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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

若狭氏、「日本ファースト」設立=小池氏と連携、年内新党目標(時事)

『きまぐれな日々』を今日更新するつもりだったが、若狭勝がわけのわからない「日本ファーストの会」という、いかにも右翼国粋主義的な名前の政治団体を立ち上げていた(7月13日設立)というニュースが流れてきて記事の構想が狂ったので、明日か明後日に延期する。来週は盆休みで更新しないつもりなので、週末にならないうちに更新したい。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080700648&g=pol

若狭氏、「日本ファースト」設立=小池氏と連携、年内新党目標

 小池百合子東京都知事に近い若狭勝衆院議員は7日、衆院議員会館で記者会見し、自身が代表を務める政治団体日本ファーストの会」を設立したと発表した。若狭氏は次期衆院選に向け、同会を足場に小池氏と連携して国政新党づくりを進める意向で、政治塾「輝照塾」設立も発表。同会の動向は、求心力低下に苦しむ安倍晋三首相の衆院解散戦略や野党再編の行方に影響しそうだ。

 日本ファーストの設立は7月13日付。若狭氏は「有権者自民党でも民進党でもない政党を求めている」とした上で、「国政新党は年内の早い段階でつくるべきだと思う」と述べた。
 国政新党への小池氏の参画については「直ちに代表になることはない」と述べ、当面の代表就任を否定しつつ、「改革の志を全国に広めていくことは一致している」と強調した。「政治団体の名前に『ファースト』を使うことは小池知事も『結構だ』という話になっている」とも語った。
 また、若狭氏は「自民党の受け皿について強く情熱を持って考えている人と協議を進めていく」として、民進党離党を表明した細野豪志前代表代行らとの連携に意欲を示した。「これからの政治は幅広い人材の下で行われていく必要がある」とも語り、政治塾の塾生から、国政新党の立候補者を選ぶ考えを明らかにした。

時事通信 2017/08/07-19:15)

昨年の今頃は、斎藤美奈子と音喜多駿とが対談して意気投合したり、某所で私が知る共産党支持者が熱烈な小池百合子支持の弁をぶったりしていた。その後年末になっても、蓮舫が発した小池百合子すり寄り発言と、小池自身の「4島ならぬ4党」発言(公明党民進党、旧みんなの党系の「かがやけ」に共産党まで加えていた)などに舞い上がった都会保守氏(あるいは括弧付き「リベラル」氏)が「小池都知事公明党民進党の連携にちょっとワクワク」したと告白するなど、小池百合子人気はとどまるところを知らなかった。今年に入ってからも「老害多選首長」としか思えない千代田区長が小池の応援を受けただけで圧勝したり(この時にも都会保守氏は狂喜乱舞していた)、都議選で「都民ファ□ストの会」が圧勝したりするなどして勢いは続いた。

ただ、都議選前に都ファが大量の民主党都議を引き抜いて幹部に迎えたせいか、もともと民進党びいきの都会保守氏は都議選について投票日前日まで沈黙し、投票日前日には民進党支持を打ち出した。この頃になると、某所で私の知る共産党支持者もずっと沈黙を守るようになったし、斎藤美奈子など一時小池人気に乗っかっていた人士たちも同様だったに違いない。

私は、都会保守氏にせよ某共産党支持者にせよ斎藤美奈子にせよ、小池の人気浮揚に加担したことを総括する必要があると思うのだが、人間誰しも自分の誤りを認めたくないものらしく、誰もそのような潔い態度は取らない。

今回の若狭勝の動きには、右派臭と小物臭が感じられ、ことに「日本ファーストの会」なる党名には、「なんで国民ファーストじゃないんだ」「国民が第一じゃないのか」等の疑念も呼ぶだろう。党名だけでも、「リベラル・左派」たちはドン引きしているに違いない。

この若狭の動きは、民進党の代表選が9月1日に行われることが決まって民進党が隙を見せていることから、安倍晋三が早期の衆院解散をすることを恐れて行動を前倒ししたものと想像される。また少し前の細野豪志民進党離党表明も、若狭のアプローチを受けてのものだった可能性がますます高まった。新党結成には国会議員5人が必要であることは誰でも知っている。細野はその5人目になるというわけだ。他の4人とは若狭勝長島昭久渡辺喜美松沢成文だ。

