kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ハイリターンの金融商品に手を出して損をするのは「自己責任」

恥ずかしい者同士? - Living, Loving, Thinking, Again より。

さて、『朝日』は勝間和代のコメントを掲載しているという;

かつての海江田氏と同じ経済評論家の勝間和代さんは「海江田氏が紹介していたようなリスクゼロ、ハイリターンの金融商品を作れたらノーベル経済賞もの」と指摘する。「それは20年前でも同じ。知識不足だったと言わざるを得ない。記事については率直にわびるべきです」

一応ごもっともといえる。ただ「知識不足」かどうかはあまり関係ないだろう。「リスクゼロ、ハイリターンの金融商品」がかなり困難であることは、「リスク」という言葉の意味に関わることであり、別に金融や経済の知識がなくても、常識を辨えた大人であれば、わかるだろう。つまり大人は海江田だろうが『カイエ・デュ・シネマ』だろうが、いくら「断定的に推奨」したからといって、「リスクゼロ」などということを信じてはいけない。ということで、訴えた方も訴えられた方も〈恥ずかしい者〉同士なんじゃないかという感じがした。本格的に訴訟になっても、双方とも傷口を拡げるだけというか、恥の上塗りを重ねるだけなのではないだろうか。

勿論(勝間和代が言うように)海江田は過去の恥ずかしい言説について「率直にわびるべき」だろう。そして被害者に(勿論黒毛和牛の!)ノーパンしゃぶしゃぶをおごるべきだと落ちをつけようとしたのだが、ノーパンしゃぶしゃぶって今も存在しているのかどうかは知らないのだった。


もちろんその通りです。

ハイリターンの金融商品に手を出して大損こくのが「自己責任」であるのはそりゃ当たり前だよなあと思いながらいつも思い出すのは、1990年代後半の米大手ヘッジファンドの破綻であって、当時マスコミでは「最先端の金融工学を駆使して」云々などと書いていたけれど、「ヘッジ」ってそもそも「回避する」って意味だし、金融工学が教えるのはリスクを回避する方法であってボロ儲けすることじゃないはずだよなあ、だから高利回りがウリのヘッジファンドってそれ自体自己矛盾してるし、そんなの破綻して当然だし、本当に「ローリスクハイリターン」があり得るなら、それは悪事を働いているという意味だよなあ、だから堀江貴史や村上世彰が逮捕されたって当然だよなあ、などといつも思うのである。

小泉純一郎を筆頭にする新自由主義者たちの「自己責任」って用法が間違っていて、「自己責任」という言葉はハイリスク商品に手を出して破綻した人たちを非難する時にこそ使うべきなんじゃなかろうか。だが、そんな人たちを破綻に導いた「ハーメルンの笛吹き」にも大きな責任はあって、それが海江田万里なんじゃないかと思う今日この頃である(笑)