kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

訴えられた海江田万里(笑)

2011年の民主党代表選で小沢一郎に担がれた原発推進派の現民主党代表・海江田万里が訴えられた。といっても、玄海原発の再稼働を強行しようとした責任を問われたわけではない。


http://www.asahi.com/national/update/0218/TKY201302180236.html

安愚楽牧場出資者、海江田代表を提訴「記事信用し損害」


 多額の出資金を集めて経営破綻(はたん)した安愚楽牧場(本社・栃木県)をめぐり、民主党海江田万里代表が経済評論家時代に書いた雑誌記事などをきっかけに出資して損害を被ったとして、出資者30人が18日、海江田氏に対して約6億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状によると、問題にしているのは、1987〜92年に執筆された安愚楽牧場に関する著書や雑誌記事。「リスクはゼロ」などの表現について「経済評論家として有名だった海江田氏が断定的に推奨することで、危険性が全くない印象を抱かせた」と主張している。

 原告らは昨年6月に民事調停を申し立てたが不調に終わり、提訴に移行した。

 海江田氏の代理人弁護士は「訴状を見て判断したい」とコメントを出した。

朝日新聞デジタル 2013年2月18日19時20分)


この記事は今朝(2/19)の朝日新聞第3社会面で報じられているのだが、上記引用文は記事の書き出しに過ぎず、「ニュース Q3」という特集記事で詳しく取り上げられている。1990年に行われた安愚楽牧場のパーティー海江田万里が登壇している写真も写っているが、長身で颯爽としている。その海江田が、その21年後に玄海原発の再稼働を菅直人に阻まれて国会で悔し涙に暮れた情けない姿をさらすことになろうとは。

で、海江田は朝日記者の取材に対し、代理人弁護士を通じて、記事を書いた当時から経営破綻までの経済状況や畜産業に大きな変化があったとコメントした。出資者らとのこれまでの調停でも「執筆していた時期とその後の日本の経済環境とは全く異なっているため評論の効果はなくなっている」として、賠償には応じられないと主張してきたとのこと。

だが、記事に紹介されている勝間和代のコメントの方が説得力がある。以下記事から引用する。

 かつての海江田氏と同じ経済評論家の勝間和代さんは「海江田氏が紹介していたようなリスクゼロ、ハイリターンの金融商品を作れたらノーベル経済賞もの」と指摘する。「それは20年前でも同じ。知識不足だったと言わざるを得ない。記事については率直にわびるべきです」

朝日新聞 2013年2月19日付第3社会面掲載記事より)


そりゃそうだ。勝間和代の言う通りである。海江田と同じ新自由主義者であっても、勝間の方が海江田よりずっと筋が通っている。


第1次安倍内閣時代に「安倍晋三はKY(空気が読めない)」と書いて、安倍晋三と「KY」のイメージを強く結びつけたことで知られる明治学院大教授・川上和久*1のコメントも記事から引用しておく。

 だが、情報操作に詳しい川上和久・明治学院大教授(社会心理学)は言う。

 「野党第1党の党首として、『見る目がない政治家』のレッテルを貼られかねない。公人として、過去の言動に対しても自らの説明責任が求められる」

(前掲記事より)


まあ、海江田万里の名声などとっくに地に堕ちていて、この件で海江田が失うほどのものも最初から残っていないとは思うが。ただ、衆院選に大敗したあと、よりにもよってこんな男しか党の新代表に担ぎ出せなかった民主党の未来は限りなく暗いとは言っておかねばなるまい。

*1:但し、この川上和久は安倍晋三と同類の右翼である。