kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

おいspirit7878、人を馬鹿にするのもたいがいにしろ

またまた「お行儀が良くなくちゃイヤ」な吉田松陰大好き*1id:spirit7878くんが、聞き捨てならないことをつぶやいている。

https://twitter.com/tkt058/status/670384991084220416

SPIRIT(スピリット)
@tkt058

#日本 の #選挙制度 の話。今の #小選挙区制 中心の #制度 は問題外だけど、かつての #中選挙区制 でも #リベラル は伸びないので、#比例代表制 中心の制度にした方がいいということらしい。。

15:33 - 2015年11月27日


あんなあ、人を馬鹿にするのもたいがいにしろよな。その言い草じゃ、民主党小選挙区制に助けられて(というよりそれが小沢一郎鳩山由紀夫菅直人らの狙いだったんだけど)政権交代を成し遂げた時には小選挙区制万歳で浮かれていて、自民党に政権を奪還されたから党利党略で「中選挙区制でも『リベラル』は伸びないから比例代表制中心の制度にしろ」と言っているように聞こえるじゃないか。人聞きの悪いことを言うな。

私が一番最初に小選挙区制反対の記事を書いたのは、小沢一郎代表時代の民主党が日の出の勢いだった2007年6月26日のことだ。「政権交代」の2年前。

きまぐれな日々 「タレント候補」の集票力の低下(2007年6月26日)より

(前略)現在の小選挙区比例代表並立制は、政権交代が起きやすい制度でも民意を反映しやすい制度でもなんでもなく、過半数の支持も得ていない第一党が圧倒的な議席を獲得できる方式であることは、一昨年の「郵政総選挙」で示された通りだ。

憲法改定は昔からの自民党の悲願で、鳩山一郎の「ハトマンダー」(1956年)や田中角栄の「カクマンダー」(1973年)など、何度か小選挙区制を導入しようとしたのは、憲法を改定したいがためだったが、野党のほか、マスメディアや世論の反発にあって実現しなかった。

ところが、「カクマンダー」阻止に貢献した朝日新聞などのマスメディアは、93年の「政治改革」局面では「改革派」の支持する小選挙区比例代表並立制支持に舵を切ってしまった。この時の「改革派」の代表的存在が小沢一郎で、選挙制度改革に強硬に反対していたのが小泉純一郎だった。05年の総選挙で、小沢の所属する民主党が小泉率いる自民党選挙制度をいいように利用されて惨敗したのは、歴史の皮肉だ。

なお私は、さとうさんの挙げられている3つの方式(中選挙区制都道府県別比例代表制小選挙区比例代表併用制)のうち、ドイツ式の小選挙区比例代表併用制にもっとも惹かれるが、これは昔、単純小選挙区制、小選挙区比例代表並立制小選挙区比例代表併用制の3つの方式の比較を政治経済の授業で習ったか、何かの本を読んで知って、いい方法じゃん、と気に入った思い出があるからという、結構いい加減な理由に基づいている(笑)。
(後略)


ここに書いた通り、私は70年代後半の高校生時代から、つまりspirit7878くんがまだ生まれる前から小選挙区比例代表併用制を推している。ちなみにかつて存在した日本社会党は、90年代の政治改革の議論で、最初は小選挙区比例代表併用制を推しながら、小沢一郎らの国対政治に屈して小選挙区比例代表並立制支持に回るというとんでもない裏切り行為に走り、自業自得というほかない自滅に追い込まれた。これは社会党にとっては自業自得だったが、リベラル系の有権者にとってはたまったものではなかった。

当然のことながら、民主党政権時代にも小選挙区制を批判していた。

きまぐれな日々 菅直人と小沢一郎の共通点は「小選挙区制・二大政党論者」(2012年7月2日)より

(前略)1993年当時、菅直人が「日本型共和党」に所属すると想定していた小沢一郎が、実際には「民由合併」で民主党に加わったのだが、小選挙区制による二大政党論に関しては、菅直人小沢一郎と完全に意見が一致している。衆院比例定数80削減の政策は、事実上の民主党の両巨頭、小沢一郎菅直人の意見が一致しているから、強硬に推し進められようとしているのである。

ここは、菅直人小沢一郎の政策においてもっとも同意できないところである。90年代の「政治改革」の局面においては、「政権交代可能な二大政党制」を実現させるための選挙制度、という大義名分が語られたが、それ以前の鳩山一郎田中角栄が狙った小選挙区制は、自民党が圧倒的な議席数を得て憲法改正を行うことを狙いとしていた。基本的に小選挙区制は第一党が圧倒的な議席数を獲得する選挙制度であって、それによって生じた有象無象の与党議員たちがいかに役に立たないかは、「小泉チルドレン」たちが証明したし、「小沢チルドレン」たちも、「国民の生活が第一」というスローガンを掲げながら、それとは正反対の方向性を持つ新自由主義者樽床伸二を嬉々として担ぐていたらくだ。議員定数を削減するというなら(定数削減自体にも私は反対だが)、小選挙区制の比率を下げ、比例区は現在のようなブロック制ではなく全国区にするなどの改革をすべきだろう。それをやらない限り、タイゾーだの藤野真紀子だの川条志嘉だのといった役立たずの国会議員が生まれることを阻止できない。彼らこそ「ムダ」の最たるものではなかったか。(後略)


何党が政権党であろうが、民意がどのようなものであろうが、私は小選挙区制に反対であり、比例代表制をベースにした選挙制度を求め続ける。spirit7878くんには、自身の程度を基準にして人を推し量るんじゃない、なめんなよ、と言いたい。

*1:なにしろ仙台から萩くんだりまで巡礼旅行をしてきたらしい。