伊達と言われてもクルム伊達公子しか連想しなかったし、昔阪神タイガースに伊達というピッチャーがいたことは覚えていても*1、タイガーマスクの伊達直人なんて思い出しもしなかった。
その「伊達直人」を名乗る匿名の寄付が、現在ニュースの話題になっている。報道ステーションでも冒頭でやっていたが、アニメのエンディングの曲をBGMで流していた。歌詞はなくとも、数十年ぶりに聴いたそのメロディーがタイガーマスクのエンディングであることはすぐ思い出せたが、短調で変則な拍子を持つどえらく暗い音楽なのだった。
前奏は4拍子なのに、歌は3拍子で始まる。しかも、4小節単位ではなく3小節単位で始まる。「3+3+3, 3+3+3, 3+3+3+3」といった具合だ。ところがサビの部分で4拍子に変わるのである。この拍子の使い方はとても見事だ。
おおっ、こんな歌だったのかと新鮮な驚きを持って再発見した次第である。
それにしても、なんという暗い歌だろうか。ネット情報によると、アリスの「帰らざる日々」、さだまさしの「防人の歌」と並ぶ、「日本三大暗い歌」に挙げられたことがあるそうだ*2。
それに歌詞がすごい。YouTubeのサイトのコメントに、こんなのがあった。
強ければそれでいいんだ。力さえあればいいんだ。
という考え方が”ひねくれた”ことだった時代が、あったんだ!
私も、ランドセルの件でたどり着きました。今の日本について、思わず考えさせられました。
確かに。「強ければそれでいいんだ。力さえあればいいんだ」という歌詞を聞いて、竹中平蔵に対する皮肉かよ、と一瞬思ってしまったが、これって60年代から70年代の日本においては、「ひねくれた」考え方だったんだね!
*1:10年前に伊達が先発して勝利投手になった試合を甲子園球場で見たことがある。
*2:http://plaza.rakuten.co.jp/4thgateopen/diary/200707300000/