まことん氏のXより。
日本共産党の委員長の写真を正視するのを躊躇うようになってしまいました。例の「パワハラ」騒動の日から。「あれはパワハラではない」といいなす「左派」、非「代々木」系も含め、この時世にあれを「代々木文学」と言いなせる「左派」にも、昔パワハラに遭った身の上には、「あり得ない」と思えます。
— まことん (@makotonch) 2024年2月23日
まことん氏も昔パワハラに遭ってましたか。権力悪によって痛い目に遭った経験がある人なら、あの「パワハラ」騒動は尋常ではないと誰しも思うことでしょう。思わない人はきっと幸せな人生を送ってきたに違いありません。
ところで、大山奈々子神奈川県議についてですが、彼女を「松竹伸幸氏のシンパ」と断定して疑わないリベラル・左派系の言論が騒動前までの私の記憶と整合しないのでずっと違和感を持っていたのだが、やはりその違和感には根拠があったことが確認できた。
下記は『世界の終りとハイボール・ワンダーランド』というブログのエントリ。
書き出しには下記のように書かれている。
このブログはフィクションである。
だから大山奈々子氏へこれは本人なのかという問い合わせは野暮である。
吾輩、パトラとソクラは夏目漱石なのであ〜る。
上記リンクのブログに、大山県議が昨年3月15日に発信した下記ブログ記事にリンクが張られている。
以下引用する。
私は、党首公選制を求めて党内議論を経ずに発刊されたという松竹さんの本も、そのために松竹さんが除名されたことを「攻撃」しているという批判的なメディアの論説も読めていない上に、中央本部と松竹さんの間でどんな交渉がなされたかも読めていないので、大方は信頼している中央の判断を受け入れるしかない。
党の議員でありながら、仲間も深く傷つき、周りの支援者も大変心配してくださっている今回の事件にこんなスタンスですみませんと思いつつ。
夫は、一般企業ならあり得ん、と批判してくるが、弾圧と解体の攻撃を受け続けた革命政党の存続をかけたルールは、一般的な社会通念では計り知れないものであることは伝えている。
ただ、違和感を持つのは、私程度の情報しかないであろう多くの仲間が、共産党は民主的議論が許されています‼️と強弁していること。
もちろん規約では許されています。実際私も議員になる前から党の方針とは違うことを提案したり、党の方針を批判したりしています。でも民主的な話し合いの中で解決、昇華してきました。私のごく身近な組織は本当に民主的です。
でも、そんな地域ばかりかしら。
異論を唱えて周りから袋叩きにあったという告発や、言論封じをされたという声が聞こえてきます。
(もっともそういう組織は共産党だけではないでしょう)
今回のことは自身を含め、真に民主的な組織運営を行なっているかどうかそれぞれが自省する機会にしなければならないなと思うのです。
そもそも共産党に過大な幻想をもってはダメで、党もまた人間集団。誤りも失敗もあります。
例えば人権に関する意識が醸成されるには時間もかかり、中央幹部が数年前ハラスメント研修を行ったという話はいいぞいいぞと思いました。同性愛に関する誤った発信を謝罪したこともいいねいいねと思います。私自身も折に触れ人権に関する研修を受けなければと思っています。
私は30年以上党に在籍しています。共産党の綱領はかつては党員の資質として「高潔な人格を持ち」と書かれてあってビビったことがありました。今はそれなくなりましたけど。(それはなぜ?)
実際には高潔な人も私のようにそうでもない人もいます。そんな人間集団を常にブラッシュアップするには新しい人に党に入ってもらったり、各自が自省することが重要です。党は党として揺るぎないものではなく常に生成発展していく組織なのだと思います。「党の新陳代謝を促進するためにどうぞ入ってください」とお仲間になっていただくことをお願いしています。「いや、僕はその論で行くともうやめていくべき年齢だから」と言われることもありますが、年齢ではなくて、党の外にいた方に中に入っていただいて客観的ご意見をいただくことが必要なのだと思っています。
どこの組織も完璧な人間集団なんてないと思いますが、見渡したところ、共産党が民主的であることは相対的には確かです。1期目の議員には発言権もない政党もちらほら。
政策でもなんでも共産党の主張とは違う部分がある、という方は多いのですが、一番国民の命と暮らしを尊重している党であることは確かなので、共産党を大きく伸ばしていただきたいと思っています。
高潔な人間集団になるべく国民に恥じない組織であるべく自身の研鑽と組織的にも見直しを図っていきたいと思います。
(大山奈々子氏のウェブサイトより。2023年3月15日付)
引用文冒頭の青字ボールドにした部分を見ると、大山さんに「松竹氏のシンパ」とのレッテルを張ることに私が違和感を持った理由がよくおわかりいただけるだろう。
赤字ボールドの部分で、大山さんは共産党にも問題がないわけではないと言っているが、これは「自戒を込めた」ごくまっとうな意見の発信だ。
私には昨年春に上記ブログ記事を読んだ記憶があったが、これまでなかなかエビデンスがみつからなかった。でも大山さんのブログ記事の印象は結構鮮烈で、かつ好感を持った記憶があったから、えっ、あの大山さんが共産党執行部に名指しで批判されているのか、と驚いたのだった。
しかし今回大山さんが共産党大会で新委員長じきじきの批判の対象となった。
これは共産党が松竹氏や氏に意見の近い人を批判するだけでは不十分とみたのか、批判の対象を広げたとしか私には思えない。
どう考えても戦線拡大をしているのは共産党執行部の方なのだ。異常きわまりない。
大山さんに関しては、こんなXも発信された。
大山奈々子氏に対する党本部の「説得」は猖獗を極めた。
— さざなみ(日本共産党を考えるアカウント) (@dVpAzm3u1w2xcIO) 2024年2月17日
大山氏は、山下芳生副委員長から党大会前に5時間、党大会後に3時間にわたる「説得」を受けた。発言封じは組織的になされた。
過酷な圧迫を受けた大山氏は山下副委員長にこう言い返した。
「山下さん、私が自殺しなくてよかったですね」
「猖獗(しょうけつ)」とは「悪いことがはびこる」という意味。
上記Xに対しては大山さんご自身からの反応があった。
まあまあ穏やかだったので、猖獗感は主観的にはなかったけれど、客観的には時間だけでもそれと言えるかもしれませんね。
— 大山奈々子(誰1人置き去りにしない県政を) (@nanako_jcp) 2024年2月17日
正確には県委員会から2時間山下さんから3時間。大会後山下さんから3時間…発言封じではないとおっしゃっていました。
「猖獗感」はなく、山下副委員長からの説得は8時間ではなく6時間だったとのことだが、その前に神奈川県委員会からの2時間の説得があったようだから、トータル8時間というのはどうやら事実であったようだ。自殺云々の発言に対する訂正は書かれていないから、大山さんは実際にそのようなことを言ったと推測される。
これはやはり大変なことだろう。
直近にはしんぶん赤旗の紙面1ページをまるまる費やしてのに中北浩爾・中央大教授に対する批判キャンペーンもあったようだ。