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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

安倍晋三の呼びかけで自民議員が起立・拍手 衆院議長は注意(朝日)

あまりにあほらしくてこんなのを取り上げることさえ気が重くなるのだが。

http://www.asahi.com/articles/ASJ9V5K7MJ9VUTFK012.html

首相の呼びかけで自民議員が起立・拍手 衆院議長は注意
2016年9月26日17時21分

 安倍晋三首相が26日の衆院本会議で行った所信表明演説で、領土や領海、領空の警備に当たっている海上保安庁、警察、自衛隊をたたえた際、安倍氏に促された自民党の議員たちが一斉に立ち上がって手をたたき続けたため、約10秒間、演説が中断した。大島理森議長は「ご着席下さい」と議員らを注意した。

 安倍氏は演説で「現場では夜を徹し、今この瞬間も海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が任務に当たっている」と強調。「今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と呼びかけた。これに自民議員らが呼応して起立。安倍首相も壇上で拍手をした。

 安倍氏と自民議員らの行動について、民進党幹部は「品がない。国会のルールを無視した最悪のパフォーマンス」と批判。日本維新の会馬場伸幸幹事長は「ちょっと異常な光景だ。落ち着いて真摯(しんし)に議論をしあうという状況ではなく、自画自賛をするためにやっていると、言論の府ではなくなってしまう」と懸念を示した。生活の党の小沢一郎代表は「異様な光景だ。今までも日本の議会では見られないと思うし、北朝鮮中国共産党大会みたいなアレで、ちょっとますます不安に感じた」と語った。

 一方、自民の高村正彦副総裁は同日夕の党役員会で「所信の演説の最中のスタンディングオベーションは、自分の経験上も初めてのことだった」と興奮気味に語ったという。二階俊博幹事長が役員会後の記者会見で明かした。二階氏自身は「総理に対する信頼がああいう形になって現れた」として、問題視しない姿勢を示した。

朝日新聞デジタルより)


北朝鮮中国共産党大会か」ナチスドイツか、はたまた戦前(戦争中)の日本かと思わせるのは確かだ。生活の党にせよ日本維新の会にせよ、批判する側も同じ体質(それは、一部の右翼っぽい人たちが言っているらしい「2010年に大挙して訪中した小沢が何を言うか」云々よりも、小沢一郎橋下徹に対する取り巻きや支持者(信者)のあり方を私には思い出させた)ではないかとは私も思ったが、安倍晋三が今や独裁者気取りで有頂天になっていることは間違いないだろう。

高村正彦の反応にも笑ってしまった。「かつてはクールで知的だった高村くんは、どうしてこんなことに興奮するアブナイおじーになってしまったんだろう」などと幻滅している甘ちゃん、もといお方もいるようだが、昔から高村を全く買っていない私は、高村め、また本性を現しやがったな、としか思わない。昔から三木武夫河本敏夫の系列にあるまじきタカ派の政治家として警戒していた(もちろん「クールで知的」などと思ったことは一度もない)高村を、それまでにも増して徹底的に嫌うようになったのは、2012年の自民党総裁選で高村が安倍晋三を担いだ時であって、当時「安倍さんが暴走しようとしたら私が羽交い締めにして止めるから」などと言って谷垣禎一を説得したとかいうニュースを知って、高村、お前こそがタカ派の本性を現して率先して暴走するんだろうが、と思っていたら本当にその通りになった。アベさまの言葉に陶酔する醜態を晒している今の高村の姿こそ奴の本性だ。

それはともかく、安倍晋三が8回も「世界一」と口走ったらしいことも、斜陽日本の現状を思えば実情と独裁者の妄想の乖離がますます大きくなって、日本はこれからどうなるのかと思う。だが、小選挙区制だけ成立して、その政界における首謀者だった小沢一郎が理想とした「(保守)二大政党制」は実現していないため、「異議を唱えた言論が絶え果て」てしまい、「2012年体制」とでもいうべき安倍晋三独裁政権はまだしばらく続くのだろう。

少し前から、山口二郎共産党府中市議氏(言及したのはたまたまネット検索で見つけたからであって、他意はありません)などの「リベラル・左派」人士から、前原誠司が井出英策をブレーンに迎えたことを評価あるいは歓迎する声が出ているのだが、最近井手・前原両氏と佐藤優が書いた共著(朝日新書)を斜め読みした感想を言えば、私の偏見もあるのかもしれないが、評価すべき部分もあるにせよ懸念の方が先に立った。前原のブレーンに迎えられた井手氏にしても、あまりにも「共助」を言い過ぎるし、「公助」ばかりだと国家社会主義になる、だっけ(正確な引用ではなくうろ覚え)、そんなことを言っていたのには疑問を呈さざるを得ない。なるほど、こんな調子だから小沢一郎が前原と手を組んだんだな、とも思った。佐藤優も、マルクスをしきりに持ち出すお得意のペダントリー全開で、正直言って「なんだ、この胡散臭い本は」という読後感だった。


分断社会ニッポン (朝日新書)

分断社会ニッポン (朝日新書)


ただ、その佐藤優が、「安倍政権が壊れたは、ものすごいカオス(混沌)になるでしょう」(185頁)と言っていたことだけは、鋭いことを言うなと思った。ほとんどがとんでもないことばかりの発言の中に、たまに鋭いことを言うからこそ、この稀代のペテン師(だと私はみなしている)がいつまでも「言論界」で生き延びられるのだろう、と妙な関心をした。確かにどうなるか想像もつかない。

最後につまらない冗談を。拍手で安倍晋三の演説が中断したのは、朝日の記事によると「約10秒」(20秒と報じているメディアもある)が、読売から千葉ロッテに戻って引退したサブロー選手に谷保恵美氏が最後に送ったアナウンスの「サブロ〜〜〜〜〜」の語尾が延ばされたのは7秒だったというから、それよりも3秒ほど長かったんだなと妙な感心をした。

激戦の続いたパ・リーグでは今日にも北海道日本ハムファイターズのリーグ優勝が決まりそうだが、昨年の日本シリーズソフトバンクの巨大戦力に圧倒されたトラウマを持つヤクルトファンとしては、あれだけの巨大戦力であっても、崩れる時はこんなにも脆くてあっけないものなんだなあと思う。

それと同じことが……、いや続きは止めておこうか。どうせ来るのは「ものすごいカオス」なんだろうから、妄想をどんなにたくましくしても無駄だ。