kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

歴史修正主義に傾斜する「『江戸しぐさ』批判グループ」(呆)

3日前に書いた 「戦前の共産党内の所感派対労農派のあらそい」って何だよ(笑) - kojitakenの日記(2018年9月1日)で馬鹿にした「すんすけ」の件だが、この御仁、単なる「安倍信者」かと思いきや、熱心な「江戸しぐさ」批判派らしい。

江戸しぐさ」とは、いわゆる「ネトウヨ」(現在では「安倍信者」と呼ぶ方が実態に近いと私は思うが)の間で人気があったトンデモだ。数年前に批判を受けて、現在ではかなり下火になっているようだが、昨年も東京東部の某区にある図書館に「江戸しぐさ」関連団体のチラシが貼ってあったのを見た。

しかし、「江戸しぐさ」批判派の中心人物として知られるようになった原田実という人物も、実は「江戸しぐさ」を広める側と「同じ穴の狢」というべき歴史修正主義者だと指摘されていることを知った。「すんすけ」なる一知半解の人物は、よくもこれだけTwitterに時間が割けるなと思うくらい大量のツイートを撒き散らしているが、その「思想的バックボーン」との一つが「ある種のトンデモを指摘することはできるが、自分自身もトンデモ」であるところの原田実であろうと推測される。そのことは、若林宣氏の一連のツイート経由で知った。

https://twitter.com/t_wak/status/1035178639019597824

https://twitter.com/tyuusyo/status/1034436318191730688

ここから始まる一連のツイなのですが、なかなか香ばしい方向に突っ走っております。なお私は氏にブロックされているので、リンクを貼る形で進めます。

7:53 - 2018年8月30日


(中略)

https://twitter.com/t_wak/status/1035187934037602305

そして突然、このような結論に至るわけです。「枝野幸男氏が戊辰戦争を持ち出した理由は、おそらく、1,彼は共産党と手を組みたがっている(史観が一緒だよというアピール)」https://twitter.com/tyuusyo/status/1034446379886628864
笑いを禁じ得ない結論ですが、いま見てきたように前提が間違っている以上、これはないですね。

8:30 - 2018年8月30日


https://twitter.com/t_wak/status/1035189394729095169

一連のツイを見て思ったのは、江戸しぐさ批判」グループは「ニセ科学批判」グループに似ているな、と。「ニセ科学批判」グループが批判対象外の事象についてはあまり科学的でなかったりするのと同じく、江戸しぐさ批判」グループは、江戸しぐさ以外では結構、歴史修正主義的だったりしますね。

8:35 - 2018年8月30日


このツイートに書かれている

江戸しぐさ批判」グループは「ニセ科学批判」グループに似ている

という指摘から、ああ、そういうことか、と納得していただける方もおられるかもしれない。

「『ニセ科学批判』グループ」から真っ先に思い浮かべられるのは菊池誠だろうが、菊池は2011年の東電原発事故で原発を擁護して以来急速に右傾化し、現在では安倍政権の経済政策を盲目的に絶賛している。安倍政権の経済政策には、緊縮志向かつ国民生活の向上に寄与しない使途に極端に偏重した財政政策*1、有害無益な「成長戦略」、大企業の経営陣の方ばかりを向いた労働の規制緩和などが含まれるが、菊池誠がこれらを批判する頻度は極めて低い。こういう姿勢が「安倍一強」時代の処世術というものなんだなあと日々呆れると同時に、そんな菊池を「左翼」認定して憚らない「菊池誠信者」も少なからずいる。後者についても、菊池誠の権勢が影響力を及ぼす世界に生きる人たちの処世術なんだろうな、と想像する次第だ。

おそらくそれと似たような構造が「江戸しぐさ批判」グループにもあるのだろう。

なお、原田実が歴史修正主義者であるとの指摘は以前からなされていたようだ。2012年に原田自身がそれを認めるツイートを発している。

https://twitter.com/gishigaku/status/245107464058589184

原田実=歴史修正主義者説にも一応根拠はあって以前『正論』『ゼンボウ』によく論考を書いていたことと「南京大虐殺」の証拠とされる資料のいくつかについて内容を批判したことがあげられる

3:32 - 2012年9月10日


どうやら「『江戸しぐさ』批判グループ」に対しても、「江戸しぐさ」推進派や「ニセ科学」推進派、それに「ニセ科学批判グループ」などに対してと同様、懐疑と批判が欠かせないようだ。

*1:たとえば軍事費の拡張には熱心な一方、福祉・社会保障の支出を極力絞ろうとしていることなど。また、先般甚大な災害に見舞われた広島・岡山・愛媛などへの復興支援には極端に消極的だ。