小池百合子の無策の成果ででもあろうか、昨日（7/2）東京都で確認された新型コロナウイルス感染症の陽性者数が2か月ぶりに100人を超えた。
久しぶりに東京都のサイトとNHKニュースを見に行ってみると、どちらにも変化が見られた。東京都のサイトでは「旧モニタリング指標」がデフォルトで現れるようになっている。「旧」がついているのは、いうまでもなく小池が数値目標を取り払ってしまったためだ。検査人数にはPCRのほかに抗原検査の数字も加えられているらしい。検査数自体は確かに以前より増えているので、貧弱だった捕捉率は以前より上がってはいるだろう。だから、以前のような日本全体での「致死率5.3%*1」というような恥ずかしい数字（これは検査数の少なさによる捕捉率の低さ意味するものでしかない）にはもうならないだろう。
但し、都のサイトは以前と比較してずいぶん見づらくなった。
NHKニュースでは、以前は自民党などの圧力を受けて「クルーズ船を除いた数字」で言っていたが、それはとっくに形骸化していたし、致死率などはクルーズ船を入れた数字の方が若干良くなるせいか、今ではまずクルーズ船を入れた数字を示し、あとから内訳を示すやり方に変わっていた。
クルーズ船を入れた数字では致死率は5.00%だが、クルーズ船を除くと5.11%になる。この5.00%は、もっと桁を増やすと4.999495%であり、「致死率が5%を切った」ことになる。おめでとう。クルーズ船を入れると現在の死亡者数は990人で、陽性者数（陽性と判定されたことのある人の数というべきか）は19802人。もうすぐ死亡者数が千人、陽性者数が2万人を超える*2。新型コロナウイルス感染症の真の致死率を0.5%と仮定すると、真の感染者数は2万人の10倍にあたる20万人くらいだろうと推定される。
東京都で1日の陽性者数が100人を超えたといっても、検査数を増やしたためだなどと言っているから*3、再度の自粛要請にすぐ踏み切る可能性は低いだろうが、かといって無策を続けていて良いはずがないだろう。
ことに数値目標を取り払った小池百合子は厳しく批判されるべきだと思うが、小池の支持者どころか「支持していない」と称する人間の中にも、論外の安倍晋三と比較して小池のコロナ対応を持ち上げる輩が少なくないのだから何をか況んや。
小池をますますつけ上がらせるに違いない都知事選の投票は、もう明後日だ。
