kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

東京都はなぜ民間分を含めた検査実施人数を公表しないのか/日本国内のCOVID-19致死率が3.02%に上昇

 予想通り、日本国内での新型コロナウイルス感染症の致死率は昨日(29日)、ついに3%を超えた。昨夜のNHKニュースによると、陽性者14419人に対して死亡者435人で、致死率は3.02%となった。

 

www3.nhk.or.jp

 

 ところで、昨夜の報道ステーションで「検査数は大幅に増えているが、検査実施人数はさほど増えていない」と、グラフを示して言っていたのだが、その時間には相当な睡魔に襲われていたので東京都の数字だったか国全体の数字だったかもよく覚えていない。

 東京都の数字であれば、民間分(医療機関による保険適用の検査分)は都のサイトには公表されていない。だから、けんもねずみ氏による下記サイトでは、都内の検査件数に84.5%を掛けることによって検査実施人数を見積もっている。

 

datastudio.google.com

 

 一般によく参照されるのは東洋経済オンラインのサイトらしいが、これにも東京都の検査実施人数に医療機関による保険適用の検査分は含まれていないと明記されている。

 何が言いたいかというと、昨夜の報道ステーションが示した数字もまた不正確ではなかったか。そう疑っているということだ。

 参考までに、民間の分が含まれない、23日以降の都の検査件数と検査実施人数を、下記の都のサイトから転記する。

 

stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp

 

   検査実施人数 / 検査実施件数 (比率)

4/23 (木)  470 / 630 (74.6%)

4/24 (金)  289 / 416 (69.5%)

4/25 (土)  272 / 384 (70.8%)

4/26 (日)  314 / 400 (78.5%)

4/27 (月)  279 / 358 (77.9%)

計    1624 / 2188 (74.2%)

 

 私は、東京都などで検査実施人数が公表されないのは、何も意図的に隠蔽しようとしているのではなく、集計に手作業の部分が多い、つまりIT化が遅れているために、同一の被検査者が何回検査を受けたかが集計できていないのではないかと推測している。要するに、日本の特にお役所が「IT後進国(IT後進官庁)」であることが最大の理由だろう。IT技術と、それに伴う国家による国民の管理(監視)が進んでいるであろう韓国や台湾とはこの点で大きな違いがあるのではないか。

 もちろん感染拡大抑止のためにはIT化が進んだ方が良いのだが、その反面で個人情報がだだ漏れになり、それが権力者に悪用される恐れがあるから、その歯止めをかけるシステムの構築が今後の課題になるだろうとは、これまで何度か述べた通りだ。