」を謝罪する「村山談話」を95年に出す。05年、自民党小泉政権がそれを踏襲する「小泉談話」を出した。小泉さんは、細川さんが「侵略戦争」発言をしたとき、私に「あれでいいんだ」と言ってきました。

これがコイズミのネイティブな認識なのだが、愚かなことにコイズミは右翼の歓心を得ようと、終戦記念日靖国参拝にこだわった。コイズミの靖国参拝は、細川護煕が乗った小選挙区制ともども、日本にとって大きなマイナスをもたらした。

 ――小泉さんの後の安倍政権は、「憲法改正」「占領政策からの脱却」を主張した。どう思われますか。

 細川 「ノーサンキュー」です。それだけです。

その通り、安倍は論外だ。

私は、細川護煕というと懐疑的に見てしまう人間だが、今回朝日新聞に載ったインタビューは、予想外に面白かった。