kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

前原誠司民進党新代表誕生で建前を語る小池百合子と本音を語る若狭勝

民進党代表選は予想通り前原誠司の圧勝に終わったが、前原当選を受けた小池ファ★スト一派の報じられた発言を見ると、小池百合子は建前を語り、若狭勝は本音を語っていることがはっきりわかる。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170901/k10011122371000.html より

民進党代表選 新代表に前原元外相
9月1日 14時22分

民進党代表選挙は臨時党大会で国会議員らによる投票が行われ、いわゆる「地方票」と合わせて開票された結果、前原元外務大臣が新しい代表に選出されました。

(中略)

小池都知事「手をつなげるところは連携」

東京都の小池知事は記者会見で、民進党の新しい代表に前原元外務大臣が選ばれたことについて、「平成5年に日本新党で国政での政治活動をスタートした同志として、行動を一部ともにしてきた。まずは日本のために頑張ってくださいと申し上げたい。民進党として新しい政策立案やその実行、そして今は野党であるので、役割をしっかり果たされることを期待する」と述べました。

そのうえで、自身に近く、政治団体日本ファーストの会」を設立した若狭勝衆議院議員が結成を目指す新党と民進党との連携について問われたのに対し、「政策的にどのようなものを目指していくのか、代表選の中で前原氏が言っていたことはまだ整理できていない。手をつなげるところは国会の中で連携していけばいいと思う」と述べました。

若狭衆院議員「協力考えていない」

東京都の小池知事に近く、政治団体日本ファーストの会」を設立した若狭勝衆議院議員は記者団に対し、「どなたが代表になっても、民進党が今後、劇的に国民の支持を得られるような党になっていくとは考えておらず、衰退していくと見ている。民進党という枠が残っているかぎり、今後、作られていく新党と協力しあうことは考えていない」と述べました。

NHKニュースより)


小池百合子は、東京都知事選で勝ってから数か月後の段階では、公明党・かがやけ・民進党共産党について、自分に味方する「4島ならぬ4党」と表現し、都会保守氏を「ワクワク」させていたが、実際にやったことは「都民ファ□ストの会の公認が得たければ民進党を離党せよ」と民進党候補者に迫ることだった(もちろん小池自身は直接には動いていない。実際に小池の意を受けてそのように動いたのは、野田数や今ではかなり影が薄くなった音喜多駿らだった)。

今回の若狭勝の発言について、都会保守氏のブログを見ると、

自民党や維新、小池都知事などが前原代表誕生に歓迎の意を示す中、何故か、小池新党と任されている若狹勝氏は「民進党とは一緒にやらない」と急に言い出したりして、妙な感じに。(・o・)

などと書かれているが*1、私から見れば若狭の発言など意外でもなんでもなく、もう今の段階から本音を言ってるんだなとしか思えない。それは、衆議院解散総選挙がいつあるかわからない状況だから当然だろう。

もう指摘し飽きたが、民進党は曲がりなりにも野党第一党だから、対等な立場での合流になると小池ファ★ストは民進党に呑み込まれてしまう。前原誠司民主党政権で大臣も経験し、民主党時代と合わせて二度目の代表でもあり知名度も高い。そんなところと対等合併しても、民進党を嫌う有権者の票が逃げて行くばかりで、小池ファにとっては何のメリットもないのだ。

だから、小池ファの中核をなす若狭・細野豪志長島昭久渡辺喜美らが小池ファ加入の必要条件として、民進党なり自民党なりからの離党を要求することは当然予想される事態だ。自民党議員は損得勘定で損だと弾くのが普通だろうから離党者はほとんど出ないだろうが、民進党の右派議員たちは、前原誠司が少しでも「野党共闘の継続」に傾斜するならいつでも離党はスタンバイOKだろう。だから、前原が小池ファとくっつこうとするなら民進党の解消をいずれ決断せざるを得なくなる。これが私の予想だ。

もし仮に枝野幸男が勝っていたなら、直ちに、つまりほとんど間を置かずに民進党の分裂劇が起きたに違いないが、今後予想される民進党の解党劇は、それよりもスパンの長いものとなり、最後に前原が民進党解党に追い込まれる展開だ。これを私は予想している。

安倍晋三の立場に立って考えると、民進党の解党への流れが固まってから衆議院を解散した方が得に決まっているので、一部に噂される臨時国会の冒頭解散と10月22日の衆院選はあるまいとの予想だ。そんなに早く選挙を行ったら、森友学園問題はともかく加計学園問題はまだまだホットだから、その煽りを受けて安倍晋三が念願とする改憲が遠のく結果になる可能性が高い。もっとも前原が野党共闘継続の可否の判断を早急に迫られることになり、態勢を整えるタイミングが遅れて野党に不利になるという要素もあるから、10月衆院選の目が全くないとまでは言えないが、それよりも現在民進党で「安倍政権下での改憲には反対」と建前で言っている民進党右派の政治家が、小池ファ入りしたならその立場を豹変させることは目に見えているから、そうなってから解散した方が安倍の狙う改憲にとっては有利だろう。少なくとも私が安倍晋三ならそう考える。

まあいずれにせよ前原の民進党代表就任がろくな結果を招かないだろうことだけは疑いない。