kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

田中俊一、「巨大噴火が相当の確率で起きると火山学者が言う」と捏造(呆)

田中俊一って馬鹿なのか、意図的に論点をずらしているのか、おそらく後者だろうけど、それにしてもひどいやつだ。

http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014110501001473.html

規制委田中委員長が火山学会批判 審査基準見直し提言で

 原子力規制委員会の審査基準「火山影響評価ガイド」の見直しなどを求めた日本火山学会委員会の提言について、規制委の田中俊一委員長は5日の定例記者会見で「火山学会が今更のごとくそんなことを言うのは、私にとっては本意ではない」と述べ、火山学会の対応遅れを批判した。

 田中委員長は「極めて大変な自然現象が相当の確率で起きるというなら、もっと早急に発信してくるべきだ。科学者の社会的責任ですよ」と持論を展開。その上で「火山学会挙げて夜も寝ないで観測をして、国民のために頑張ってもらわないと困るんだよ」と不快感をあらわにした。

共同通信 2014/11/05 18:43)


火山学会は「極めて大変な自然現象が相当の確率で起きる」などとは言っていない。

http://www.asahi.com/articles/ASGC2671GGC2ULBJ00T.html

火山学会「予測限界ある」、原発の審査基準見直し提言

 日本火山学会原子力問題対応委員会は2日、原発火砕流が襲うような巨大噴火について、リスクを判断する原子力規制委員会の審査基準を見直すよう求める提言をまとめた。国全体で巨大噴火対策に取り組む必要があるとしたうえで、噴火予測の可能性や限界、あいまいさを十分に考慮するよう求めた。

 巨大噴火は、九州電力川内原発(鹿児島県)の審査で論点になった。火山学会が原発周辺の火山観測について提言をまとめるのは初めて。会合後、委員長の石原和弘・京都大名誉教授は「火山噴火の予測に限界があることを国民に対しても知らせないといけない」と話した。

 九電は、新規制基準による川内原発の審査で、巨大噴火が稼働期間中に起こる可能性は十分低く、起こるとしても何らかの変化をとらえ事前に核燃料を運び出すとした。規制委もこの方針を追認、9月に安全対策の主要部分が新基準を満たすとする審査書を出した。

朝日新聞デジタル 2014年11月2日21時49分)


上記引用文中の青字ボールドの部分に関して、九電は、核燃料の運び出しには約5年かかると言っている。

http://mainichi.jp/select/news/20141009k0000m040065000c.html

川内原発:再開へ噴火判断基準公表せず

 九州電力は8日、川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)の運転管理方法などを定める保安規定変更認可の補正を原子力規制委員会に申請した。焦点になっている巨大噴火のモニタリングについて、予兆を判断するため3人の有識者の意見を聞くなどの手順を定めている。しかし、その判断基準については「社内文書」として公表せず、予兆があった場合の核燃料の搬出先も決めていない。

 九電によると、既存の国の観測網に加え、新たに2カ所の離島に機器を設置して地殻変動を毎月1回監視。兆候が見られた場合、有識者の意見や社内の議論を踏まえて社長が原子炉の停止や核燃料の搬出を決定。約5年かけて核燃料を搬出するとしている。一方、具体的な搬出場所や方法は「5年の時間があるのでその時に検討する」と説明した。

 専門家の間では、巨大噴火は「予知が不可能」とする意見が多い。規制委は火山のモニタリングのあり方を検討する有識者会議を8月に設置したが、結論は出ていない。

 このほか、九電は、1号機の工事計画認可の補正書の完成版を提出した。2号機も月内にも出す方針だ。【酒造唯】

毎日新聞 2014年10月08日 21時22分


要するに火山学者たちは「5年も前に火山の巨大噴火の予知なんかできませんよ」と言っているのに対し、九電が「噴火の兆候が現れたら5年かけて核燃料を運び出す」などと言うから、「火山噴火の予測はそんなレベルに達していない」として審査基準の見直しを求めているだけだ。火山学者は巨大噴火の確率は求められないとは言っているが、巨大噴火が「相当な確率で起きる」などとは誰も言っていない。「極めて大変な自然現象(火山の巨大噴火)が相当の確率で起きると(火山学者が)いう」というのは、田中俊一の捏造である。

九電や原子力規制委員会が、できもしない火山噴火の予知をできるという、あり得ない(非科学的な)前提に基づいて(=嘘をついて)原発を再稼働しようとしていることが問題なのだ。原発を再稼働するなら、「何百万人もの人が焼け死ぬような巨大噴火が起きたら原発が致命的な損傷を受ける可能性があるが、破局的な火山の大噴火が最後に起きたのは何万年も前だから、原発の稼働期間中にそんなことは起きないとみなして原発を再稼働する」と正直に言えば良いのである。九電や田中俊一がそう言うなら、火山学会は何も文句は言わないだろう。

九電や田中俊一(原子力規制委員会)の非科学的な物言いを火山学会は問題視している。それだけの話である。