kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

池澤夏樹の朝日新聞夕刊掲載コラム「左折の改憲 考える時」に賛同できない

タイトルの通り。池澤夏樹朝日新聞の2015年4月7日付夕刊掲載のコラム「終わりと始まり」に書いた、「主権回復のために 左折の改憲 考える時」に賛同できない。

池澤は、矢部宏治が書いた『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル)を手放しで賛同している。この本の存在はもちろん知っているが、どうせ私の大嫌いな孫崎享トンデモ本『戦後史の正体』の二番煎じだろうと思ってバカにして読まずにきた。しかし、池澤がこの本に賛同しているのを見て、孫崎のトンデモ本同様、読んで批判した方が良いのではないかと思い直した。

池澤の引用による矢部の日本国憲法に対する見立ては下記の通り。

  1. 占領軍が密室で書いて、受け入れを強要した。
  2. その内容の多く(とくに人権条項)は、日本人にはとても書けない良いものだった。

これは、孫崎のトンデモ本『戦後史の正体』と瓜二つの論法である。孫崎の本を酷評した時にも書いたが、「押し付け憲法」論に反対する議論は、「護憲派」のイロハではなかったのか。
3年前、孫崎のトンデモ本に「小沢信者」を筆頭とする「リベラル」側の多くの人がいとも易々と説得された時にも驚愕し、大いに失望したが、今回の池澤のコラムにも同じ感想を持った。

矢部の本は今週末にも購入したいと思う。