kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ますます怪しい『院長の独り言』

ブログのコメント欄を読む人は少ないので、昨日書いた2件のブログ記事へのコメントを紹介する。


まず、江川紹子の「ニセ科学批判」を批判するトンデモ『院長の独り言』 - kojitakenの日記 へのコメント。

meditation2011 2011/09/04 18:01
めずらしく管理人さんに異議を唱えます。
確かに「独り言」というブログにはロクなもんがないかもしれませんし、最新エントリー「福島作業員の白血病診断が早過ぎる」はNATROM氏のエントリーと比較すれば、その合理的説得力に差があるのは明白です。


しかし、このエントリーについては江川女史にも大きな非があると思います。
彼女のコラム原文では「・・・腐敗した豆乳を与えてしまった親もいるようで、放射能よりこちらの健康被害が心配される。このようなエセ科学に引き寄せられた人に、「あなたは間違っている」と科学データを突きつけても、反発されるだけで、その反応はカルト宗教に心を支配された人たちに近い・・・」とあります。
これは(低線量の)放射能放射線を心配する人たちは、科学データを提供されても信用しないカルトにはまった哀れな人々だといってるようにも読める、ということなのです。
該当エントリーのコメント欄でこのことを指摘された人もいますし、私もこのコラム前後にtwitter上で、それこそ福島から遠く離れた地に住むお母さんが、エセ科学=今回のケースでは“かけはし”の主張に疑問を持ちながら、しかしお子さんの鼻血がストレスと断定されることに反発しているだけにもかかわらず、エセ科学批判クラスタによりカルトと断定され、嘲笑されたことを上げ、彼女のこの記事ではエセ科学批判クラスタと同様の誘導を不特定多数の新聞読者に印象付けることになりかねないことを、言葉足らずかもしれませんがコメントしました。
ちなみに、このエントリーがアップされる前、それこそ真摯にエセ科学批判クラスタを批判する人と江川女史が、やはりちょっとした論争になり、彼女は十分エセ科学批判クラスタがなぜ批判されているかを認識していながら、このエントリーがアップされた後、「このブログ主に対して反論すればよい、真意を伝えればよい」というまことにごもっともなリプにも無反応。そんな気もないようです。


食物の暫定基準値、500Bq/kgがかなり早い段階からその妥当性が疑問視され、学校給食問題も4月ころから顕在化していました。
そして出荷・流通段階での検査体制の不備、これも数々の事例が報告されています。
初期段階では、それこそ周囲から奇異の目で見られてきたお母さん方もおられる。
そして今もなお自分はおかしいのか?食べて福島を応援しようが正しいのか?と周囲とのギャップに悩まれている方が多数おられる。
中にはそれこそ“かけはし”の推奨するEM菌を試している人もいるでしょう。
「科学データを突きつけても」と言うなら、今からでも具体的にその科学データを提示して反論すればよい、そうは思われませんか?
このエントリーのコメントには、もちろん管理人さん同様の視点から彼女に非はないとされる方もおられます。
背景なり受け取る情報量なり、読者によって千差万別ですから、それも当然のことだと思います。
であるからこそ、彼女の曖昧でどうとでも取れる記事では河野義行さんを断罪しているのと同様の行為だ、と感じてしまう人も多数いる、ということはご理解いただけたら、と思います。
その上での該当エントリー批判であるならば、それは理解できます。


nessko 2011/09/04 18:11
>meditation2011 さん
私には、その江川の文章は、腐敗した豆乳を与えるのはまちがってますよ、と科学的データを持ち出して説得しても聞いてもらえない、と言ってるのであって、放射線を心配することを否定しているわけではないとしか読めないのですが。


meditation2011 2011/09/04 19:49
>nesskoさん

放射能よりこちらの健康被害が心配される」とはどういうことでしょうか?と疑義を唱えられても仕方のない曖昧な書き方をしてしまっているというのが、私の意見ですが、私は何もそう感じるのが正しいと言ってるわけではありません。
しかし、くどいようですがそう感じる人がいてもおかしくはないし、事実いるわけです。
低線量内部被曝問題に関する見解が専門家の間で分かれ、さまざまなハレーションを呼んでいることは、彼女も指摘している。非常に繊細で微妙な問題ですよね。
また、「正しく放射能を怖がろう」とか「食べて福島を応援しよう」とかの方が、腐った豆乳云々より(私も含めてですが)よほどカルトだと思っている人も多数いるわけです。
そして彼女は不安を覚える人にできるだけ寄り添う気持ちを持とう、と結んでいますよね。
であれば、ご紹介の悪意にさらされた例があることを彼女自身も知っていますし、具体的に該当エントリーに対して反論なりすればよいじゃないか?という私からすれば至極まっとうな意見もシャットアウトしてしまうのは、いかがなものかということです。
ついでに言えばご指摘の彼女自身が”かけはし”を支持する人、あるいは関係者と実際に取材・対話しているか?疑問ですし、それこそ伝聞情報を鵜呑みにしているのか?という疑問があるとさえ思っています。


id:meditation2011さんのコメントにはちょっと意味がとりづらいところがあるのだけれど、

彼女のコラム原文では「・・・腐敗した豆乳を与えてしまった親もいるようで、放射能よりこちらの健康被害が心配される。このようなエセ科学に引き寄せられた人に、「あなたは間違っている」と科学データを突きつけても、反発されるだけで、その反応はカルト宗教に心を支配された人たちに近い・・・」とあります。
これは(低線量の)放射能放射線を心配する人たちは、科学データを提供されても信用しないカルトにはまった哀れな人々だといってるようにも読める、ということなのです。

