kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小選挙区制中心の衆院選で「腹八分目の勝利」を願うなど、甘ちゃんもいいところ

 下記ツイートの議論だが。

 

 

 「選挙は水物なので」というより、小選挙区制の性質から言ってよほど第一党と第二党(野党第一党)の得票率が拮抗していない限り、「腹八分目の勝利」「ほどほどの勝利」など起こり得ない。

 上記ツイートに、某「組」の支持者と見られる方がレスしていますが、正鵠を射ていると思う。

 

 

 上記ツイートには誤記や漢字への未変換があるが、「良いか悪いかは別として、すごくはっきり結果を出させるために小選挙区制度が導入された」というのは本当にその通りだ。小沢一郎はそれを狙っていたし、2009年の総選挙で民主党が圧勝した時、同党の国会議員の大部分は「比例区定数80減」を叫び、現行の制度に近い当時の小選挙区比例代表並立制において、さらに小選挙区の比率を高めようとしていた。もちろん当時の民主党を仕切っていた小沢一郎の意向が強く反映されているが、枝野幸男にせよ菅直人にせよ同じ主張だったはずだ。上記ツイートの主はおそらく小沢一郎を強く支持しているのではないかと想像するが、さすがに小沢の思想をよく理解している。

 ちなみに私は衆院選小選挙区制廃止が持論だから、当時の彼ら及びその流れを汲むであろう現立民や某「組」の人たちの選挙制度に対する考えとは根本的に相容れない。しかし、実際に小選挙区制度のもとで衆院選を戦う以上、選挙に勝って政権交代を目指すのが当然だ。大の小選挙区制反対論者である私でも、それくらいはわかっている。

 子どもの頃に「棒ほど願って針ほど叶う」という諺を覚えた。望みは大きくとも、わずかしか叶わないという意味だ。

 小選挙区制下での衆院選には、まさにこの諺がぴたりと当てはまる。もっとも、本当に勝った時には棒どころか巨木ほども叶ってしまうところが諺とは異なるけれども。

 小選挙区制が導入されたあとの衆院選で、社会党が選挙を重ねる毎に大幅に議席を減らしたのは、中選挙区制時代からの惰性で「ほどほどの議席の確保」を目標として、つまり「棒ほど願う」ことを怠ったから、みるみる議席を急減させていったのでないだろうか。

 小選挙区制を中心とする衆院選で「腹八分の勝利」を目指すなど、甘ちゃんもいいところだ。「腹八分目の勝利」を本気で願うのであれば、常日頃から小選挙区制を中心とした現在の選挙制度を改変することを強く訴えるべきではないか。