kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

イチローが1995年からMLBでプレーしてれば今頃日米通算でピート・ローズ超えてる

朝日新聞(8/23)がイチローにライバル意識をむき出しにするピート・ローズの言い分を記事にしている。周囲の反応を見ると、ローズの肩を持つ人が多いが、私の意見は違う。


http://www.asahi.com/sports/update/0822/TKY201308220273.html

イチロー4千本「認めない」 ピート・ローズ氏、称賛も


 大リーグのレッズなどで歴代最多の通算4256安打を放ったピート・ローズさん(72)が、朝日新聞の単独取材に応じ、イチロー選手の日米通算4千安打について、「私は『4千安打』を認めない」と話した。一方、大リーグ1年目から結果を出し続けていることについて、「日本と米国の野球の懸け橋になった功績は偉大だ」とたたえた。

 ローズさんは「大リーグだけで放った私と日米通算とは価値が全然違う」。大リーグと日本のプロ野球では試合数や移動距離が違い、米国では時差の影響も大きい。その中で24年間プレーし、首位打者に3度輝いた。イチロー選手は大リーグでは2722安打で歴代59位。「ヒット・キング」を自称するだけに、単純に数字だけが比較されることに、疑問を呈した。

 ただ、ローズさんは大リーグに飛び込み、シーズン200安打を10年も続けたイチロー選手へ最大限の敬意を表する。「異国で野球をすることは、とてもストレスがかかる。1年目から結果を出したのだから、本当に素晴らしい」。体調管理など、グラウンド外でも努力を惜しまない姿に、今後大リーグ3千安打を達成する可能性があると考えている。

朝日新聞デジタル 2013年8月22日21時10分)


http://www.asahi.com/sports/update/0822/TKY201308220280.html

4千安打「日米通算は違う」 最多男ローズ氏が独占告白


 大リーグのレッズなどで歴代最多の通算4256安打を放ったピート・ローズさん(72)。「ヒット・キング」を自称する男が朝日新聞の単独取材に応じ、イチローの日米通算4千安打について語った。

     ◇

 私はイチローの「4千安打」を認めない。大リーグだけで放った私と日米通算とは価値が全然違う。4千安打は私とタイ・カッブだけだ。そして、今後も4千安打を打つ選手が出てくることはないだろう。

 なぜ4千安打の選手が出てこないか。今の大リーグでは本塁打が評価されるからだ。安打をたくさん打つ選手の評価は高くない。ファンが本塁打を見たいと思っていることも関係している。多くの本塁打を放つ選手に高い給料が払われるから、選手が本塁打を打ちたがる気持ちも分かる。強いて言えば、ヤンキースデレク・ジーターに4千安打の可能性があったが、彼も今季けがをしてしまったから、もう無理だろう。今後、安打を重ねることに集中するような選手は出てこないと思う。

朝日新聞デジタル 2013年8月22日21時11分)


続きは紙面に延々と出ている。ローズは、イチローはもっと早く強いチームに移籍するべきだったと言っている。その言い分はもっともで、なぜなら強いチームであれば打席が回ってくる回数が増えるからだ。しかし選手を金でかき集めるヤンキースは別である。現にイチローがそうであるように、試合に出られないことが多いからだ。ちなみに、金権球団といっても毎年毎年勝てるわけではなく、今年のヤンクスは一昨年の読売のように上位の2球団から引き離されている。それでも選手が余っていることに違いはない。

私は、下記の条件が満たされればイチローは今頃日米通算でピート・ローズの安打数を超え、MLBでの4千本安打を視野に入れていたと思う。

日本プロ野球は、イチローが安打数記録を達成した1994年には、年間130試合しかなかった。1997年に135試合に増えたが、イチローが日本でプレーしていた2000年まで135試合制が続いた。1995年から2000年までの6年間における日米の試合数差は172試合にのぼる。この試合数で、全盛期のイチローが256本の安打を打つことなど、イチローにとっては「普通のパフォーマンス」でしかないだろう。ローズの言う通りマリナーズに早々と見切りをつけてヤンクス以外の球団に移籍していれば、もっと安打数が増えたはずだ。

本当は、イチローが最初からMLBにいればさらにもっと打っていたと言いたいところだが、イチローが打撃開眼したのは日本プロ野球においてだったから、これはいくらなんでも無理な空想だろう。

日米通算を「MLBだけ」あるいは「日本プロ野球だけ」の記録と比較するのが無意味であることは当然だが、イチローピート・ローズに劣る選手であるとは私は全く思わない。

但し、日米で比較するのが本当にナンセンスな話があって、それはホームラン数だろう。かつての日本の球場は狭すぎたし、今現にそうであるように、ホームランの多い派手な試合を演出しようとして「飛ぶボール」がしばしば使われるからである。

昨夜、ヤクルトのバレンティン選手が読売戦で2試合連続の1試合2ホーマーを記録して、今季の本塁打数を46本とした。蛇足だが、今季ヤクルトは神宮球場での読売戦5戦全勝である(神宮以外では1勝10敗だが)。私がひそかにありうると思っているのは、来月早々あたりから突如「統一球」が昨年までの「飛ばないボール」に戻されることだ。

上記はもちろん冗談だが、年代によってボールの飛びやすさや球場の広さ(狭さ)も違うから、ホームランの数は日米はおろか、同じ日本でも年代が違う記録を比較することは全くナンセンスだろうと、これは本気で思っている。