kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

安倍晋三の側近・西村康稔らが橋下「大阪維新の会」と連携した勉強会を発足させた

帰宅して朝日新聞の夕刊(8/14)を見ると、不快指数20000パーセントの下記のニュースが1面に出ていた。しかも、なお不快なことに、この記事を読みながらテレビをつけたら、その途端に報棄てキャスターの小川彩佳がこのニュースを伝えた。

http://www.asahi.com/politics/update/0814/TKY201208140144.html

維新と超党派が勉強会 衆参十数人、一部は合流も視野

 超党派の衆参国会議員十数人が大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)と連携して「道州制型統治機構研究会」を発足させていたことがわかった。一部の議員は所属政党を離党することも視野に入れており、次期衆院選を前に離党議員の受け皿になる可能性がある。

 勉強会には民主党松野頼久石関貴史自民党松浪健太西村康稔平井卓也河井克行ら各衆院議員が参加。みんなの党小熊慎司上野宏史参院議員らも参加している。2月以降、20回以上の会合を重ねており、11日も大阪市内で橋下氏や維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事と意見交換し、8月中にも次回会合を開く予定だ。

 維新の会に5人の国会議員が合流すれば、政党要件を満たし、次期衆院選では小選挙区比例区の重複立候補ができるなど選挙運動上の利点が多い。政党交付金の支給対象にもなる。

朝日新聞デジタル 2012年8月14日16時8分)


この記事に名前があがっている国会議員の中で私が注目したのは、平井卓也西村康稔の2人だ。平井は、四国在住時代に私が目の敵にしていた政治家である。3世の世襲議員である平井は、四国新聞西日本放送のオーナー一族でもあり、なおかつ地方の自民党議員にあるまじき「改革派」議員である。こいつを落選させることが私の目標だったが、2003年、2005年と連敗し、2009年にようやく落選に追い込んだと確信して祝杯をあげていたら、愛媛で選挙前の予想に反して塩崎恭久が選挙区で当選する番狂わせが起き、平井が比例区で復活当選してしまった。あの「政権交代総選挙」でもっとも腹が立ったのが、この平井卓也の復活当選だった。

上記のような人間だから、平井が「維新の怪」に走っても、あの男ならさもありなんという以外の感想はない。もし平井が自民党を離党して維新に移籍するようなことがあったら、自民党は香川1区に「刺客」を是非立ててもらいたい。

平井には驚かなかったが、西村康稔には驚いた。西村といえば安倍晋三の側近として知られる議員であり、2009年の自民党総裁選にも立候補した。「西村康稔」を検索語にしてググると、当時私が書いた下記記事が上位で引っかかる。

西村康稔のいかがわしさ - kojitakenの日記(2009年9月20日


上記記事から一部引用する。

サンプロの後半で、谷垣禎一河野太郎西村康稔の三氏が論戦を展開していたが、現在話題になっている河野太郎の長老議員批判はもちろん目についた。しかし、それ以上に私が意外に思ったのは、町村派に所属していた(総裁選立候補のために派閥を離脱)西村康稔が、明確に小泉構造改革を否定したことだ。西村は、河野が都市部選出の議員であり、小泉改革の継承を主張しているが、地方の痛みがわかっていないと言っていた。

しかし、西村康稔兵庫県明石市の出身であり、神戸市の灘高校から東大法学部を出て通産省入りしている。環境・エネルギー関係が専門だったらしく、この分野で通産省時代にどういう仕事をしたのか興味があるが、それはともかく、私の感覚ではこの男を「地方代表の政治家」とみなすことは難しい。

西村で覚えているのは、ライブドア事件の時に、投資事業組合にかかわった噂が流れたことだ。この件は本人が否定して終わりになったが、灘高−東大−通産省出身という経歴とライブドアというと、直ちに思い浮かぶのが村上世彰であり、西村は高校・大学・役所を通じて村上の後輩にあたる。そして、西村は村上ファンド関連会社役員から献金を受けていた(「しんぶん赤旗」が2006年に報道)。

(中略)

一つ指摘しておかなければならないのは、西村が安倍晋三の側近の一人とされていることだ。安倍は、新興IT起業家とのつながりも深く、ライブドア事件の時には現首相の鳩山由紀夫によって、「投資事業組合にかかわった自民党の政治家」として実名を挙げられた。2006年2月12日のNHKテレビ「日曜討論」でのことだが、小泉・安倍が不可侵だった当時の風潮のためか、この鳩山発言は「黒歴史」にされてしまった。なにしろ、鳩山幹事長(当時)がこの爆弾発言を行った当日でさえニュースで取り上げられず、数日後には「偽メール事件」が起きてしまったのだ。

現在も西村は安倍のダミーとして動いていると考えて間違いないだろう。安倍は、小泉の後継者になるためにそれが必須だったので小泉構造改革路線を支持したが、本音では経済政策には全く関心がない。「真正保守」としての狂った極右思想にしか興味がないのである。そして、山本一太河野太郎の推薦人になったことからもわかるように、自民党内の構造改革派は河野太郎でまとまろうとしている。河野太郎は、政治思想的にはハト派に近いが、経済思想面では新自由主義者で、「サンプロ」で放映された討論でも、「『小さな政府』で経済成長を目指す」と明言した。マスコミも河野を応援する構えを見せている。しかし、「真正保守」を自認する安倍晋三にとっては、政治ハト派である河野太郎に総裁の座を渡すわけには絶対にいかない。だから、指摘されているように若手の票を分散させるために西村を立候補させたのである。


こんな西村康稔が「維新の怪」との勉強会を発足させたメンバーに入っていた。一部で言われている「橋下は自民党を分裂させてその一方と組むことを狙っている」という説のもっともらしさが増す話だ。

民主党の議員で名前が出ている松野頼久鳩山由紀夫の側近で、石関貴史は(旧?)小沢グループ所属の極右議員である。橋下徹をブリッジとして自民党安倍晋三一派と元および現民主党の小鳩派、それに「みんなの党」が合体する、世にもおぞましい新政治集団の姿が浮かび上がってくる。

「真夏の夜の悪夢」であってくれれば良いのだが。