自民党総裁に選出され、次期総理大臣になる石破茂はとんでもない極右政治家である。このまぎれもない事実を知らずに「穏健保守」などと思い込んでいる人たちが多そうだから、折に触れて「石破茂は極右政治家」のシリーズを掲載することにした。
なお、姉妹編として「石破茂は新自由主義者」のシリーズも始めうようかと思っている。
今回はまず「まつもと」氏のXを紹介する。
石破と野田っていうのは、12年無駄に流れた時代を巻き戻してやり直す感じなのかな──と思ったけれど、実際には自民党は12年間でおぞましい化け物になったし、野党はとんでもなく弱体化させられた。簡単に12年のやり直しとはいかないだろうな。
— まつもと (@matsuwitter) 2024年9月27日
石破は自民党の中でも最もタカ派にいたはずの人だったわけで、それが「リベラル」に見えてしまうということは、自民党がそうなったということですよ。
— まつもと (@matsuwitter) 2024年9月27日
「自民党は12年間でおぞましい化け物になった」とのことだが、今世紀に入ってからの政局で私がもっとも強いショックを受けたのは、2008年9月1日に福田康夫が政権を投げ出すことを表明した日だった。あのニュースを知って、日本の政治は今後どうしようもないことになるぞと直感した。その日から数えると16年になる。だから私としては「自民党は16年間でおぞましい化け物になった」と言い換えたいところだ。
福田康夫に代わって総理大臣になったのは麻生太郎だったが、その麻生が今回の総裁選の終盤にクーデター的に高市早苗を総理大臣にしようとして、党の存亡の危機を悟った自民党の政治家たちがすんでのところでそれを回避したのが今回の総裁選だったと思う。しかしその高市の対抗馬として当選した石破茂も、2012年の第2次自民党改憲草案に心酔する極右政治家なのだ。石破なんかよりも第2次改憲草案を徹底的に批判した舛添要一の方がよほど「リベラル」だったが、その舛添を東京都知事から放逐したのが極_右の小池百合子だった。それが2016年。
まつもと氏が指摘する通り、石破は自民党の中でも最もタカ派にいたはずの人だった。
今回の総裁選では野田聖子が菅義偉に妨害されて出馬できず、勝ち馬に乗ろうとして小泉進次郎陣営に回ったところ、小泉が予選落ちして大恥をかいたが、「リベラル」の古参ブログである『日本がアブナイ!』はその野田をハト派政治家扱いしていた。
しかし、私より1年早い2005年からブログを始めたブログ運営者のmewさんは、ご自身がブログを始めた頃の政治状況も覚えておられないのだろうかと私は訝る。あの時、自民党内の「リベラル」派は総崩れになり、小泉純一郎のネオリベポピュリズムに逆らったのは、平沼赳夫や城内実などの極右政治家や、亀井静香や野田聖子など、平沼一派のような極右には至らないものの党内でもタカ派の政治家たちだった。
そして石破茂は平沼や城内のような民族主義系極右ではなかったが、軍事タカ派系の極右だった。人権意識も欠片ほども持ち合わせがないから、あんな2012年改憲草案なんかに平気で心酔できる。とんでもない政治家なのである。
長妻さんの集まりで、野田さんと石破さん、どちらを支持するか聞いたところ、そこそこの人数が石破さんを支持すると挙手した。
— みみやん💙これからは無糖派層と呼んでくれ (@Komomo_mx) 2024年9月27日
なんといっても長妻さんの集会である、それでこの結果。
危機感を持った方が良いですよ。いわゆるリベラルが野田さんより石破さんを支持する。。。
こういうとんでもなく倒錯した人たちが勘違いしている間に、石破は小泉進次郎が企んでいたのと同様に、臨時国会開会早々の衆院解散をやるつもりらしい。石破とは、4年前に自らが「7条解散」を批判しておきながら平気で前言を翻す大嘘つきなのである。
上記Xで思い出したのは、小池百合子が出馬した2016年の東京都知事選で、宇都宮健児氏が共産党を含む「野党共闘」の人たちに下ろされたことを不満として、鳥越俊太郎と小池百合子との比較なら小池を選ぶ、などと言い出した人が少なくなかったことだ。何度も引き合いに出すが、そんな風潮に乗っかった軽佻浮薄な「進歩的文化人」(死語)の一人が斎藤美奈子だった。当時斎藤は、音喜多駿と対談して意気投合していた(呆)。
「リベラル」たちは同じ失敗を何度繰り返したら気が済むのか。