kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ヤクルト、読売に連勝して首位を守るも今年の優勝は難しいか

 例年、プロ野球の開幕日前後に順位予想記事を書くのだが今年は書かなかった。どうでもいいや、どうせセは広島と読売の争いでパはソフトバンクの独走だろと思ったからだが、敵地での広島・読売相手の6連戦という、昨年前半までなら6連敗を覚悟させられた先週の試合になんと5勝1敗。木曜日に広島を3タテして首位に立った翌日、読売の菅野に抑え込まれて「一日天下」に終わったものの、2戦目と3戦目をいずれも11対6のスコアで制して、首位を奪回した上、読売を3位に叩き落とした(2位はDeNA)。

 狐につままれたような気分というか、「勝ちに不思議の勝ちあり」の見本だろう。負けた広島や読売の方に「負けに不思議の負けなし」が当てはまると思う。特に広島は、開幕戦(対読売)の快勝が嘘のような不振で、それもこれも開幕2,3戦目に読売に連敗したのがすべての始まりだった。「こんなはずではなかった」という焦りの連鎖反応が極まった時、たまたまヤクルトと当たったということだろう。延長戦での1イニング12失点や、翌日に先発・岡田が四球を連発して序盤で大量失点したことなど、普通では考えられない。しかも前者では、守備の名手として名高い菊池が1イニング2失策を犯した。

 しかし、これまでにも広島には負け始めたら止まらない体質はずっとあった。ポストシーズンでの3年連続4連敗がそうだし、岡田投手の乱調も、一昨年だったかの甲子園球場での阪神戦で9点差を逆転された試合以降しばしば見られる。解決できずにいた課題がレギュラーシーズンで一気に噴出したとみるべきだろう。

 今年序盤の広島から思い出されるのは、大昔、1984年に開幕で躓いた王監督1年目の読売だ。読売の球団創設50周年のこの年、親会社の読売新聞社日本シリーズ優勝チームが前年のワールドシリーズチャンピオンのボルチモア・オリオールズと「日米決戦」を行うという企画を立て、子会社の読売軍に優勝を半ば義務づけたが、それを意識してかオープン戦の絶好調が嘘のように読売は開幕直後から連敗を重ねた。あの時の読売が思い出されるのだ。一度テレビで見た中日戦で、読売先発の加藤初が相手投手の小松辰雄にどでかいホームランを打たれて同点にされ、終盤に遊撃手・河埜のエラーで出した走者を加藤のボークで返して負けるというどうしようもない試合があった。あの日、後楽園球場のスタンドで読売ファンの子どもが泣きじゃくっていた写真が翌日のスポーツ紙に載ったが、延長戦で1イニング12失点した試合でもスタンドでカープファンが涙したと報じられた。絶対の本命が浮き足立ったシーズンだった。ちなみに1984年に日本一になったのはカープだった(「日米決戦」のオリオールズ戦には1勝4敗だったが、緒戦で川口が完封勝利を挙げた)。

 まあ今年の広島も1984年の読売と同じように、最後には盛り返して3位くらいには入るだろう。ヤクルトは現在は首位だけれどもそうそういつまでも好調が続くとは思われず、広島に抜かれて4位くらいで終わるのではないかと弱気に考えている。何より投手陣に難がありすぎる。中日や阪神よりは上に行けそうな気がするが。

 となるとDeNAと読売の優勝争いだが、ずばりDeNAが本命ではないだろうか。というのも、一昨日と昨日のヤクルト戦で露呈したように、読売にも投手陣に難があるからだ。菅野は絶対のエースだが、2番手以降の先発陣や救援陣に難がある。あと、今年は球が飛び過ぎるのではないだろうか。ヤクルトが広島・読売6連戦で4度の2桁得点を記録したが、両リーグの各チームで他にも大量得点の試合が目立つ。そんな中、比較的投手陣が良いのがDeNAで、チーム防御率が現在リーグ1位だ(以下ヤクルト、中日、読売、広島、阪神の順)。思えば近年の日本シリーズで一番ソフトバンクを苦しめたのがDeNAで、阪神、ヤクルト、広島がいずれも1勝4敗だったのに対してDeNAは3連敗後2連勝して第6戦も9回表までリードしていた。史上4度目の3連敗4連勝が見られるのではないかと思ったものだ。ただ、DeNAは昔からなぜか阪神が苦手で、特にここ数年は本拠地・横浜スタジアムでの阪神戦の成績が半端でなく悪い。ところがその阪神が昨年後半以来ずいぶん弱っているのもDeNAにとってプラス材料だろう。だからDeNAにとって鍵を握るのは、横浜スタジアムでの対阪神戦ということになる。去年みたいに阪神にカモにされるようでは(去年は8勝17敗だった)、読売が優勝してしまう。

 私としてはベストはヤクルト優勝だが、まあ地力的に難しいだろうから今年はDeNA優勝で我慢するか、と思っている。本当に熱心なスワローズファンの方からはお叱りを受けそうだが。