kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「新型コロナウイルス PCR検査の『陽性率』 全国的に上昇か」(NHK)

 弊日記(ブログ)では、東京都でのPCR検査の陽性率が3月23日以降ずっと高いという記事を盛んに公開してきたが、ある時、東京都のサイトに掲載されている「検査実施人数」には保健所を通さない民間検査機関での検査は含まれていないが、「陽性患者数」には民間検査機関での検査の分も含まれていることが判明したので、それ以降は陽性率の記事を公開するのは止めていた。ただ、かなり以前の話では民間検査機関での検査が占める比率は1割くらいだとの情報をどこかで見たので、東京都での陽性率は異常に高いという認識はずっと持ち続けている。

 NHKがその陽性率に関する報道を行った。

 

www3.nhk.or.jp

 

 以下引用する。

 

新型コロナウイルス PCR検査の「陽性率」 全国的に上昇か

新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査で陽性と判定された人の割合、いわゆる「陽性率」が全国的に上昇しているとみられることが分かりました。

NHKでは、厚生労働省が公表している都道府県などから報告のあったPCR検査を実施した人数のうち、陽性となった人の割合、「陽性率」を調べました。

厚生労働省によりますと、公表されている検査の実施人数は、東京都など、保健所を通さない民間の検査機関での検査は含まれていないケースなどがあるということで、陽性率はあくまで目安の数字となっています。

全国の陽性率は、国内で初めて感染者が確認された1月15日から先月14日までが平均で6.2%だったのに対し、最近では、16日までの2週間の平均は12.9%と2倍程度に増えています。

また、患者の数が増えている地域を都道府県ごとに見てみますと、
▽東京都が先月14日までの平均が10%だったのに対し、4月16日までの2週間の平均は56.1%で全国で最も高くなっています。
▽埼玉県は先月14日までは6.5%でしたが、16日までの2週間は17.8%。
▽石川県は先月14日までは4.7%で、16日までの2週間は19.8%。
▽福岡県は先月14日までは0.5%で、16日までの2週間は8%となっています。

このほか過去のデータが一部、公表されていない自治体については、
大阪府が16日までの2週間の平均で25.7%、
▽神奈川県が19%、
▽千葉県が15.6%となっています。

 

専門家「潜在的患者が増えてきたか」


感染症対策に詳しい東北医科薬科大学賀来満夫特任教授は「陽性率があがっているのは潜在的な患者の数が増えてきたことを示していると考えられる。また、感染の拡大を受けて多くの人が検査を受けるようになったことも理由の1つとして考えられる。陽性率が高まると感染と診断される人の数も増えてくるので、医療への負担が大きくなる。現在、医師が必要と判断しても検査を受けられないケースがあると聞いているが、重症者を救うためにもリスクの高い、高齢者や基礎疾患がある人などを優先的に検査できるように検査態勢を拡充することが必要だ」と話していました。
感染が拡大している13都道府県の陽性率
感染が拡大している13の都道府県の陽性率についてみてみますと、いずれも平均で、
京都府は1月15日から先月14日までが2.7%だったのに対し、4月16日までの2週間では11.4%でした。
岐阜県は先月14日までは0.8%でしたが、16日までの2週間は11.9%。
茨城県は先月14日までは県内で感染が確認されず0%でしたが、16日までの2週間は5.9%となっています。

一方、大きな変化がみられない自治体もありました。
兵庫県は先月14日までが10.3%でしたが、16日までの2週間は12.7%。
▽北海道は先月14日までが10.7%で、16日までの2週間も変わらず10.7%。
▽愛知県は先月14日までが10.9%で、16日までの2週間は9.4%となっています。


民間検査データ含めた陽性率を出すのは困難

 

厚生労働省によりますと、民間の検査機関などからはPCR検査の実施件数の報告を受けていますが、これには1人が複数回の検査を受けた場合も含まれ、都道府県別に分けられていないということです。

このため民間の検査機関などで検査を行った人数を含めた陽性率を出すのは難しいということです。

 

NHKニュース 2020年4月18日 19時55分)

 

出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200418/k10012394711000.html

 

 上記引用文中、賀来満夫という東北医科薬科大特任教授のコメントを赤字ボールドにしたが、その理由は、明らかに論理的に誤りだからだ。この賀来とやらは本当に「専門家」なのだろうかと疑いたくなるほどひどい。なぜ「専門家」が平然とこんな子供だましの嘘をつけるのか。腹が立ってならない。

 以上のように考える理由を以下に記す。

 「感染の拡大を受けて多くの人が検査を受けるようになった」ことで増えるのは陽性者であって陽性率ではない。

 陽性率の上昇からいえることはただ一つ。検査を受けるための閾(しきい)値、日常の言葉でいえばハードルが事実上高くなっていて、中程度以上の症状の重い人でなければ検査を受けにくくなっている場合が多いということだ。つまり、軽症者や無症状者(たとえば陽性者との濃厚接触が疑われるだけの人たちなど)が検査を受けにくくなっている。

 現在問題となっている院内感染の多発は、軽症者が検査を受けにくくなっていることが原因の一つではないだろうか。

 もはや、「検査数を増やせば医療崩壊」という、ネトウヨの間では常識となっていて、かつ「専門家」の一部もこれに加担したのではないかと疑われる謬論は完全に破綻したといえる。

 「検査数を抑えれば医療崩壊」というのが「ファイナルアンサー」であろう。