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共産、野党候補一本化に協力へ 夏の参院選1人区(朝日)

http://www.asahi.com/articles/ASJ2Q4QS5J2QUTFK009.html

共産、野党候補一本化に協力へ 夏の参院選1人区
星野典久
2016年2月22日22時52分

 共産党は22日、夏の参院選の1人区で安全保障関連法廃止を公約に掲げることなどを条件に、野党候補の一本化に協力し、独自候補を取り下げる方針を正式に決めた。これまでは全選挙区に候補をたて、比例票の掘り起こしを狙うのが基本戦略だったが、市民団体の求める「野党共闘」に応じることで、デモに参加する若者ら新たな支持層の獲得を目指す。

 方針を決めた全国の都道府県委員長らとの会合後、記者会見した志位和夫委員長は「かなりの人は立候補を取り下げることになる」と明らかにした。全国で32ある1人区のうち、共産は29選挙区で公認候補を擁立。そのうち21選挙区で民主の公認・推薦候補と競合しており、民主などの候補が「安保法廃止」や「選挙協力する」意思を示せば、候補者を取り下げていく。

 「国会や国政選挙でできる限りの協力を行う」ことなどで合意した19日の野党5党首会談を受けた対応で、志位氏は「安保法制の廃止と(集団的自衛権行使容認の)閣議決定撤回の大義の実現のため、大局に立って判断をした」と強調した。

朝日新聞デジタルより)


このニュースに引っかかりを感じるのは私だけか。

この件では、どうやら朝日よりも毎日(東京新聞も?)の方が前のめりの報道をしているらしく、ネット検索で「共産1人区取り下げ 参院選、7区で逆転も」と題した毎日の記事が引っかかったが、本文は「デジタル毎日」とやらの壁に阻まれて読めなかった*1。そういえばNEWS23岸井成格共産党の決断を絶賛していた。

上記朝日新聞記事についた「はてなブックマーク」でも、

現実を見据えた実に合理的な判断であり、志位委員長の決断を高く評価する。野党が結集して安倍暴政を突き崩してほしいと心から願う。

と、志位氏の決断を絶賛する声が挙がっているが、ここまでの流れを思う時、これを手放しで称賛する気は私には起きない。

共産党は、安保法(戦争法)が成立した直後に「国民連合政府」構想をブチ上げ、昨年末には慰安婦問題の日韓合意を高く評価し、今年年初には天皇臨席の通常国会開会式に出席した。後者を高く評価したのは、主に保守派の「反安倍」人士たちだった。

しかし、その間共産党の党勢は伸びないどころか、先日の京都市長選にも見られたように退潮の兆しすら見せている。そして共産党は「国民連合政府」構想を事実上凍結した。

その流れの中での参院選1人区取り下げだ。

私はこれを全面的に否定するものではなく、選挙区によっては当然あっても良いと思うし、以前からそう書いてきた。しかし、今回志位氏は、それすら大きく踏み越えた「大胆な」決断を下したように見える。

この要因として直ちに思い浮かぶことが2つある。

1つは、共産党の党員・支持者の高齢化により、党の足腰が弱っていて、全選挙区に候補を立てることが苦しくなっているのではないかとの疑いだ。

もう1つは、かくも大胆に、多くの党員・支持者の反感を買うであろう決断ができるのは、やはりこの党が「民主集中制」の党だからなんだろうなという思いだ。

いずれをとっても、特に共産党支持者でもないが最近は(消去法で)同党に投票することの多い「反安倍」の無党派層の一員である私にとっては歓迎すべからざる話だ。

やはり、この国においては、「民主集中制」をとらない「開かれた革新政党」の再興が必要だ、と改めて思う今日この頃なのである。

*1:前々から書いているように、私は「朝日新聞デジタル」だの「デジタル毎日」だのの登録制に腹を立てているので、どちらも無料登録さえするものかと心に決めている。