今季のプロ野球セントラルリーグは今日の中日対DeNA戦で終わる。昨日はヤクルトが広島に勝つか、中日がDeNAに負ければヤクルトの5位、中日の3年連続最下位が決まるところだったが、ともにその逆の結果になったのでヤクルトが最下位に落ち、今日中日が勝てば中日の5位とヤクルトの最下位、中日が負ければ中日の最下位とヤクルトの4年ぶり最下位が決まる。この2球団が上の4球団に引き離されて弱い構図は昨年と変わらなかった。当然ながら私は今日DeNAを応援するが、特に期待はしていない。
ヤクルトの最下位争いもろくでもなかったが、それ以上に不快だったのは読売の逆転優勝だった。それを招いたのは広島カープの大失速で、なにしろ9月開始時に首位だったチームがBクラスに落ちたのも、カープの月間20敗もプロ野球史上初めてらしい。カープの9月の大失速といえば思い出されるのはカープが開幕6連勝しながら最下位に終わった1993年だが、なんとあの年よりも多く負けた。あの年はタイ米が話題になった超冷夏で、スワローズが2連覇して15年ぶりの日本一になった。
今日のサンデーモーニングでこのカープの大失速について聞かれた元読売の上原浩治は、カープは8月の暑さにやられたのではないかと言っていた。
上原のコメントは少し前に弊ブログに書いたこと（下記リンク）と同主旨だったので、大いに意を強くした。
以下引用する。
勝負弱いといえば、セ・リーグがこんなことになった最大の理由は広島の失速だ。
これには新井監督の采配の問題も無論あろうが、それ以上に深刻な原因があるのではないかと思えてならない。
それは猛暑の影響だ。
猛暑の影響が少ないのは、セ・リーグでは読売と中日だが、中日が弱いのには理由が別にある（ひとことで言えば親会社が傾いている*1）。それ以外の4球団の中で一番有利なのが阪神で、なぜなら8月に毎年6試合ほどのホームゲームが行えるからだ。昨年はその屋内の試合で勝ちまくってペナントレースをぶっちぎった。今年はその時期には不成績だったが、その間の選手の体力へのダメージは、広島、DeNA、ヤクルトの3球団より少なかったと思われる。
中でも広島には、あの瀬戸内海の凪がある。しかも9月上旬から土日のホームゲームがデーゲームになる。古くは1985年に阪神に引き離されたのも、9月上旬の広島市民球場での2連戦でバースらに痛打されて連敗したことがきっかけだった。しかしその頃は阪神にもまだ夏場の京セラドームというアドバンテージはなく、むしろホームゲームを九州の平和台球場で行わされるなど、広島以上に過酷な条件だった。
現在では猛暑に対しては読中＞神＞Deヤ＞広のアドバンテージがあるのではないか。とにかく昨夜打たれた大瀬良をはじめ、床田も森下も、それに読売戦でストライクも入らなかった抑えの栗林も、主力投手が軒並み調子を落としていてはまともに戦えない。そして現在の彼らの不調にも今年の猛暑が影響したのではないかとの仮説を私は持っている。
もしこの仮説に妥当性があれば、今後もカープにとってのディスアドバンテージは続くことになる。
URL: https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2024/09/21/122945
セ・リーグの1位から4位までは読売、阪神、DeNA、広島の最終順位が確定した。これは、上記引用文中の「猛暑に対するアドバンテージ」の順番と同じだ。栗林、大瀬良、床田、森下の主力投手総崩れは、前記の上原浩治も言及していた。
広島のさとうしゅういちさんはカープが9月に主催する土日のデーゲームは止めよとおっしゃっているが、それだけでは追いつかないのではないか。
たとえば、阪神タイガースが8月に主催試合をオリックスの本拠地の京セラドームでやるのに倣って、せめて1カードの3連戦か2連戦だけでもホークス本拠地の福岡のドーム（今はみずほPayPayドームというらしい）で行うなどの暑さ対策が必要なのではないだろうか。移動の負担は生じるが、それよりも蒸し暑さから逃れられるメリットの方が大きいと思うのだが。
もちろんそれでもまだ追いつかないだろうから、8月は全部とは言わないけれどもある期間にプロ野球の開催を停止する措置もいずれは必要になると思う。
そして上記先月の記事にも書いたことをもう一度繰り返す。
もってのほかなのは、神宮の新球場を普通の屋外球場にする案が進められていることだ。東京に新しい球場を作るのであれば、もはやドーム球場にする以外考えられないのではなかろうか。
これを言わないだけでも、例の「駅前は朝の七時」なる某神奈川県民はスワローズファンの面汚しだと断言する今日この頃だ。