という部分については、もちろん『院長の独り言』のブログ主がそういうつもりで書いたことくらい読み取れましたけど、日本語の文章の読解において、こんな解釈は普通できませんよ。私が江川紹子氏だとして、こんなことを書かれたら「因縁をつけられた」としか思わないでしょう。

それから、「エセ科学批判クラスタ」というのは菊池誠氏と彼を支持する人たち、「真摯にエセ科学批判クラスタを批判する人」というのは火山学者の早川由紀夫氏という解釈で良いですよね。ここらへんについて書く時は、具体的な人名を挙げていただいた方が行き違いがなくて良いと思います。上記の解釈が正しいと仮定して、meditation2011さんの表現では、学者である早川氏が「エセ科学批判批判」論者であるようにも誤解を与えてしまうんじゃないでしょうか。早川氏は「エセ科学批判」を批判しているのではなく、「エセ科学批判」を批判しているつもりの人たちが科学的な意味における誤りを犯してしまったことを批判しているんでしょうからね。

「お子さんの鼻血がストレスと断定されることに反発しているだけにもかかわらず、エセ科学批判クラスタによりカルトと断定され、嘲笑された」というmeditation2011さんの主張に関しては、URLなどのポインタを示して下さい。本当だとしたらひどい話ですが、にわかに信じがたいものがあります。

また、

このエントリーがアップされる前、それこそ真摯にエセ科学批判クラスタを批判する人と江川女史が、やはりちょっとした論争になり、彼女は十分エセ科学批判クラスタがなぜ批判されているかを認識していながら、このエントリーがアップされた後、「このブログ主に対して反論すればよい、真意を伝えればよい」というまことにごもっともなリプにも無反応。そんな気もないようです。

とのことですが、「このエントリー」というのは『院長の独り言』のエントリという意味ですよね。最初当ブログのエントリという意味にとってしまって読解に苦しみました。『院長の独り言』のエントリに関しては、最初に読んだ時、ブログ主が意図的に江川氏のコラムを曲解したものかと思いましたが、どうやらそうではなく、ブログ主は自分の思い込みに従って人の文章を勝手に解釈する(=人が書いてもいないことを勝手に読み取る)人なんだろうなと考えを改めました。江川氏の立場からしたら、「あんなバカバカしいブログ記事にコメントなんかしてられるか」と思っても無理からぬところだし、私のブログについて同様の記事を書かれた場合でも、忙しければ黙殺すると思います。江川氏があんなブログ記事に反応する必要があるとは私は思いません。まともな議論が通じる相手とは思われないからです。

「正しく放射能を怖がろう」とか「食べて福島を応援しよう」とかの方が、腐った豆乳云々より(私も含めてですが)よほどカルトだと思っている人も多数いるわけです。

については、同列に論じてはならない問題です。前者は、徹底的な情報開示と現在までにわかっている知見をもとに、とり得る最善の方策を追求することが求められるものであるのに対し、後者(腐った豆乳云々)は議論する価値もない「トンデモ」です。何の知見の裏付けもなくしてスローガンだけで「正しく放射能を怖がろう」、「食べて福島を応援しよう」などと言うことは問題ですが、「腐った豆乳云々」はそれ以前の「論外」なのです。両者は比較の対象にもなりません。そして、江川紹子氏は後者について警鐘を発しているだけです。

「江川氏が『東電福島第一原発事故で見通しを誤った』菊池誠氏の主張を『鵜呑みにしている』」として反発している人たちもいるようですが、そんなことは本件とは関係ありません。


以下はおまけ。やっぱり怪しい『院長の独り言』 - kojitakenの日記 へのコメント。

nessko 2011/09/04 16:58
川尻徹という“有名”な、トンデモ本作家がいましたが、彼も院長を務めたことのある、医者でした。


nessko 2011/09/04 17:26
ブログに「本業」として医院のホームページがリンクされていた。
http://onodekita.com/
経歴は「私のバックグラウンド」
http://onodekita.sblo.jp/article/46492087.html


carechi1964 2011/09/04 22:28
是非とも氏が経営する…または勤めている病院を教えて欲しいです。私も病み上がり(甲状腺乳頭ガン術後3年)なので、こう言う人が居る病院が事実として在るという事は重大な問題です。


このうち、「院長」氏の経歴にはぶっ飛んだ。おそらく嘘は書かれていないのだろうけれど、高校を卒業して東電に福島原発の運転員として就職し、最低7年7か月働いたのちに東電を辞めて熊本大医学部に入学、卒業して医者になったことになる。最も早い場合、熊本大医学部卒業は2002年ということになろうか。「院長」氏は

白血病の骨髄移植の導入前の化学療法を行ったこともあります。

とのこと。その割には白血病について素人でも知っている情報さえブログに載せない「院長」氏とはいったい何者なのか。

なお、「院長」氏が経営する、または勤めている病院がどこかは、私は知りません。熊本県のどこかにあることは間違いないでしょうけれど。


それにしても、「院長」氏はますます怪しい、という心証を持った次第。