しかしこの動きは戦術としては拙劣だったのではないか。若狭、長島、渡辺、松沢、細野の顔ぶれから「清新さ」を感じる人など誰もいないだろう。ことに細野の引き抜きは、昨日民進党代表選出馬の意向を表明した前原誠司の「顔を潰した」効果もあり、スムーズな民進右派受け入れに支障が出るのではないか。次の衆院選小池百合子自身が出馬するようなリスクを冒すはずは絶対にないから、現在の若狭勝の動きは、小池百合子も「了承」はしているだろうが主導はしていないのではないか。小池の動きに感じられる「冴え」=それは敵である私にとっては不快極まりないものだが=が一連の若狭の動きからは感じられない。

もちろん、かつての日本新党細川護煕のような「清新」なイメージを与える人物(もちろん細川は今ではもう通用しませんよ、3年前の都知事選で見た通り)が外部から加われば話は別だろう。しかしそんな人物がいるのだろうか?

民進党代表選出馬を表明した前原誠司が「野党共闘」の見直しを公言したり、JNN調査で安倍内閣支持率がさらに低下したことが報じられたり(後述)と、政局が一段と流動する中、若狭勝代表の「日本ファーストの会」(小池ファ★スト)もまた決め手を欠いているとしか私には思えない。

なお、朝日新聞と同じ8月5,6日に行われたJNN世論調査安倍内閣の支持率が前月よりさらに低下したのは喜ぶべきニュースだ。共同通信毎日新聞は先走りすぎたな。内閣改造の効果は2日で消えてしまったと言っても過言ではなさそうだ。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3124387.html

内閣支持率続落も改造内閣「評価」、JNN世論調査

 安倍内閣の支持率が、第2次政権発足以来、初めて40%を割り込み、39.7%だったことがJNNの世論調査でわかりました。一方で、改造内閣の顔ぶれを評価する人は42%で、「評価しない」と答えた人を上回っています。

 安倍内閣の支持率は、先月1日、2日の調査結果より3.6ポイント下がって39.7%でした。第2次安倍政権が発足して以来、初めて40%を下回りました。不支持率は3.5ポイント上がり59.0%で、2か月連続で不支持率が支持率を上回っています。

 一方、今月3日に発足した第3次安倍再々改造内閣の顔ぶれについて聞いたところ、「評価する」と答えた人は42%で、「評価しない」と答えた人の35%を上回りました。

 個別の閣僚では、自民党の野田元総務会長を総務大臣に起用したことについて55%が「評価する」と答え、河野元行革担当大臣を外務大臣に起用したことについては、50%が「評価する」と答えました。いずれも「評価しない」と答えた人を上回っています。

 南スーダンのPKOに関する陸上自衛隊の「日報」を巡る問題で、今週行われる国会の閉会中審査に稲田元防衛大臣を呼ぶべきかどうか聞いたところ、「呼ぶべき」と答えた人は59%で、「呼ぶ必要はない」と答えた人のほぼ2倍となりました。

 先月24日と25日に行われた「加計学園」の獣医学部新設を巡る国会の集中審議で、安倍総理の説明に納得できたかどうか尋ねたところ、「納得できた」と答えた人は13%で、「納得できなかった」という人は75%に上りました。

 東京都の小池都知事が率いる都民ファーストの会の国政進出について聞いたところ、「進出すべき」と答えた人は33%、「進出すべきではない」と答えた人は47%でした。

(TBS『News i』2017年8月7日 2時27分)

引用文にもある通り、TBSは7月の調査が1,2日(=都議選の結果が出る直前)で、8月の調査が内閣改造から中1〜2日置いた5,6日だった。実際には内閣支持率の「底」(極小点)が7月20日前後にあって、その後内閣改造のあった8月3日を極大点とする支持率の反転上昇があったものの、その効果は早々に消えて再び支持率下落局面に入ったのではないかという推測が可能だ。毎日新聞は支持率の極小点と極大点でそれぞれ調査を行ったから9ポイントの支持率上昇の結果になった。そんなところではないか。

いずれにせよ、安倍晋三の本格的な反転攻勢が望み薄になったことを示す調査結果として、肯定的にとらえるべきだろう。