長谷川幸洋が開き直っている。
http://www.asahi.com/articles/ASK265RQKK26UTIL05J.html
「ニュース女子と東京新聞は関係ない」 副主幹が反論
坂本進
2017年2月6日20時19分
東京新聞(中日新聞東京本社)の長谷川幸洋・論説副主幹は6日、自身が司会を務める東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)の番組に批判の声が上がっていることについて「論評いたしません」と述べた。コメンテーターを務めるニッポン放送のラジオ番組で語った。そのうえで、東京新聞が「反省」を表明したことに対し、「言論の自由に対する侵害だ」とし、「(副主幹を)辞めるわけにはいかない」とも語った。問題になっているのは、沖縄の米軍基地反対運動を「テロリストみたい」などと伝えた1月2日放送の「ニュース女子」。取り上げられた人権団体や沖縄の基地反対の人たちから「差別的」「意図的な歪曲(わいきょく)がある」と批判の声が上がり、東京新聞と中日新聞は2日付朝刊に深田実論説主幹の名前で「他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています。とりわけ副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処します」との謝罪記事を掲載した。
長谷川氏は6日、番組については「コメントすることは差し控えたい」としたうえで「ニュース女子と東京新聞は全く関係ない。なぜ深く反省するのか」と指摘し、「番組で取り上げた議論と東京新聞の報道姿勢は違うし、私自身も(同紙の主張と)違う。でも(主張の)違いを理由に私を処分するのは言論の自由に対する侵害」「意見が違うことで排除したら北朝鮮と一緒」などと批判した。
さらに会社から「内示のようなもの」があると明かし、「私の方から辞めるなんてことは、もう500%ありません」。「言いたいことはニュース女子で言います。これからも」と話した。
長谷川幸洋の開き直りは醜悪の一語に尽きる。論評はこの記事についた下記「はてなブックマーク」の人気コメントの数々を参照されたい(一つだけおかしなのがあるが、よく見るとネトウヨが自分のブクマに自分でスターをつけていたのに気づいて笑ってしまった。id:khyd1963-kyというやつだ)。
ところで、私はずっと長谷川幸洋を批判してきたが、それでも気づいていながらつい最近まで書くのを遠慮してきたことがある(先日リテラが書いたので私も禁を破ったが)。
それは、この間ついに書いたが、現在64歳の長谷川は数年前に定年に達し、以後嘱託社員として毎年おそらく1年契約で中日新聞社(東京新聞は中日新聞東京本社発行)に雇用されている人間だということだ。で、長谷川が「会社から『内示のようなもの』がある」というのは、私の憶測では、2017年4月から中日新聞社は長谷川と雇用契約を結ばない、という内示を受けたのではないか。おそらく単なる「論説副主幹」の地位剥奪にはとどまらないだろう。
というより、普通の組織では、定年に達したのに肩書きがそれ以前のままであることは珍しい。新聞社でも毎日や朝日では「特別編集委員」(岸井成格や星浩など)になって、好き勝手なコラムを書いて顰蹙を買ったりするのが通例だ(星浩の精神の弛緩を感じさせるコラムなど実にひどかった)。だが、それらは一応は社論とは切り離した形の、功成り名遂げた記者の特権に過ぎない。それなのに、中日新聞社はこの嘱託社員に「論説副主幹」の椅子を与え続けてきた。これはある意味で、岸井成格を主筆に抜擢した毎日新聞社以上の破格の厚遇といえるだろう(もちろん右派の新聞社には読売のナベツネという超悪例があるが)。
このことを重視したからこそ、長谷川幸洋は東京新聞(中日新聞)の異端に過ぎないという大方のリベラル諸氏の主張を私は首肯しなかったのだ。
現在の長谷川幸洋の醜態は、2012年に東京新聞が紙面を挙げて日本未来の党を応援したことや、昨今極右にして新自由主義者の小池百合子を無批判に持ち上げていることなどとともに、まぎれもなく東京新聞(中日新聞)の体質の表れだと断定するゆえんである。
これで万万一、長谷川幸洋が4月以降も中日新聞社の嘱託社員の座にとどまるとしたら、この新聞社の体質はもう本当にどうしようもないとしか言いようがない。同社にはせめてそこまでの恥を晒さないことを願う。