本日(5/1)、東京都で新たに確認された新型コロナウイルス感染症のPCR検査陽性者数は165人だった。金曜日には陽性者が多く発表される傾向は今週も続いた。
今日は東京都のサイトに週1回、民間の検査数(医療機関による保険適用の検査分)が公開される日だ。既に公開されている。
上記サイトから転記する。数字は左から、検査件数(括弧内は行政実施分と民間実施分の内訳)、行政の検査実施人数(民間実施分は非公開)、陽性者数(行政・民間合計)の順。見づらいがご勘弁いただきたい。
4/23 (木) 1616(630, 986), 470, 134
4/24 (金) 1680(416, 1264), 289, 161
4/25 (土) 857(384, 473), 272, 103
4/26 (日) 478(400, 78), 314, 72
4/27 (月) 1684(358, 1326), 279, 39
4/28 (火) 1085(136, 949), 84, 112
4/29 (水) 489(312, 77), 189, 47
4/30 (木) ?(?, ?), ?, 46
5/1 (金) ?(?, ?), ?, 165
上記の表を見ると、検査結果は検査の翌日に出ることが多いが、一部の陽性者は金曜日にまとめて報告されるといったところだろうか。
4/23から4/29までの総検査数は7889件で、うち行政実施分が2636件でシェアが33.4%、民間実施分が5253件でシェアが66.6%となる。だから、一部でまことしやかに言われているような、民間(医療機関)の検査分がすべて金曜日に上乗せされるとの説は誤りだ。金曜日にまとめて報告されるのは民間の検査結果の一部ではないか。
また、行政実施分に限れば検査実施人数は検査件数の72.0%で、ひところよりずいぶん値が小さくなった。これは、陽性者が増えたことに伴って陽性者の陰性確認のための検査の比率が上がったためではないか。従来、けんもねずみ氏のサイトでは東京都の検査件数に0.845を掛けて検査実施人数が見積もられていたが、この係数は下げた方が良いかもしれない。
上記の結果から、4通りの試算をしてみた。陽性患者数を当日の検査に対応させる方法と前日の検査に対応させる方法の2通り、検査実施人数として検査件数の0.845を掛ける方法と0.72を掛ける方法の2通り、2掛ける2で計4通りの計算だ。
その結果、東京都の週間陽性率は8%から12%の間、10%前後と推定された。
この数字はけんもねずみ氏のサイトが推定した先週の週間陽性率14.6%と比較すると、ある程度下がった。また、先々週の推定週間陽性率20%超よりはかなり下がった。
つまり、緊急事態宣言で人の流れを抑制したことには、一定の効果が出ているとみられる。
ただ、たとえば岡田晴恵氏が言うところの望ましい陽性率7%以下よりは、なお陽性率が高い、つまり検査が足りていない状態である可能性が高い。
また少なくとも東京都に関しては、新たに感染する人が減った可能性が高いとはいえ、警戒を緩めても良い状態にはほど遠い。緊急事態宣言を一定期間延長することは止むを得ないだろう。