小保方晴子・笹井芳樹・若山照彦・ヴァカンティらを共著者名とする恥ずかしい「STAP細胞論文」騒ぎもなんのその、『ネイチャー』の2014年度「インパクトファクター」は40を突破していたらしい。
2014年 インパクトファクター発表! : 負け犬主義。(2014年7月30日)より
2014年 インパクトファクター発表!
例年より遅れること1ヶ月。トムソンロイター社より,最新のインパクトファクターが公開されました。例年のように主要学術誌を眺めてみます。
まずは雲上の存在であるCNS。
Nature: 42.351
Cell: 33.116
Science:31.477
いずれも30以上を維持。それどころかNatureは40台の大台を突破!STAP細胞騒動そっちのけで,ますます注目度を集めています(もちろん今回の集計に小保方氏論文の被引用回数は含まれませんが)。Natureグループの勢いはとどまるところを知りません。
ブログ主はバイオ系の研究者らしい。どえらく興奮した書きっぷりだ。
ただ,過去に3科学誌は商業主義…ノーベル受賞者が「絶縁」という話もあったように,Natureを手放しで称賛するというのは良くない傾向。STAP細胞の件もありましたし,今後はいったいどうなることやら。
リンク先からさらにリンクを張られている読売の記事はリンク切れだが、当ダイアリーにも記録しておいたものだ。わざわざ再掲する気は起きないが。
ところで、トムソンロイター社とは、Wikipediaを参照すると、
カナダに本拠を置く大手情報サービス企業であるトムソンがイギリスに本拠を置く大手通信社のロイターを買収することにより、2008年4月17日に設立された。買収価格は当初87億ポンドと発表されたが、80億ポンドに目減りした。
トムソンにとって「ロイターの買収は2大メディアグループを統合することで、金融ニュースと情報の一大発信源を作り出すのが目的だった」が、「2グループの統合はいまだ期待されたすべての恩恵をもたらすには至っていない」と評価されている。推計によると、金融データ市場におけるトムソン・ロイターのシェアは、ライバルのブルームバーグをかつて10ポイント以上引き離していたが、数ポイント差まで迫られている。
とのこと。トムソンという会社にロイターが買収されていたとは知らなかった。
そんな私企業が発表する「インパクトファクター」とやらに研究者たちが(日本の文科官僚たちもだが)振り回され、日々「研究不正」や「論文捏造」にいそしんでいるかと思うと、こみ上げてくるバカバカしさを抑え切れない。それは、筋肉増強剤やコルク入りバットなどを使ってホームランの記録を伸ばしたメジャーリーガーたちに感じたバカバカしさに似ている。もちろん、研究不正や論文捏造なんかやらない研究者の方が、薬物や不正バットを使わないメジャーリーガーと同じように比率としては圧倒的に多いのではあろうが。
それにしても、「インパクトファクター神話」とは、誰が考えても狂った話としか思えないのではないか。