kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

昨年衆院選の「日本未来の党」に続き、今度は民主党が公示日前日に公認をめぐり内紛。菅直人、無所属の大河原雅子候補を公然と支援

この件から、昨年の衆院選公示直前に比例名簿登載順位をめぐって内輪揉めをした「日本未来の党」を思い出したのは私だけだろうか。


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130703/stt13070310040001-n1.htm

菅元首相、執行部に反旗「原発ゼロ候補だけ応援する」 公認外した大河原氏支援表明


 菅直人元首相は3日、自身のブログで、民主党が現職2人を擁立していた参院選東京選挙区で、公認候補を鈴木寛氏に一本化したことについて「民主党の公認がなくても大河原(雅子)候補を全力で応援する」と表明した。大河原氏は公認を取り消された後、党推薦を拒否しており、菅氏は党執行部の「苦渋の選択」(海江田万里代表)に公然と反旗を翻した形だ。

 菅氏はブログで「民主党は『2030年代原発ゼロ』の公約は掲げたが、それを前面に掲げて戦う候補は限られている」と指摘。その上で「私は民主党原発ゼロに本気で取り組んでいる候補だけを応援する」と強調している。

MSN産経ニュース 2013.7.3 09:59)


民主党代表の海江田万里が、首相当時の菅直人玄海原発再稼働を阻止されて悔し涙に暮れた件を思い出させる一コマである。以下菅直人のブログより。


原発ゼロの無所属候補・大河原雅子さんを支援 | 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を! Powered by Ameba(2013年7月3日)

原発ゼロの無所属候補・大河原雅子さんを支援


 東京選挙区民主党候補の一本化で、大河原雅子さんの公認が取り消されることになった。私はこれまでも「原発ゼロ」を鮮明にしてきた大河原さんを支援してきたが、民主党の公認がなくても大河原候補を全力で応援する。


 今回の参院選で、民主党は「2030年代原発ゼロ」の公約は掲げたが、それを前面に掲げて戦う候補は限られている。比例区ではツルネン・マルテイさん、相原さん、神本さん、樽井君などだ。選挙区では再稼働推進の一部労働組合に気兼ねをして、原発ゼロを鮮明に出す候補者は少ない。私は民主党原発ゼロに本気で取り組んでいる候補だけを応援する。


 大河原さんはもともと生協活動から生活者ネットとして都議会議員を2期務め、6年前民主党に入って東京選挙区から「生活者の政治」を掲げて当選。「脱原発」の活動は1986年のチェルノブイリ原発事故の頃からで、筋金入り。

 東電は地元新潟県知事に相談なく、柏崎原発の再稼働を申請する構え。東電広瀬社長が記者会見で述べた理由は、赤字が続けば銀行からの融資を打ち切られる恐れがあるという「採算をあわせるため」。あれだけの事故を起こしておいてまだ安全性よりも採算性を優先するつもり。背景には事故以後に東電に巨額の融資をして銀行の意向がある。それらが一体となって「原子力ムラ」を形成し、安倍総理原子力ムラの意向で動いている。

 6月初め、地震多発地帯のアメリカ西海岸、カルフォルニア州のサンオノフレ原発は再稼働せず廃炉が決まった。見習うべきだ。


公然と海江田執行部に反旗を翻した菅直人だが、先日の都議選で、菅直人の地盤である武蔵野、小金井両市では、現職の民主党候補が敗れたとはいえ自民党候補とはいずれも紙一重の差であり、昨年菅直人自身が選挙区で敗れた衆院選と比較すると、JR中央線沿線の民主党(と朝日新聞)の金城湯池である武蔵野・小金井両市では勢いをやや盛り返している観があった。その民主党候補の得票を支えたのが生活者ネットであったともいわれている。少なくとも、東京全域の民主党が極度の不振にあえいだ中にあって、武蔵野と小金井の接戦が目を引いたことは確かである。

菅直人は、そんな支持者をバックに海江田執行部に挑戦状をたたきつけたものと見られるが、いかんせん大河原雅子は落選確実、それどころか鈴木寛議席も危ういだろう。鈴木寛前原誠司系で、かつあの鳩山由紀夫も加盟していた「親学推進議連」の幹事長を務める極右だから、菅直人にしてみればそんな奴なんか支持してられるか、との思いもあったのかもしれない。

図らずも菅直人大河原雅子小沢一郎山本太郎(笑)という、ともに無所属の「脱原発」派の候補者を後押しする「代理戦争」の形になったが、おそらく両候補とも当選は望むべくもない*1。ただ、菅直人小沢一郎民主党と生活の党のそれぞれの落日を象徴する一コマであるとはいえるだろう。

*1:一説によると、大河原雅子民主党公認でも立候補辞退でもなく、無所属で立候補したことによって、山本太郎は多大な打撃を蒙ったとも言われている。