kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

1都3県の緊急事態宣言延長は当然だが、2週間で感染拡大が抑えられるかは大いに疑問

 首都圏1都3県の緊急事態宣言が2週間延長されるらしいが、これは当然だ。弊ブログで明日公開予定の記事につける対数グラフで、日本全国でも下げ止まりが明らかであることを示すことになるだろうが、それには首都圏の寄与が大きい。

 だが、これを「感染者の減少に伴う気の緩み」だけのせいにしている風潮は疑問だ。

 単に、季節性の第3波の規模があまりにも大きかったために、変異株による第4波の立ち上がりが見えづらかったのが、第3波がようやく減衰したことによって第4波の寄与が強まり、それが「下げ止まり」として表れていると見るべきではないか。

 そう考える根拠は2つある。1つは、神戸市で新規陽性者数に占める変異株感染者の比率が既に先月に半数に達しているというデータだ。これは、特に神戸市で変異株が多いというより、たまたま本気で変異株の影響を調べている自治体が神戸市であるに過ぎないのではないか。

 また、昨日(3/4)の東京都の新規陽性者数を報じるNHKの報道も、迫り来る変異株の脅威を感じさせるものだった。

 

www3.nhk.or.jp

 

 以下引用する。

 

東京都 新型コロナ 23人死亡 279人感染確認 減少スピード鈍化

2021年3月4日 20時43分

 

東京都内では、4日、新たに279人の感染が確認されました。7日間平均は前の週の96.2%と2日連続で9割を超え、減少スピードの鈍化が続いていて、都の担当者は「まだ、いつどこで感染するかわからない状況なので、意識を持って行動してほしい」と呼びかけています。また、都は感染が確認された23人が死亡したことを明らかにしました。

東京都は4日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて279人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

4日までの7日間平均は269.1人で、前の週の96.2%でした。

都は、7日間平均を前の週の7割以下に抑えることを目安にしていますが、2日連続で9割を超えました。

2日連続は先月以降では初めてで、減少スピードの鈍化が続いています。

都の担当者は「若い人が旅行に出かけて複数人感染したケースもあり、行動が活発になって感染者が増えている。まだ緊急事態宣言中で、いつどこで感染するかわからない状況なので、意識をもって行動してほしい」と呼びかけています。

4日の279人の年代別は、
▽10歳未満が10人
▽10代18人
▽20代が71人
▽30代が40人
▽40代が36人
▽50代が34人
▽60代が22人
▽70代が19人
▽80代が19人
▽90代が10人

感染経路がわかっている濃厚接触者の内訳は、
▽「家庭内」が最も多く74人、
▽「施設内」が42人、
▽夜間営業する接待を伴う飲食店の関係者が8人などとなっています。

このうち「施設内」では、
▽6つの医療機関で患者と職員合わせて25人、
▽6つの高齢者施設で利用者と職員14人の感染が確認されました。

279人のうち、およそ46%にあたる129人は、これまでのところ感染経路がわかっていないということです。

これで、都内で感染が確認されたのは合わせて11万2624人になりました。

一方、4日時点で入院している人は、3日より29人減って1519人でした。

「現在確保している病床に占める割合」は30.4%です。

このうち都の基準で集計した4日時点の重症の患者は、3日より1人減って51人で、重症患者用の病床の15.5%を使用しています。

また、都は、感染が確認された50代から90代の男女23人が死亡したことを明らかにしました。

23人のうち
▽6人は医療機関
▽4人は高齢者施設で
▽2人は家庭内でそれぞれ感染したということです。

これで都内で死亡した人は合わせて1442人になりました。

 

NHKニュースより)

 

出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210304/k10012897041000.html

 

 7日間平均が2日続けて9割台という数字自体は、先週火曜日の2月23日が、「建国記念の日」とやらの2月11日ともども、天皇の誕生日を祝うとかいう意味不明の祝日だったためにその日の検査数が減り、それで先週半ば頃の新規陽性者数が見かけ上少なく出た影響もあるだろう。しかしそれを差し引いても、東京都が目安としている前週比7割からはほど遠い下げ止まりだと言わねばならない。

 それ以上に私が注目したのは、10歳未満の感染者が10人いることだ。幼い子どもにも感染しやすいのがイギリス発変異株の特徴だとよく報じられている。

 仮に私の悪い予想通りに変異株による第4波の立ち上がりだとすると、2週間延長した程度では新規陽性者を十分減らすことはできず、それどころか既に緊急事態宣言を解除した大阪府その他でも再び感染が拡大する可能性がある。

 そうなった場合は、1月8日から首都圏ではずっと続いている、比較的弱い強度の規制では、感染力が強い変異株の感染拡大を抑えることができず、昨年4月から5月に行われたような、より強い強度の規制が必要になる可能性がある。2年続けて年度初め早々にあれをやられたら正直言ってたまったものではないが、その恐れは十分ある。

 痛恨だったのは、昨年11月から12月にかけて、菅義偉が断固として何もやらなかったことと、小池百合子菅義偉と醜い責任の押し付け合いをやって、北海道や(吉村洋文の)大阪府でさえやらざるを得なかった飲食店に対する規制をやらず、その結果首都圏で第3波の規模を劇的に拡大させてしまったことだ。これは菅義偉小池百合子が引き起こした人災だと言っても過言ではない。現状は、その悪影響で変異株の検出と変異株の感染拡大を抑える対応が後手に回ってしまった状態だと思われる。

 そういえば昨年の今頃も、安倍晋三小池百合子がともに東京五輪の開催に強くこだわったため、五輪開催延長が決まるまで2人とも新型コロナ対策をおろそかにした。その結果、4月の緊急事態宣言発出に追い込まれたのだった。

 安倍晋三菅義偉小池百合子、吉村洋文といった保守政治家、右翼政治家及び新自由主義政治家たちの無能による感染拡大の悪循環が、昨年から今に至るまでずっと続いている。

 なお、東京都などの緊急事態宣言を解除しろとほざいている国民民主党山尾志桜里は論外だ。昨年3月、山尾は山本太郎らと特措法改正反対の気炎を上げていたが、両人を「山山コンビ」などと持ち上げた連中は、自らの不明を恥じるべきだろう。