kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

大飯原発がもし止まるなら、今夏は伊方原発が注目の的になる

下記産経の記事の内容は、昨年末に保守系週刊誌の『週刊文春』が予測していた通りである。


http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130207/dst13020701300000-n1.htm

伊方原発」再稼働の一番手、新安全基準ほぼクリア


 原発の新しい安全基準が施行される7月以降、最も早く再稼働の審査に入る可能性が高いのは四国電力の伊方(いかた)原発愛媛県)であることが6日、電力各社への取材で分かった。活断層のリスクがないなど新安全基準をほぼ満たしているためで、立地自治体の理解も進んでいる。九州電力玄海原発佐賀県)と川内(せんだい)原発(鹿児島県)も次候補に挙がっており、早ければ今秋の再稼働を目指す。

 原子力規制委員会は同日、原発の新安全基準骨子案を了承。7〜28日の間で、一般から意見を募る。4月ごろに詳細な案を練り上げ、7月に法制化する。

 田中俊一委員長は6日午後の会見で「基準の運用をどうするかなどは早く検討し、だらだらと時間をかけない」と述べ、基準施行後は再稼働の審査を早急に実施する意向を示した。

 骨子案は、原子炉格納容器の冷却作業を遠隔操作する第2制御室などを備えた「特定安全施設」の設置を義務づけ、免震重要棟や津波の影響を防ぐため防潮堤の設置も盛り込んでいる。

 放射性物質を取り除きながら格納容器の圧力を下げる「フィルター付きベント(排気)」の設置も義務化。設置工事は数年かかるが、東京電力福島第1原発と同じ「沸騰水型軽水炉(BWR)」は審査申請の時点で新基準の適合を求める。BWRが多い東日本の原発は対策に時間を要し、再稼働は遅れる見通しだ。

 しかし、伊方原発など「加圧水型軽水炉(PWR)」は格納容器が大きく、ベント装置がなくても当面の安全性が保たれるため、再稼働後に設置を認める猶予期間を設ける見込み。伊方は免震重要棟も完成済みで、敷地が高く津波対策の必要性もない。玄海、川内も同様で敷地内に活断層はなく、地元自治体が再稼働におおむね前向きな姿勢を示している。

 改修費用には多額の費用がかかるが、規制委は稼働から40年で廃炉を原則としている。稼働から30年以上経過した原発は福島第1を除き全国に15基あり、老朽原発では投資費用が回収できず、廃炉を選択する電力会社もありそうだ。(原子力取材班)

MSN産経ニュース 2013.2.7 01:30)


先日、現在稼働している唯一の原発である関西電力大飯原発3,4号機が停止に追い込まれる可能性が高いと報道された。

そうなったら、昨年の一時期以来、再び日本の原発稼働がゼロになるわけだが、再稼働一番手候補としてはずっと前から伊方原発3号機が取り沙汰されている。だが、伊方原発の再稼働には何の大義名分もない。

かつてかなり長い間四国に住んでいた経験から言うのだが、四国電力の電源供給は以前からきわめてお粗末だった。2004〜05年頃までは、製造業の工場に対する電源供給さえきわめて不安定で、瞬間的な停電は日常茶飯事、時には数十分間も停電することさえ珍しくなかった。そのたびにこちらは仕事に多大なダメージを受け、怒り心頭に発したものである。

その後、瞬停はほとんどなくなったが、四国電力中国電力関西電力から電力を融通してもらえるようになったためだと聞いている。

しかし、これほどまでにもいい加減な四電は、原発依存度が極めて高いにもかかわらず、昨年は原発を稼働せずにあの四国の暑い夏を乗り切った。四国には容量の大きな自家発電の設備を持つコンビナートなどもあるから、それらをやりくりすれば、原発なしでも十分やっていけるのである。私は、原発があってもあれほどしょっちゅう停電をしていたあのいい加減な四電が、よく夏を乗り切ったものだと思うとともに、これで四電の伊方原発など不要な設備以外の何物でもないことが証明されたと確信した。そもそも伊方原発は、数ある日本の原発の中でも、もっとも強引なゴリ押しによって建設された経緯がある。それこそ地域の有力者の親族から自殺者も出たほどである。

その四電が、もし大飯原発が再度運転を停止したあと、全国の電力会社に先駆けて伊方原発を再稼働するなどということになったら、開いた口が塞がらないし、再稼働を許したりしたら、四国民の民度は全国一低いことを証明すると、口を極めて弾劾せざるを得ないことになると思う今日この頃である。